第27回「ドレミの歌」を英語で歌うと?パイオニア吹奏楽団

コラム

2012年 1月 19日

当団の第22回定期演奏会まであと10日ほどとなりました。今回はその定期演奏会前最後のコラムとして、第2部のメインプログラムである「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」に関する話題を取り上げます。

「サウンド・オブ・ミュージック」は、元々はオーストリアのマリア・フォン・トラップの書いた「トラップ・ファミリー合唱団物語」が原作です。それが「サウンド・オブ・ミュージック」のタイトルで1959年にミュージカルとして初めて上演され、その後1965年に映画となって公開されました。劇中には多数の曲が登場し、その中には「エーデルワイス」や「さようなら、ごきげんよう」など単独の曲として有名なものも存在します。「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」ではそういった名曲が次々と登場します。

「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台であるオーストリア・ザルツブルグ
この「モーツァルトのための劇場」はザルツブルグ音楽祭の会場として有名

そんな数々の名曲の1つに「ドレミの歌」があります。日本人なら誰でも知っていると言っていいほどの曲で、間違いなく本家の「サウンド・オブ・ミュージック」よりも知名度が高いでしょう。多くの日本人にとって子供の頃に最初に音階を認識するのはこの「ドレミの歌」であるはずです。

我々日本人はその「ドレミの歌」を当然のように日本語で歌いますが、元はといえば英語の歌なので英語の歌詞も存在します。英語版でも各音階をモノに例えて歌うのは同じではあるものの、さすがに例えるものは違います。ここでは少しその英語版の「ドレミの歌」を見てみたいと思います。

まず「ド」は「雌ジカ」を意味する"Doe"で例えられます。いきなり日本人には馴染みの薄い単語で始まりますが、これは単に日本の学校教育では習わないだけです。とはいえ、このような見慣れない語句が出てくるのはこれだけで、次の「レ」は「光線」を意味する"Ray"、「ミ」は「私」の目的格の"Me"と続きます。そして「ファ」は「遠い」の"Far"、「ソ」は「縫う」の"Sew"で例えられます。日本語版と異なり、音階の発音がほぼそのまま例えられる単語の発音になっているのが英語版の特徴ですね。

音階の「シ」は英語版の「ドレミの歌」では「お茶(Tea)」に例えられる

しかし、「ラ」になると一語でそれに相当する英単語がありません。したがって、歌の中では「ソの次に来る音」と表現されます。更に「シ」は、ややこしいことに英語では"Ti"、つまり「ティ」なので、「シ」という発音のものではなく、「お茶」を意味する"Tea"で例えられます。ここまで来ると、同じ「ドレミの歌」といっても日本語版と英語版とではかなり違った印象があるでしょうか。

このような違いはあるものの、「ドレミの歌」が子供たちにとって音階に触れる曲として親しまれているのは英語圏でも共通のようです。その意味では、「サウンド・オブ・ミュージック」はミュージカルや映画の枠を超えて音楽教育の面でも大きな貢献をしているといえそうです。

当団の演奏会は未就学児も入場可となっており、毎回多くの親子連れの方々が来場します。「子供から大人までみんなで楽しめる音楽を!」が当団のモットーですが、「ドレミの歌」は正にそれを体現した曲といえるのではないかと思います。是非ご来場の上、「ドレミの歌」をはじめとする数々の名曲と共に「サウンド・オブ・ミュージック・メドレー」をお楽しみ下さい。

文責:磨墨

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