報道資料:パイオニアとロ−ム 青紫色半導体レ−ザの技術開発の提携に合意

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Pioneer
1999年 11月 8日
パイオニア株式会社
ロ−ム株式会社

パイオニアとロ−ム 青紫色半導体レ−ザの技術開発の提携に合意

パイオニア株式会社(本社:東京/社長:伊藤周男)とロ−ム株式会社(本社:京都/社長:佐藤研一郎)は、次世代光ディスク用窒化ガリウム系青紫色半導体レ−ザの技術開発の提携を行なうことに合意致しました。

パイオニア株式会社では、レーザディスクをはじめ様々な光ディスク事業に積極的に取り組んでまいりました。すでに商品化しているDVDビデオは大変好評を頂いており、最近では新世代オーディオであるDVDオーディオを発表、先般のエレクトロニクスショーではDVDレコーダを出展し、大きな反響をいただいています。
近い将来には、多チャンネルデジタル放送、デジタルハイビジョン放送が本格化すると同時に、デジタルハイビジョンのパッケージメディアが増加していくと考えられます。これらに対応した高精細画像情報を2時間以上記録再生できるシステムや、多量な情報蓄積システムとしてのホームサーバなど、現在のDVDよりさらに高密度大容量の次世代光ディスクシステムの実現が望まれています。

パイオニア株式会社は、このような高密度化、大容量化の要求にこたえるため、光ディスクシステムの新たな記録再生方式やディスク作製方法、また、信号処理方法や符号化方法など、様々な研究開発を進めています。なかでも次世代高密度光ディスクシステムの実現に欠く事のできない短波長レーザ光源につきましては、1992年から名城大学赤崎教授の指導を得て、総合研究所で窒化ガリウム系青紫色半導体レ−ザの開発を進めてきました。
結晶成長装置の反応炉を独自に開発することにより、良質な窒化ガリウム系半導体薄膜の成長が可能となり、昨年の6月には室温パルス発振に成功しました。 その後、レーザ多層膜構造の最適化や素子作製プロセスの改良で、発振閾値電流と駆動電圧の低下を実現し、本年9月には連続発振するまでに至りました。
パイオニア株式会社の青紫色半導体レーザの特長は、結晶成長を低圧の反応炉で行うことにより、結晶層の均一化に優れ量産性が高いことにあります。さらに、独自のp型発現処理方法やレーザ端面形成方法などに特長があります。

一方、ローム株式会社は、制御性に極めて優れた、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線結晶成長)法による半導体レーザの量産に世界で初めて成功して以来、理想的なレーザ構造を持つSAMレーザの開発により、CD、CD−ROM、光ディスク、レーザビームプリンタ、光LAN用をはじめとする様々な光応用製品に対応した、高機能製品の開発に注力してまいりました。
また、DVD用についても、1997年には、業界最大規模のDVD用赤色半導体レーザの量産ラインを構築するなど、高温度特性に優れたレーザを量産化しており、その卓越した生産技術力により、半導体レーザのNo.1の量産実績を誇っています。
さらに、ローム株式会社では、青色LEDの分野においても、独自構造の採用による基礎技術を確立し、製品開発をすでに完了するとともに、青色半導体レーザについても、窒化ガリウム系以外の材料による実用化に向けた研究開発を進めてまいりました。

今回の提携は、窒化ガリウム系材料による半導体レーザの技術開発をより効率的に進めるために、パイオニア株式会社とローム株式会社が共同で開発を行うことに合意したものです。今後、両社が持つそれぞれの力を結集して、結晶成長技術、デバイス作製プロセスおよびデバイス構造を最適化することにより、実用的な出力と寿命を確保し、半導体レーザの2年後の製品化を目指します。

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