報道資料:高級マルチチャンネルAVアンプ2機種/パワーアンプ1機種新発売

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Pioneer
2000年 4月 10日
パイオニア株式会社

~「スターウオーズ・エピソード1」で採用された最新のサラウンドに対応~
Surround EXを再生する「THX SURROUND EX」デコーダー/
業界初、BSデジタル放送の音声方式「MPEG-2 AAC」対応デコーダー搭載
高級マルチチャンネルAVアンプ2機種/パワーアンプ1機種新発売

VSA−D10EX

VSA−D10EX

商品名 型番 価格(税別) 発売時期 販売予定台数
AVアンプ VSA−D10EX 270,000円 6月下旬 500台 / 月
AVアンプ VSA−D8EX 180,000円 6月下旬 1000台 / 月
パワーアンプ M−10X 45,000円 8月下旬 200台 / 月

【企画意図】

近年、Dolby DigitalやDTSなど5.1chサラウンド音声を収録した映像ソフトが増加し、4月7日には新フォーマット “Surround EX”を初めて採用した「スターウォーズ・エピソード1ファントムメナス」(LD版)が発売されました。放送メディアにおいても、BSデジタル放送では音声方式に“MPEG-2 AAC※”が採用され、番組によっては5.1chサラウンド音声で楽しめるようになります。また、昨年には高音質なマルチチャンネル音声を持つDVDオーディオも登場するなど、ソフト面では家庭でもその場にいるかのような臨場感で映画や音楽を楽しめる ホームシアター&ホームコンサートホール環境が整いつつあります。
このような背景の中、ホームシアターの中核となる「マルチチャンネルAVアンプ」の市場も急速に成長し、2000年には17万台(前年比約150%)の出荷が見込まれています。

当社はこのような状況に対応し、高級AVアンプ市場に新製品を導入いたします。新製品は様々なメディアへの対応と、ピュアオーディオアンプ並みの高音質化を目指し、

  1. 「Surround EX」を家庭で楽しむ為に開発された「THX SURROUND EX」デコーダー搭載
  2. 業界初、次世代デジタル放送の音声フォーマット「MPEG-2 AAC」対応デコーダー搭載
  3. マルチチャンネルステレオフォニック思想※による音楽再現能力の追求

など、次世代のデジタルソース、あらゆるマルチチャンネル視聴環境に対応する高音質なAVアンプとなっております。

なお、新製品の発売に伴い、前モデル「VSA-D10TX」「VSA-D8TX」をご使用のお客様に向けて、「THX SURROUND EX」バージョンアップサービスを有償で予定しております。

※【用語解説】参照

【VSA−D10EX、VSA−D8EXの主な特長】

1 ) 最新サラウンドフォーマット「Surround EX」に対応した家庭用サラウンドデコーダー「THX SURROUND EX」搭載

劇場映画「スターウオーズ・エピソード1」で初めて採用され、今後の家庭用LD、DVDの音声フォーマットとしても注目されている「Surround EX」を家庭で楽しむための「THX SURROUND EX」デコーダーを搭載しました。これによりドルビーデジタル5.1ch信号をベースにサラウンドバック(左/右)を加えた7.1ch再生など、ご家庭でも製作者の意図どおりにサラウンドEXシアターの音響をお楽しみいただけます。

* なお、「VSA−D10EX」「VSA−D8EX」に搭載されているパワーアンプは5チャンネルです。
サラウンドバックを用いた6/7チャンネル再生を行う場合には、今回発売のM−10X等の外付け のパワーアンプが必要です。

2 ) 業界初、BSデジタル放送の音声フォーマット「MPEG-2 AAC」デコーダー搭載

MPEG-2オーディオの標準方式の一つで、2000年末に始まるBSデジタル放送で採用される音声符号化規格「MPEG-2 AAC」に対応するデコーダーを搭載。DVDのみならず、デジタル放送のマルチチャンネル音声を臨場感豊かにお楽しみいただけます。

