第37回 パイオニアならではの公開授業パイオニア吹奏楽団

コラム

2012年 10月 1日

かつて所沢にパイオニアの事業所があった頃の話ですが、当団も関わってパイオニアとして近くの小学校で音楽科の公開授業を行っていたことがあります。今回はこの公開授業について述べたいと思います。

ご存知のように、公開授業とは普段学校で行われている授業を保護者の方々を中心に公開するものです。パイオニアの所沢事業所がどうして公開授業に関わるようになったかというと、最初は事業所の近くの小学校から事業所見学の要望があったのがきっかけでした。そこから話が発展して、事業所見学を受け入れるだけでなくその小学校で音楽科の公開授業も担当するようになりました。一般に社会見学の一環として学校が事業所見学や工場見学を行うのはよくある話ですが、逆に企業の方から学校へ出向いて正規の公開授業に助力するというのはなかなか見られないことなのではないでしょうか。

小学校での公開授業の様子 小学生たちも興味津々

我々が行っていた公開授業がどういった内容だったかというと、スピーカー設計の部門と当団とが協力して「音を見てみよう」というものでした。このようなテーマを掲げると「音とは聴くもの」と思っている小学生たちからは「えー、音って見えるの?」という反応が来るわけですが、それに対してスピーカーの設計の際に使用している機器で音の波形を見せ、強弱や高低をいろいろと説明するというのが大まかな流れです。その中で当団の団員たちの役割は、実際に楽器をその場で吹いてリアルタイムで波形が表示されるようにすることです。音の波形が画面に出るたびに小学生たちの間からは歓声が上がり、保護者の方々まで食い入って見ていることもありました。

また小学生たちにとっては管楽器を近くで見る機会がそんなにない、ということもあり、その点でも非常に新鮮だったのではないかと思います。公開授業の際に当団の団員たちは前述のような波形のための音出しのみならず訪問の記念として簡単な曲も披露していましたが、間近で体験する生演奏に対して皆興味津々でした。更には余興で「音を体で感じてみよう」といって、小学生たちが楽器に頭を突っ込んで音の振動を体感する企画もやっていたのですが、これまた大人気でした。終わった後に小学校の先生が「子供たちの目がいつもと全然違って輝いていました」と仰っていたのが印象的です。この公開授業は非常に好評で、所沢事業所が閉鎖になるまで毎年開催され続けました。

「音を体で感じてみよう」は毎回大人気

公開授業には様々なやり方がありますが、そんな中でこのような独自性のある公開授業ができたのも、音響機器メーカーでありかつ吹奏楽団を持つ企業であるからこそだと言っていいでしょう。企業としてはそのような自分たちの特徴を地域にうまく還元できたいい例だったといえます。また事業所と学校とが双方に訪問し合って交流できたのも無形の財産になっているのではないかと思います。こういった公開授業は企画すること自体がなかなか大変ですが、いずれ復活する日が来て欲しいものです。

最後に。ある年の公開授業の2ヶ月ほど後のことでした。筆者が会社から徒歩で帰途についていると、通りの向こう側でこちらに向かって手を振って呼んでいる小学生たちがいました。何かと思って振り向くと、「あのとき楽器を吹いてくれた人ですよね!ありがとうございました!」と叫んでいるではありませんか。音楽をやっていてよかったと思うことは多々ありますが、これ以上の感慨を受けたことは未だにありません。このときの光景はおそらく小学生たちにとっても、そして筆者にとっても一生忘れることのないものだと思います。

文責:磨墨

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