報道資料:ドルビーデジタル民生用エンコーダの開発に成功ドルビー研究所より世界初の認証を取得

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Pioneer
1999年 2月 12日
パイオニア株式会社

ドルビーデジタル民生用エンコーダの開発に成功
ドルビー研究所より世界初の認証を取得

パイオニアはこの度、世界で初めてドルビー™ デジタル(*1)民生用エンコーダ(DDCE-Dolby Digital Consumer Encoder)を開発し、ドルビー研究所より認証を得ました。
これにより、DVDレコーダを始めとした民生機器へのドルビーデジタルエンコーダの搭載が可能になります。

*1 ドルビーデジタル
米国ドルビー研究所が開発した音声圧縮フォーマットで、現在もっとも普及している映画音声方式。DVDビデオ規格の標準音声方式、ATV(米国地上波放送)の音声方式としても採用されており、デジタル時代の標準フォーマットとして普及が進んでいます。
TM Dolby Laboratories

【 開発の意図 】

次世代の録画機器として、DVDレコーダへの期待が高まっています。当社は、4.7ギガバイトの書換型ディスクシステムDVD−RWの開発/規格化、対応ドライブの開発、MPEG2ビデオエンコーダおよび高画質リアルタイム可変レートアルゴリズムの開発、コピープロテクション技術の検討などを進めてまいりました。
DVDビデオでは、高音質のドルビーデジタルが、標準音声フォーマットのひとつとして採用されています。しかし、DVDビデオの制作過程で使用されるドルビーデジタルエンコーダは、業務用であり処理も大変複雑で、民生用としては採用することができませんでした。
当社では、プレーヤとの互換性から、DVDレコーダにはドルビーデジタル民生用エンコーダが必要と考え、早くから技術的検討を行ってまいりました。その結果、この度世界初のドルビーデジタル民生用エンコーダの開発に成功し、米国ドルビー研究所より認証を得ることができました。

【 DDCE規格の概要 】

業務用のドルビーデジタルエンコーダは、大規模な回路が必要であり、そのまま民生機器に搭載することはできません。 そこで民生用に適応させた規格がDDCEです。業務用との主な違いは以下の通りです。
 ・ エンコード可能なソースは、最大2チャネル
  (業務用は最大5.1チャネル)
 ・ 簡素化されたアルゴリズム
これにより、通常AVアンプなどに搭載されている5.1チャネルデコーダと同程度の規模で実現が可能です。
アルゴリズムは簡素化されていますが、効率的なビット割当てにより、ドルビーデジタルの高音質が確保されています。また、DDCEによりエンコードされたストリームは、ATSC規格“ATSC Doc. A/52 - Digital Audio Compression (AC-3) Standard”のAC−3ビットストリームフォーマットに準拠しており、これまでのドルビーデジタルデコーダで再生することができます。

【 開発仕様 】

基本仕様
入力PCMサンプリング周波数:48k,44.1k,32kHz
チャネルモード:モノラル、ステレオ、デュアルモノ
データレート:128k~448kbps

また、リアルタイム書き込みに対応した当社独自の仕様として、
 ・ 瞬時のエンコードスタート
 ・ ポップノイズなしのつなぎ録りに対応したポーズ/レック
 ・ チャネル選択可能な録音モニター出力
 ・ DVDレコーダに最適化したソフトウェアコマンド群
などがあり、DVDレコーダの音声エンコーダとして、高音質・高機能が実現できます。

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