3 ) 「マルチチャンネルステレオフォニック思想」による高音質回路・パーツ搭載

“2chオーディオでも通用する質の高いアンプ回路を複数個使用して、ソースの情報量をありのままに再生することにより理想とする音楽/音場を再現する”という「マルチチャンネルステレオフォニック思想」にもとづき、数々の高音質回路、パーツを搭載しました。

  • 選別品を使用した「ダイレクトエナジー MOS FET回路」を全5チャンネルに搭載し、 低損失・高リニアリティを実現。 ※【用語解説】参照
    低損失・高リニアリティという特性を活かし、音質に悪影響をあたえるエネルギーロスをおさえ、パワーリニアリティの良さとスピーカーの持ち味を十分に引き出す低負荷ドライブ性能を実現しています。また、素子自体を選別使用し、全てのチャンネルのFET動作条件を揃えることで、全チャンネル同一クオリティ、同一出力を実現し、チャンネル間伝送誤差の最小化を計っています。こうした手法により、従来のパワーアンプ回路では実現が難しかったハイパワー高音質と多チャンネルの両立が可能となり、ピュアオーディオ(2ch)再生時でもマルチチャンネルオーディオ(5.1ch)再生時でも、明瞭な音像感・音場感を実現し、さらにAVサラウンド再生時には重量感豊かな低域再生を実現しています。
  • ダブルレイヤード構造高剛性シャーシ(VSA-D10EX)
    前モデルVSA−D10TXにて目指した高剛性シャーシをさらに進化させるため、VSA−D10EXでは2層構造(ダブルレイヤード)のベースシャーシを採用しています。これにより、回路ブロックの保持剛性のアップに加え、筐体の局所ひずみ、不要振動の低減が図られています。また、今回の2層構造は、お互いのより強固な固定と電気的な一体化をめざし、複数個のスポット溶接加工を採用しております。
  • 高級プリメインアンプ並みの70ミクロンプリント基板を採用
    プリント基板の銅箔を70ミクロンとすることにより、大電流供給能力を大幅に改善。この厚みは、通常のプリント基板の2倍にあたり、各チャンネルのセパレーションや出力インピーダンスの改善に貢献しています。
  • バナナプラグ対応新大型スピーカー端子を全チャンネルに搭載(VSA-D10EX)
    音の最終出口であるスピーカーターミナルには新開発ターミナルを採用。バナナプラグコンタクト部及びケーブルコンタクト部の構造を根本から見直し、スピーカーへの確実な信号伝達を可能にしました。大容量のスピーカーケーブルでも簡単に確実な接続が可能です。
  • マルチチャンネルダイレクト入力装備
    DVDオーディオを初めとするハイクオリティマルチチャンネルアナログ信号のポテンシャルを余すことなく再生するために用意しました。S/N比105dBの静寂の世界を堪能いただけます。
  • 信号経路を最短かつシンプルにした「ダイレクトコンストラクション」
  • 瞬時の大電流供給を可能にする「ダイレクトカレントバスバー」(VSA-D10EX)
  • 「96kHz/24bit DAコンバーター」搭載
  • 振動による再生音の濁りや漏洩磁束からくるS/Nの劣化を極少化した「ラップ・ラミネーション型大型電源トランス」(VSA-D10EX)
  • 黄銅削り出しインシュレーター(VSA-D10EX)

4 ) THX Ultra規格承認

映画の製作現場であるミキシングスタジオで作られた音と同等の効果を家庭で実現するために米国ルーカスフィルム社が提唱している「THX Ultra規格」に対応。THXシネマモードの搭載をはじめ、パワーアンプの性能や操作性にいたるまで、民生用製品で最も厳しいといわれる同規格の承認を取得しています。

