サイバーナビでは、単にハイレゾ音源をネイティブ再生するだけではなく、徹底した音源解析を元にハイレゾ音源のクオリティを活かし切り、より高音質で再生することが可能になった。しかし、世の中にある楽曲データはハイレゾ音源だけではなく、しかもまだCD音源や圧縮音源が主流である。カロッツェリアは、これら再生可能なあらゆる音源をハイレゾ相当に変換し、高音質で聴いてもらうために、持ちうる技術をさらに投下し辿り着いた。
ハイレゾ音源の原音再生技術で発見した知見により、CD音源や圧縮音源再生において可聴帯域内に発生してしまう量子化ノイズを効果的に除去する技術を独自開発。さらに、CDマスター録音時に失われる可聴帯域以上の音楽信号を、より忠実に復元させるパイオニア独自の倍音生成技術も組み合わせることで、CD音源や圧縮音源とは思えないハイレゾ音源相当の情報量に満ちた、自然で質感の高い音質での再生が可能となります。
▲周波数帯域拡張と量子化ビット深度拡張イメージ
CDマスタリング時には「44.1kHz」でのダウンサンプリングにより、マスター音源から「約22kHz」以上の高域成分の音が失われてしまいます。周波数帯域拡張のための倍音復元をする際、従来技術では一般的に倍音成分のレベルや次数をコントロールできない固定補正を用いて復元作業をしていました。そのため、楽曲の違いにより条件が合わない場合は不自然な高域成分が付加され歪み感となり、音質を悪化させる可能性がありました。パイオニアでは、この点に着目して研究を重ねることにより倍音構成を制御し、意図した倍音成分を付加することで、マスター音源や圧縮前の高音質な音を復元することに成功。その処理は、リアルタイム信号解析による自動補正で行われ多彩なフォーマットに対して自然な高域成分を復元することで、より高音質な周波数帯域の拡張を実現しています。
CD(16bit)音源の再生時に発生する「量子化ノイズ」の検出に関しても、従来技術では前後の時間波形を参照して量子化ノイズかどうかを推測し、波形を推測補完する手法を用いていたため、検出精度、除去能力が低く且つ、元の信号を壊してしまっていた。パイオニアが独自開発した技術では、リアルタイムに信号処理解析を行い量子化ノイズを検出すると同時に元の信号から分離するという工程を取り入れた。これにより、分離した量子化ノイズのみを除去するため、非常に高いレベルでの除去能力を発揮し、元信号を壊してしまう可能性も排除することが可能となった。これにより、ノイズに埋もれていた信号をクリーンな信号に復元することで、ダイナミックレンジの拡張を実現しています。
入力音源に対して「周波数帯域拡張」と「量子化ビット拡張」を行った上で「倍音成分復元」、「量子化ノイズ除去」を施し「96kHz/24bit」のハイレゾ相当のクオリティで再生します。
*CD音源や256kbps以上の圧縮率の低い音源に適したモード。
圧縮率が非常に高い音源の場合、既にデータから低高域の情報が相当量欠落しているケースがあります。[MODE2]は、圧縮率が非常に高い音源用に最適化した処理を行い臨場感を際立たせます。
*256kbps未満の圧縮率の高い音源に適したモード。