報道資料:空中に絵を描いたり、空中のウィンドウを操作したりできる立体映像ユーザーインターフェース「フローティングインターフェース」を開発

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Pioneer
2005年 9月 30日
パイオニア株式会社

~ 裸眼立体システム「3Dフローティングビジョン」がさらに進化 ~空中に絵を描いたり、空中のウィンドウを操作したりできる立体映像
ユーザーインターフェース「フローティングインターフェース」を開発

 パイオニア株式会社はこの度、新たなエンタテインメントの提供を目指して2002年に開発した新方式小型パーソナル立体映像システム「3Dフローティングビジョン」を応用し、さらに進化させることで、空中に文字や絵を描いたり、空中に浮かんだパソコンのウィンドウを操作したりできる、全く新しい立体映像ユーザーインターフェース「フローティングインターフェース」の開発に成功しました。
 ベースとなる「3Dフローティングビジョン」は、従来の立体映像システムとは異なる「新感覚の臨場感」を実現するもので、独自の処理を施した3D映像と3D用レンズとの相乗効果により、専用めがねがなくても立体映像を楽しむことができるシステムです。
 当社は今後、この「3Dフローティングビジョン」と「フローティングインターフェース」の技術を生かし、博物館やイベントの展示ツールとしての応用を模索し、新たなエンタテインメントの可能性を検討してまいります。
 なお、この試作品は10月4日~8日まで、千葉県・幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2005」に出展する予定です。(本試作品は、島根県産業技術センターの製作協力を得ています。)

フローティングインターフェースの特徴

1 ) 空中に字や絵を描くような幻想的な感覚を実現

 システムに設置されたセンサーとアプリケーションの組み合わせにより、センサーに囲まれた空間(バーチャルスクリーン)上で指先を動かすことにより、あたかも指先を絵筆に見立てて、空中に文字や絵を描いているようなリアリティーを実現します。これまでに無い、不思議で幻想的な感覚を体験することができます。

2 ) リアリティーと遊び心あふれるインターフェースを開発

 空間(バーチャルスクリーン)上に表示されたパソコンのウィンドウ(動画も可)画面を、指を使ってドラッグができるインターフェースを開発。ドラッグの際、指でウィンドウを押さえると、その部分がへこむなど、よりリアリティーあふれるインターフェースを実現しています。もちろん、ウィンドウの拡大・縮小も可能です。

3 ) 15インチの大型化に成功

 従来、裸眼のままで飛び出す映像が楽しめる「3Dフローティングビジョン」は6インチの試作に成功していましたが、この度15インチの試作に成功しました。

3Dフローティングビジョンの特徴

 従来の3D(立体視)システムは、専用の特殊メガネを必要としたり、特殊メガネが不要な場合でもシステム自体が大規模になってしまったりと、扱いづらい点がありました。
 これに対し、3Dフローティングビジョンは、以下の3つの特長があります。

  1. 裸眼のままで飛び出す映像が楽しめる
  2. 構成がシンプルで量産に向いている
  3. コンテンツ(映像)の制作が容易

【試作品のシステム構成】

  1. 15インチ液晶ディスプレイ&パソコン
  2. 3D用レンズ(約15インチ)
  3. 空間センサー
  4. 新開発専用アプリケーション(立体映像処理を含めたPC用アプリケーション)

【原理説明】

 ディスプレイの映像は3D用レンズによって集光し、レンズの手前の空間上に結像されます。この結像作用と、再生映像側にも心理的な立体効果※1を高める技術を盛り込むことでの相乗効果により、立体的な視覚効果が生まれます。
 今回、映像が空間に位置する付近に空間センサーを設け、指の位置データをPCに瞬時に送り、リアルタイムで描画処理する事で、立体映像ユーザーインターフェースシステムを構築しています。

※1 心理的な立体効果を高める方法としては、対象物の陰影やコントラストなど光による効果などの映像処理があります。

原理図(イメージ図)

原理図

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