報道資料:民生用CDレコーダー「PDR−D7」新発売

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Pioneer
1998年 10月 12日
パイオニア株式会社

~手軽に自分だけのオリジナルCDを制作できる~民生用CDレコーダー「PDR−D7」新発売

当社はこの度、民生用CDレコーダー1機種と録音用ディスクを下記要領にて新発売致します。

PDR-D7

PDR−D7

製品名 型番 価格(税別) 発売日
民生用CDレコーダー PDR−D7 124,000円 10月16日
音楽用CD-Rディスク RDD−74BJ 700円 10月16日
音楽用CD-RWディスク RDW−74J 2,800円 10月16日

【企画意図】

当社は1995年から北米、欧州を中心に民生用CDレコーダーを発売し、音質の良さと使い易さで高い評価を得ております。そしてこの度、国内市場に向けて音楽専用のCDレコーダー「PDR−D7」を発売する運びとなりました。

「PDR−D7」は1回限り録音できる"CD-Rディスク"と、繰り返し書換えができる"CD-RW(リライタブル)ディスク"に対応しております(注1)。一般のオーディオ機器と接続することで、デジタル、アナログに関わらずあらゆる音楽ソースを録音することができます。また、録音したCD-RはCDミニコンポ、CDラジカセ、カーCD、ポータブルCD等あらゆるCDプレーヤーで再生できます。

また、現在発売されている各種CD-R/CD-RWブランクディスクは記録特性が微妙に異なります。「PDR−D7」では新開発の"記録ストラテジーコントロールIC"と"ランニングOPC(最適記録パワー調整回路)"採用により、常に最適かつ安定した記録を実現致します。

「PDR−D7」の発売に合わせ、音楽用CD-Rディスク「RDD−74BJ」、音楽用CD-RWディスク「RDW−74J」も同時に発売致します(注2)。

注1 「PDR−D7」は民生用に開発された製品です。本機では「音楽録音専用FOR MUSIC USE ONLY」または「民生用 FOR CONSUMER USE 」と表示されているCD−R/CD−RW ディスクのみ録音できます。(業務用CD−R/CD−RWディスクは使用できません。)
注2 製造:パイオニアビデオ株式会社 販売:パイオニア株式会社

【主な特長】

CDレコーダー/PDR−D7

≪手軽にユーザー独自のCDが制作できる、様々な録音機能を搭載≫

  1. あらゆる音楽ソースからデジタル・レコーディングが可能です。
    ダイレクトなデジタル録音が可能なサンプリングレートコンバーターを内蔵。 CDのサンプリング周波数(44.1kHz)と異なるCS放送(48kHz)やBSAモード(32kHz)の信号も44.1kHzに自動変換し、デジタルのままダイレクトに録音できます。もちろんアナログソースの録音も可能です。
  2. レコーディング環境を最適化する「ストラテジー・コントロールIC」を採用。
    現在発売されている各種CD-R/CD-RWブランクディスクは記録特性が微妙に異なります。新開発「ストラテジー・コントロールIC」はランニングOPC動作(最適記録パワー調整回路)と組み合わせることで記録時にレーザーパワーと記録ストラテジーを常に最適化し、正確で失敗のない録音を可能にします。
  3. 快適な録音ができるよう操作性を徹底追求しました。
    ◎デジタル・シンクロ・レコーディング機能
    前面パネルの操作キー1つで、誰でも簡単にレコーディングが行えるデジタル・シンクロ・レコーディング機能を搭載。録音ソースとなる機器の再生/停止に 合わせて自動でスタート/ストップが行えるほか、トラックナンバーの自動更新も可能です。
    ◎デジタル・オート・フェーダー機能
    ボタン1つで簡単にフェードイン/アウトが可能です。また、録音中にディスク残量が無くなった場合には自動的にフェードアウトし、突然の音切れを防ぎます。
    ◎自動ファイナライズ録音
    録音が終了した後、自動的にファイナライズを行います。※ファイナライズを行ったCD-Rは、既存の様々なタイプのCDプレーヤーでの再生が可能になります。
    ◎SCMS(シリアル・コピー・マネージメント・システム)対応
    本機はSCMSに対応しています。著作権上無秩序なコピーを防止する為、オリジナルソースを一度だけデジタルコピーできるよう配慮されています。

≪上級CDプレーヤーに匹敵する高音質再生を実現する当社独自の技術を搭載≫

  1. より自然で原音に近い高音質を実現する「Hi-bit・レガート・リンク・コンバージョン」
    CDのフォーマットで規定された周波数帯域上限20kHzかつ16ビットの オリジナルデータを約40kHzまで高帯域化するとともに24ビットデータに再量子化することにより、超高帯域まで滑らかでダイナミックレンジの広い音楽再生を行います。
    *【技術解説】参照
  2. 音楽のディテールの再現性をより一層高めたマルチビットD/Aコンバーター "DAC24"
    高解像度でかつジッター(揺らぎ)に強く、安定感のある音質を両立する新開発のリアル24bitD/Aコンバーターを採用。"Hi-bit・レガート・リンク・コンバージョン"により拡大されたデジタル信号を余すところなく忠実にアナログ信号に変換し、細かなディテールに富んだ高音質再生を実現します。
    *【技術解説】参照
  3. 正確な音楽信号伝送を追求しより3次元的な立体音場再現を実現する「Z-コンセプト」設計
    正確な信号伝達を追求する「Z-コンセプト」思想に基づき、ディスクからの信号検出精度の向上をはじめ、回路間の正確な信号伝送、D/A変換精度の向上などを実現する複合的な設計技術を採用しています。
    *【技術解説】参照

