第31回 アンサンブルコンサート会場「やまぶき会館」パイオニア吹奏楽団

コラム

2012年 5月 7日

この数年、当団が毎年夏に開催しているアンサンブルコンサートは川越市市民会館やまぶき会館(以下やまぶき会館)を会場としています。この夏も節目となる第10回アンサンブルコンサートを開催する予定ですが、今回はそのやまぶき会館をご紹介したいと思います。

やまぶき会館は川越市にある文化施設で、川越市市民会館の一角を形成しています。川越市市民会館には他にも大ホールや会議室等があり、やまぶき会館はその中で中ホールとして位置づけられています。コンサートの他、演劇や講演にも使用できる多目的ホールとして設計されており、客席数が500席余りと規模も手ごろなことから利用頻度も高い施設です。

川越市市民会館の入り口

このやまぶき会館の舞台はやや小ぶりで、吹奏楽の大編成には少し狭い広さですが、数人から十数人で演奏するアンサンブル用としては十分なものです。音響は多目的ホールのわりにはよく、そのためか川越市市民会館を利用する音楽団体は大ホールよりもむしろこのやまぶき会館を好む傾向にあるようです。

そんなやまぶき会館の特徴の1つとして、客席の中に母子席があることが挙げられます。母子席とは他の客席に対して防音壁や防音ガラスで仕切られている席のことで、スピーカーを通して舞台の音声を聴きつつガラス越しに舞台を観賞することができます。未就学児同伴のお客様向けに設けられており、ここにいれば公演中にたとえ子供が声を出したり物音を立てたりしても他のお客様の迷惑にならないような構造になっています。この母子席は川越市市民会館の大ホールや当団が定期演奏会を開催している所沢市民文化センター「ミューズ」アークホールにはないものであり、したがってやまぶき会館は親子連れにとってより来場しやすい環境を備えているといえるでしょう。

当団は2003年からアンサンブルコンサートの開催を始め、しばらくは所沢及び狭山のホールを会場としてきました。しかし、2007年の所沢事業所の閉鎖に伴い練習場所を川越事業所へと移した際に、川越でも演奏会を開催できれば、と考え、2009年からこのやまぶき会館をアンサンブルコンサートの会場としています。結果としてホールの規模も客席数が以前は300席級だったところが500席級になり、より多くのお客様に楽しんでいただける環境になりました。まだまだ川越での活動の日は浅いですが、川越での恒例のイベントとして定着していくよう努めたいと思います。

開場前のやまぶき会館の中の様子

ただ、この川越市民会館自体が建設されたのは1964年(東京オリンピックの年!)のことで、埼玉県内でもかなり古い部類の文化施設であり、市議会等でもその老朽化が問題として指摘されています。また駐車場も狭く、川越市内のどの駅からもやや離れているので、アクセスの面でも必ずしも恵まれているとはいえないのが難点です。川越市の財政状況も厳しいためこの先どうなるかは分かりませんが、勝手をいわせてもらえるのならば、もう少しいい立地での建て直しを期待したいところです。実際にホールを新設する動きもあるようなので、筆者はこっそり(?)川越市のホームページなどを覗いて議論の行方を見守っています。

とはいえ、このような会場が練習拠点である川越事業所の近くにある(車で5分程度)のは当団としては恵まれているといえるでしょう。企業の地域貢献という観点ではむしろ適した場所にあるといえるかもしれません。この度のアンサンブルコンサートは節目の第10回を迎えることもありますので、是非ご来場の上、当団の演奏を一緒に楽しんでいただければ、と思います。

文責:磨墨

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