報道資料:ヘリコプター用GPS地図情報システム「エアマップシステム」を開発

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Pioneer
2001年 6月 25日
パイオニア株式会社
パイオニアナビコム株式会社

~「空中衝突警告」表示機能搭載でヘリコプターの安全運行をサポート~ヘリコプター用GPS地図情報システム「エアマップシステム」を開発

パイオニア株式会社とパイオニアナビコム株式会社は、この度、空中衝突の恐れがある他の航空機を表示し、パイロットにいち早くその危険を認知させるヘリコプター用GPS地図情報システム「エアマップシステム」を開発いたしました。
なお、本システムは、平成13年6月15日付けで、国土交通省航空局からの航空機装備品としての認可を取得し、警察や消防防災用ヘリコプターを中心として営業活動を開始いたします。

【導入背景】

日本は現在、世界第三位のヘリコプター保有国であり、警察や消防・防災、民間機を含めたヘリコプターの登録数は約1000機にのぼります。それに伴い、ヘリコプターが飛行する空域、特に都市部上空における交通量は一段と過密を極め、5月19日に三重県桑名市上空で発生した小型機とヘリコプターの衝突事故のように空中衝突の危険性が増大しつつあります。
パイオニアナビコムでは、平成7年にヘリコプター用のGPS地図情報システム「エアマップシステム」を開発し、平成11年にはパイオニアに生産を移管、同時に運輸省(現国土交通省)航空局仕様承認を取得しました。以来、累計出荷台数は官民を含め56台に上ります。
その一方で、小型航空機、ヘリコプター用の空中衝突警告装置「TCAD1」を開発した米国Ryan International社2と提携し、平成11年11月には日本における販売総代理店の権利を獲得し、国内のヘリコプターや小型機の運航者やオーナーに対して同装置の販売を行ってまいりました。
この度、当社が開発いたしました「エアマップシステム」は、従来のGPS地図表示に加え、新たに空中衝突警告機能を付加し、その危険を迅速にパイロットに認知させ、ヘリコプターの安全運行をサポートいたします。

※1 Traffic and Collision Alert Device(空中衝突警告装置)
※2 米オハイオ州に本社を置く空中衝突警告装置「TCAD」の開発・製造メーカー

【空中衝突警告機能の特長】

GPS地図表示システム「エアマップシステム」は、電子地図画面上に飛行中のヘリコプターの現在位置を表示する機能をベースとし、飛行場や無線航法援助施設等航空情報の表示や検索などの機能を搭載しております。
この度のシステムでは、これらの従来機能に加え、衝突の危険性のある他の航空機の位置を表示させることが可能です。

1 ) 衝突の危険性のある他の航空機の位置を最大9機まで画面上に表示

本システムと空中衝突警告装置「TCAD」を接続し、画面を切り替えることで、衝突の危険性がある他の航空機の位置が画面上に表示されます。ディスプレイには、他の航空機の相対位置がシンボルで表示され、相対高度差がその横に表示されます。
自機周辺を飛行する航空機は最大9機まで一度に表示可能であり、距離のレンジは6段階で変更することが可能です。

2 ) 自機との距離により画面上の他機の表示色が変わり、危険を迅速に察知可能

他機が近づき、衝突の危険性が増大した時には、他機の表示色が変わります。
通常、他機は画面上で緑色に表示されますが、距離1.0NM3、高度差±500フィート以内に近づくと橙色、さらに距離0.7MN、高度差±300フィート以内に近づくと赤色へと表示色が変わり、危険が迫っていることをパイロットに伝えます。

※3 NM Nautical Mile=海里、1852m

3 ) 販売済みのシステムもCD-ROMの交換でバージョンアップ可能

すでに、従来の「エアマップ」をご利用のお客様は、更新用CD-ROMに交換するだけで、この「空中衝突警告」機能をご利用いただけます。

「エアマップ」画面上の他機表示画面の一例

他機表示マークの意味
  • 高度的に接近 
  • 高度的に接近 
  • 高度的に変化無し (□)
  • 高度情報の無い脅威機 (○)

【会社概要】

○パイオニアナビコム株式会社

社長 八巻照人
所在地 東京都目黒区目黒1−4−1
主な事業内容 カーナビゲーション受信機の企画・販売
ヘリコプター用地図情報システムの開発・販売 他

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