5 ) 家庭におけるAV視聴環境を整えるためのオリジナル機能

  • 映画の種類やスピーカー数に合わせて最適なリスニングモードが選択できる“5.1/7.1Advanced Theaterモード”搭載
  • 古いビデオテープなどの音声再生時に最大15dB以上のノイズ改善効果を発揮し、クリアな再生を実現する“マルチチャンネルDNR(Digital Noise Reduction)”。
  • 小音量で映画や音楽を聞いた時に不足しがちな「迫力」や「響き」を補正し、音量を上げずに大音量で聞いている時の臨場感が味わえる“ミッドナイトリスニングモード”。
  • プログレッシブDVDプレーヤーにも対応したコンポーネント映像入出力端子装備(2IN/1OUT)
  • BSデジタル放送など将来の映像機器に対応したD4映像入出力装備(2IN/1OUT)。
  • MD、CD−Rをはじめ、今後増加が予想されるデジタル録音・再生機器に対応した豊富なデジタル入出力端子(5IN/2OUT)。
  • 0.1m単位のスピーカー視聴距離設定や、0.5dB単位でのスピーカー出力レベルの設定で、正確なマルチチャンネル視聴環境セッティングが可能。
  • 映画鑑賞の雰囲気を損なわない4段階ディマー機能を搭載した“FLディスプレイ”

6 ) その他の特長

  • 10桁までのメモ機能が付いたプリセット学習大型液晶タッチパネルリモコン(VSA-D10EX)
  • 全自照キータイプ大型AVプリセット学習リモコン(VSA-D8EX)。
  • 将来の発展性を考慮した7.1ch入出力端子装備。
  • 当社のDVDプレーヤー「DV−S10A」や「DVL−H9」とデザインを統一させたフラットアルミパネル&サイドウェーブパネルデザイン。
  • 長期の不在時に無駄な電力消費を抑えるタクト&メカダブル電源スイッチ。

【M−10Xの主な特長】

  1. 低損失・高リニアリティという特性をもつ「ダイレクトエナジー MOS FET回路」を搭載した2chパワーアンプ。
  2. ハイパワー150W+150W(EIAJ,4Ω)
  3. 「VSA-D10EX」「VSA-D8EX」とマッチするデザインを採用。
  4. トランスの取付部及びシャーシ底面に厚肉鋼板スタビライザーを採用。シャーシ剛性を増し、パワフルなサウンドを実現。

【用語解説】

※Dolby Digital
米国ドルビー研究所が開発した「ドルビーデジタル」の家庭用デジタルサラウンドフォーマットで、現在もっとも普及している映画音声方式。DVDビデオの標準音声方式として採用されており、デジタル時代の標準フォーマットとして普及が進んでいる。

※DTS(Digital Theater Systems)
米国DTS(Digital Theater Systems)社が開発した映画用音声記録方式「DTSサウンドシステム」の家庭用デジタルサラウンドフォーマットで、音声信号の圧縮比率が低く転送レートも高いため、その豊富な情報量により、精細で濃密、緊迫感のあふれる高音質サラウンド音声が再生可能です。

※Surround EX (Dolby Digital Surround EX)
ルーカスフィルムTHXとドルビー研究所が共同で開発した最新音響デジタルフォーマットで、1999年夏に上映された「スター・ウオーズエピソード1 ファントムメナス」が最初の作品。同方式は、ドルビーデジタル5.1ch信号をベースにサラウンド用左チャンネルと同右チャンネルにマトリクスエンコードされた“サラウンドバック”チャンネル音声を加えたもの。家庭用としては、4月7日にパイオニアLDCから、Surround EX信号が入った「スター・ウオーズエピソード1 ファントムメナス」のLD版が発売された。また、THX Surround EX はSurround EXを家庭で楽しんで頂くためにルーカスフィルムTHXが開発し承認している家庭用デジタルサラウンドデコーダーです。

※MPEG-2 AAC(Advanced Audio Coding)
MPEG2オーディオの標準方式の一つで、2000年末に始まるBSデジタル放送で採用されることになっている音声符号化規格。低ビットレートでかつ高音質を確保できる点が特長で、番組内容によりマルチチャンネル設定が可能なフォーマットです。

