報道資料:カラー調色・調光型有機EL照明モジュールを出荷開始

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Pioneer
2012年 9月 27日
パイオニア株式会社

~高輝度2,000 cd/m2と高発光効率51.6 lm/Wを実現~カラー調色・調光型有機EL照明モジュールを出荷開始

 パイオニア株式会社は、高輝度と高発光効率を実現した「カラー調色・調光型有機EL照明モジュール」を2012年10月上旬より出荷します。

 当社は2011年7月に、世界初の“カラー調色・調光型有機EL照明モジュール”を東北パイオニア株式会社 米沢事業所で量産を開始しました。このパネルは、発光層を蒸着成膜プロセスで製造、下地層の一部に三菱化学株式会社で開発した塗布材料を採用し、輝度「1,000 cd(カンデラ)/m2」、発光効率「31 lm(ルーメン)/W」 を実現しています。

 このたび、発光材料を見直したことで、従来のパネルに対し約2倍の輝度「2,000 cd/m2」(色温度3,000 K時)と、約1.5倍の発光効率「51.6 lm/W」(輝度1,000 cd/m2時)を実現したカラー調色・調光型モジュールの量産、出荷を開始します。従来の14cm角に加え、新たに7cm角を用意しており、さまざまな用途への展開が可能です。(7cm角モジュールは12月下旬出荷開始予定)

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 調色・調光方式としてDMX512-A規格※1およびDALI規格※2に対応しており、演出照明システムやオフィスビル/店舗用システム照明などへの展開も可能です。また、調光可変範囲と調光精度を大幅に向上させることで、従来の一般的な調光照明では困難であった低輝度領域においても、なめらかで安定した調色・調光を実現しています。

 当社は今後、発光層の塗布成膜プロセス開発の推進による低コスト化を実現し、2014年の有機EL照明の本格事業化を目指します。

※1 主に舞台照明や演出照明のための照明制御規格
※2 主に施設やオフィス照明のための照明制御規格

【ご参考】

■ 有機EL照明パネルの模式図

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■ 「蒸着成膜プロセス」と「塗布成膜プロセス」の違い

 「蒸着成膜プロセス」は、真空装置内で原料を加熱して蒸発させ、ガス状になった原料を基板上に堆積させる成膜方法です。清浄環境下で成膜できる一方、原料の利用効率が悪く、また、技術的・コスト的に真空装置の大型化が困難なため、基板の大型化が難しいと言われています。
 「塗布成膜プロセス」は、原料を溶かし込んだ溶液を塗布して、原料を基板上に堆積させる成膜方法です。原料の利用効率がよく、また、真空状態を必要としないため、製造装置の大型化が比較的容易です。そのため、環境や溶液中の不純物を適正に制御できれば、基板の大型化に適していると言われています。

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