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マルチチャンネルオーディオにおける「低音のズレ」を解消するフェイズコントロール技術を開発~ ソフトおよびハード業界の各社に対しライセンスを開始 ~
パイオニアはこの度、マルチチャンネルオーディオのソフト制作時や再生時に発生する「低音のズレ」(時間遅れおよび位相のズレ)を解消するフェイズコントロール技術を開発(特許出願中)いたしました。 当社は、より高品質のマルチチャンネルオーディオの普及を目指し、ソフトおよびハード業界の各社に対し、本日より順次、本技術のライセンスを開始してまいります。中でも、ソフト制作業界に対しては、本技術を使用したソフトの普及を図るため、本技術とマークを無償にてライセンスいたします。 なお、当社は本技術を搭載した新製品を近々に発売いたします。これに加え、著名なアーティストであるCHAGE and ASKAが、本技術を採用した限定版DVDを8月25日前後にリリースする予定です。
21世紀のオーディオともいわれるマルチチャンネルオーディオに対し、当社は過去7年以上にわたり、ソフトの制作から再生までの幅広い視点で”マルチチャンネルオーディオのあるべき姿”について、研究を進めてまいりました。 当社はこの研究を通し、マルチチャンネルオーディオのソフトの制作過程から一般的な再生環境にいたるまでの各プロセスにおいて、低音専用のLFE(Low Frequency Effect)※1チャンネルとその他のメインチャンネル※2間に「低音のズレ」が発生していることを発見しました。 当社はこの度、マルチチャンネルオーディオにおいて最適な音場再生を阻害する、この「低音のズレ」を総合的に解消するフェイズコントロール技術を開発いたしました。
従来のマルチチャンネルオーディオでは、ソフト制作過程から一般的な再生環境にいたるまで、低音専用のLFEチャンネルに対しては、各プロセスで低音だけをスルーするLPF(Low Pass Filter)※3が設けられております。 しかし、それにより発生するグループディレイ※4の影響により、LFEチャンネルの低音は、それ以外のメインチャンネルの低音に比べ、時間遅れが発生しています。 そして、このLFEチャンネルの遅れた低音が、視聴時にメインチャンネルの音と合成された時、オリジナル音源の持つ躍動感がそこなわれたり、低音楽器のリズムがズレているように聞こえたりと、メインチャンネルの音を変質させてしまうという問題が発生しています。 この問題に対し、当社の開発したフェイズコントロール技術は、時間遅れが発生している個々のプロセスに対し、それぞれ最適な形で適用することが可能です。その結果、LFEチャンネルとメインチャンネル間で発生する「低音のズレ」が解消され、従来に比べて飛躍的に高品質なマルチチャンネルオーディオの再生が可能になります。
<時間遅れが発生する個々のプロセス> マルチチャンネルオーディオにおけるソフト制作過程から一般的な再生環境までのLFE信号の流れ
当社は現在、フェイズコントロール技術に関して、特許を出願中です。 今後、ソフト業界およびハード業界に対し、本技術を提案していくとともに、技術およびマークのライセンスを開始してまいります。 特に、ソフト制作業界に関しては、ソフトの普及を図るため、技術とマークを無償でライセンスしてまいります。
・フェイズコントロールマーク 本技術を表すマークで、適用した製品に付与いたします。
当社は近々に、本技術を搭載した製品を発売する予定です。(近日発表) また、本技術を応用した新技術の開発および製品への採用に取り組み、21世紀にふさわしい高品質なマルチチャンネルオーディオの普及に努めてまいります。
著名なアーティストであるCHAGE and ASKAが、この「フェイズコントロール技術」を初めて採用したファンクラブ向け25th Anniversary DVD 「CHAGE&ASKA CONCERT TOUR 2004 two-five」の制作を決定、8月25日前後にファンに向けてリリースする予定です。
(本DVDはファンクラブ限定品ですので、一般のCD・DVDショップでは販売されません。)
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