報道資料:『高精度電子ビームレコーダー』を開発、販売を開始

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Pioneer
2004年 4月 2日
パイオニア株式会社
株式会社パイオニアFA

~Blu-ray Discを始めとする高密度ディスクの原盤製作が可能に~『高精度電子ビームレコーダー』を開発、販売を開始

 パイオニア株式会社とその関連会社である株式会社パイオニアFAは、この度両社の微細加工技術、および装置技術を相互に活用することで、「高精度電子ビームレコーダー」(Electron Beam Recorder:EBR)を共同開発、4月上旬よりパイオニアFAが販売を開始いたします。
 本装置は1993年よりパイオニア総合研究所で基礎開発を始め、学会、研究会等を通してその成果を発表してまいりました。この間、各方面より「次世代ディスクの発展に欠かせない技術」と高い評価を頂くとともに、ニーズが高まってきたことから、この度の製品化、販売開始に至ったものです。
 従来、光ディスクの原盤を製作するマスタリング工程において広く用いられてきたレーザービームレコーダー(Laser Beam Recorder:LBR)は、その光源としてUV(紫外線)や、さらにビーム径を絞れるDeep-UV(遠紫外線)等が用いられてきました。
 これに対し、今回開発した「高精度電子ビームレコーダー」は、記録ビームに電子線を用いることにより、従来のLBRに比べさらに微細な加工を可能にしました。
 同時に本装置では、これまでパイオニアグループがレーザーディスクの開発以来、長年に亘って蓄積してまいりました高精度記録位置制御技術により、高い記録位置精度をも併せ持っております。
 これにより、Blu-ray Discなどの高密度光ディスクのみならず、高密度ハードディスクの将来技術として有望視されているディスクリートトラックメディアやパターンドメディアなどの原盤製作への対応も可能です。
 パイオニアFAは、この「高精度電子ビームレコーダー」を広く販売するとともに、パイオニアと共同でさらなる高密度記録を実現する次世代機の開発も進めてまいります。

【主な特長】

1)熱電界放射型エミッタを採用し、大電流で安定したビ-ムを実現

2)φ12cm片面に50GB以上の高密度記録が可能

3)高いトラックピッチ精度

4)ロードロックチャンバー(真空予備室)を搭載し、高い生産性を実現

<<参考>>

【レーザービームレコーダー(LBR)と高精度電子ビームレコーダー(EBR) で製作したピットの写真】

LBR EBR
LBR EBR
データ容量  :4.7GB
トラックピッチ:0.74μm
データ容量  :50GB
トラックピッチ:0.23μm

【主な仕様】

電子銃 熱電界放射タイプ
加速電圧 50kV
ビーム変調器 6ns以下 (10% to 90%)
ビーム偏向器 2段-各XY2方向 10ns以下 (10% to 90%)
対物レンズ絞り 4種類選択可能
ビーム径/ビーム電流 φ80nm/90nA以上
モ-タ 真空シールエアスピンドルモータ
回転スピ-ド 60 r.p.m~2,400 r.p.m
使用原盤 シリコンウエファ(最大8inch)
原盤表面高さ測定器 光学式ハイトセンサー(追従範囲 ±250μm)
ステージ位置測定器 レーザー干渉計 (分解能0.6nm)

<< お客様からのお問い合わせ先 >>

株式会社 パイオニアFA 鈴木 電話:049-279-1518

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