※マルチチャンネルステレオフォニック思想
「2chのピュア・オーディオ・アンプとしても通用する質の高いアンプ回路を複数使用し、ソースそのものの情報量をありのままに再生することにより、理想とする音楽/音場を再現する」という考え方。当社は、オーディオとAVの融合をさらに一歩進め、マルチチャンネルアンプの新たな可能性を示すコンセプトとして訴求しています。

※MOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
FETは日本語で電界効果トランジスターと呼ばれています。電流の変化で動作する一般的なトランジスターとは異なり、入力インピーダンスが高く電圧の変化で動作します。また、MOS型は金属(metal)の電極、酸化物(oxide)の膜、ベースのシリコンの3層で構成されています。MOS FETの特徴はリニアな動作曲線を備え、クロスオーバー歪みが発生しにくい点や、連続した大電流に強い点などです。そのため、高音質の高級アンプに数多く採用されています。

【M−10Xの主な仕様】

オーディオ特性 実用最大出力(EIAJ、4Ω) 150W+150W
定格出力(2ch)
(20Hz~20kHz、0.2%、4Ω)
110W+110W
周波数特性(+0、-3dB) 5Hz~100kHz
全高調波歪率
(20Hz~20kHz、60W×2、8Ω)
0.05%(110W時)
ライン入力S/N比(IHF-A) 110dB以上
その他 外形寸法(mm) 420(W)×128(H)×319(D)
製品質量 7.2Kg
消費電力 160W
※仕様は予告なく変更することがあります。

【VSA−D10EX、VSA−D8EXの主な仕様】

  VSA-D10EX VSA-D8EX
オーディオ
特性
実用最大出力
(EIAJ、6Ω、
サラウンド時)
フロント 160W+160W 150W+150W
センター 160W 150W
サラウンド 160W+160W 150W+150W
定格出力(5ch)
(20Hz~20kHz、
0.09%、6Ω)
フロント 120W+120W 110W+110W
センター 120W 110W
サラウンド 120W+120W 110W+110W
定格出力(2ch)
(20Hz~20kHz、0.09%、6Ω)
120W+120W 120W+120W
周波数特性(+0、-3dB) 5Hz~100kHz
全高調波歪率
(20Hz~20kHz、120W、6Ω)
0.09%(110W時) 0.09%(110W時)
ライン入力S/N比(IHF-A) 105dB 103dB
入力端子 デジタル 同軸2系統、光3系統(PCM/Dolby Digital/DTS/MPEG兼用)
DolbyDigital RF 1系統
AUDIO 5系統
(CD,LINE/TUNER,MD/TAPE1/CD-R,TAPE2 MONITOR, Phono)
Multi_Channel In 1系統
VIDEO 5系統(DVD/LD,TV/SAT/DVD,VCR1/DVR,VCR2,VIDEO)
S_VIDEO 5系統;S2系統(DVD/LD,TV/SAT/DVD,VCR1/DVR,VCR2,VIDEO)
COMPONENT VIDEO 2系統(DVD/LD,TV/SAT/DVD)
D4 VIDEO 2系統 (DVD/LD,TV/SAT/DVD)
出力端子 フロント L/R 2系統(+プリアウトL/R 1系統)
センター 1系統(+プリアウト 1系統)
サラウンド SL/SR 1系統(+プリアウトSL/SR 1系統)
サブウーファー プリアウト1系統
サラウンドバック プリアウトSBL/SBR1系統
デジタル 光2系統
AUDIO 2系統(MD/TAPE1/CD-R,TAPE2 MONITOR)
VIDEO 4系統(VCR1,VCR2,VIDEO MONITOR 1.2)
S_VIDEO 3系統(VCR1,VCR2,VIDEO MONITOR;S2対応)
COMPONENT VIDEO 1系統 (MONITOR)
D4 VIDEO 1系統 (MONITOR)
その他 SR入出力 各1系統
ACアウトレット 連動2/非連動1
外形寸法(mm) 420(W)×173(H)×474(D) 420(W)×173(H)×470(D)
製品質量 20.0Kg 17.2Kg
消費電力 320W

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