CD−Rディスク/RDD−74BJ
CD−RWディスク/RDW−74J

(製造:パイオニアビデオ株式会社 販売:パイオニア株式会社)

音楽録音用CD−Rは、欧州、米国ですでに販売されており、好評を博しております。今回CD−RWを新たに製品化いたしました。

  • 「CD−Rディスク/RDD−74BJ」
    1回限りの録音ができます。録音されたCD-Rは、普通のCDと同様にCDプレーヤーで楽しむことができます。(録音時間:74分)
  • 「CD−RWディスク/RDW−74J」
    繰り返し1000回以上の録音ができます。録音済みのCD-RWは、CD-RW対応レコーダー及びプレーヤーでのみ再生可能です。(録音時間:74分)
 ※ 民生用CD−R、CD−RWのディスクは、業務用と識別するために、ディスク上に「FOR MUSIC USE ONLY」の表記及びCD−Rのロゴマークに[Digital Audio]の文字を追記致しました。

【 技術解説 】

*「Hi−bit・レガート・リンク・コンバージョン」

CDでは、そのディスクフォーマットによって、ディスクに記録される周波数の上限は20KHzまで、量子化レベル数は16ビットと決められています。しかし、自然界の音や楽器の音には20KHz以上の周波数成分や量子化ビット数の最小分解以下の微小レベル成分も含まれています。つまり、厳密にいえば、CDにはオリジナルの信号波形そのものが記録されているのではないといえます。

そこで当社は、CDではカットされている20KHz以上の周波数成分を推定して再生する「レガート・リンク・コンバージョン技術」を開発しました。また、CD再生におけるもう一つの課題であった"微小レベルでの滑らかな波形再生"を実現するため、「Hi−bit化技術」を開発。CD上のデータをもとに原音の波形を推定し、16ビットオリジナルデータを24ビットデータにダイレクト再量子化し、ダイナミックレンジの拡大と量子化歪みの低減を図り、滑らかな波形の再生を可能にしました。

*「DAC24」

CDのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバーター(DAC)は、CDの音質の決め手となる重要な部分です。'DAC24'は、より自然で高音質な音楽再生を実現する新世代マルチビットDACです。

現在、主流のDACには「マルチビット方式」、「ノイズシェイピング方式」がありますが、一般にマルチビットDACはジッターに強く安定感のある音質を実現しやすい反面、高解像度を得にくい特性があります。一方、ノイズシェイピング方式(1ビットDAC等)は高解像度は得やすいものの、ジッターに弱く高周波ノイズの影響を受けやすいという弱点があります。
"DAC24"は、この2つの方式の長所を兼ね備えています。つまりマルチビット方式の特徴であるジッターに対する強さとともに、振幅方向に8段階のレベルを持たせることで24ビット分解能を獲得し、20kHzでは140dB、40kHzでも120dB以上の高解像度を実現しています。それにより、Hi−bit・レガート・リンク・コンバージョンによって周波数帯域40kHz以上、量子化ビット数24ビットまで拡大されたデジタル信号を忠実にアナログ変換し、細かなディテールの表現力に富んだ高音質再生を実現しています。

*「Z—コンセプト」

デジタルオーディオでは、いかに正確に時間軸上でデジタル信号を伝送し、また信号処理を行うかが、音質に大きな影響を与えます。信号の伝送や処理が時間軸に正確でないことから生ずる「伝送信号上のジッター(揺らぎ)」が多いと、その音質は安定感の乏しい、あいまいな感じになります。

当社ではこの点に着目し、光ディスクの信号検出部の精度向上、回路間の正確な信号伝送、および変換部の正確さを追求する設計思想「Z—コンセプト」を製品設計に反映させています。レガート・リンク・コンバージョンによる周波数軸(X軸)の拡大、Hi−bit化によるダイナミックレンジの拡大(Y軸)に加え、 時間軸(Z軸)上の再現を向上させることで、より3次元的な立体音場再現を実現しています。

【主な仕様】

[一般] サンプリング周波数(再生)44.1kHz
         (録音入力)48kHz、44.1kHz、32kHz
電源電圧 AC100V
消費電力 16W
外形寸法W×H×D(mm) 420×105×385
質量 5.4Kg
[オーディオ部] 周波数特性 2Hz~20kHz
再生SN比 113dB(EIAJ)
録音SN比<アナログ> 92dB (EIAJ)
再生ダイナミックレンジ 99dB (EIAJ)
録音ダイナミックレンジ<アナログ> 92dB (EIAJ)
再生全高調波歪率 0.0017%(EIAJ)
録音全高調波歪率<アナログ> 0.004% (EIAJ)
ワウ・フラッター 測定限界以下(±0.001%W・PEAK)
ライン出力電圧 2.0Vrms
デジタル同軸出力 0.5Vp-p±20%(75Ω)(EIAJ)
デジタルオプチカル出力 −15~−21dBm(波長660nm)
[入出力端子] アナログ入力端子 ×1
アナログ出力端子 ×1
デジタル入力端子 光×1/同軸×1
デジタル出力端子 光×1/同軸×1

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