駒沢:
その本にもあるけど、"St. GIGA"*の音収録の現場にライターとして参加できたのは、すごく大きな体験でしたね(* St. GIGAは1991年に日本で開局した衛星音楽放送。「太陽と月と海のリズム」によって、毎日変化していくタイムテーブルにさまざまな音楽と自然をのせながら、「音を通じて自然と同調する」ことを目指した。今世紀が生んだ、奇跡的な放送メディアのひとつ)。あるときその収録で、北海道の富良野へ行ったんです。この日サウンドのディレクターは、100万円もするっていう、特別なマイクを持ってきていたんです。桐の箱に、真綿でくるまれて入っているんですよ。