テール・トゥ・ノーズは、
小林可夢偉編集長とカロッツェリアが、
クルマの魅力に接近してお届けする
クルマエンタメサイト。
2023年も皆さんに楽しんでもらえる
コンテンツをお届けします!

NEW 2023.12.28 可夢偉編集長 
来期の展望動画を掲載しました! 

Information
カロッツェリア・サポートガールの2人が楽ナビを徹底レポート!!

可夢偉編集長より緊急指令!
カロッツェリア・サポートガールの2人が
楽ナビを徹底レポート!!

可夢偉編集長の指令により、カーナビ初心者の2人が
どきどきドライブへ!
「新 楽ナビを徹底レポートせよ!」というッションは
無事に達成されたのか!?

可夢偉編集長 来期の展望を語る!

CONTENTS

コンテンツ

小林可夢偉選手が自ら編集⻑となって、
クルマにまつわる楽しい企画をご紹介︕

Collaboration#0

楽ナビを徹底レポートせよ!

可夢偉編集長の指令により、
運転もカーナビも初心者の
カロッツェリア・サポートガール 2人が
どきどきドライブへ!ミッション達成なるか!?

運転免許を取ったばかりという初澤彩花さんとペーパードライバーの羽瀬萌さん。そんなカロッツェリア・サポートガールの2人が、ラクに楽しくドライブができる楽ナビの魅力を、実際のドライブを通して体験し、徹底レポート!レポートを聞いた可夢偉編集長の反応は・・・!?

今回のドライブで体験した
カーナビはこちら!

楽ナビAVIC-RQ721-DC
Collaboration#0

レース関係者が驚いたあの企画が再び?!

夜の闇を疾るスーパー耐久レースの車両に
ドライブレコーダーを
装着!可夢偉編集長も注目する
夜間走行の映像は鮮明に
撮れているのか?!

去る2018年、スーパーフォーミュラカーにドライブレコーダーを取付けて走行したコンテンツの衝撃が再び!第3弾となる今回は、夜間のサーキット走行を撮影!スーパー耐久レースに初参戦するKCMGの車両、HONDAのNSXに装着したドライブレコーダーはどんな映像を記録しているのか…?!

車両に取付けた
ドライブレコーダーはこちら!

ドライブレコーダーユニットVREC-DH301D

REPORT

レポート

RACE REPORT

レースレポート

可夢偉編集長、国本選手の2023シーズン
の意気込みコメントはこちら!

可夢偉編集長コメント

国本選手コメント

2023 Machine Design

Rd.8-9鈴鹿サーキット

Rd.8-9 鈴鹿サーキット

Rd.8/Rd.9 鈴鹿サーキット明日に懸ける。

いよいよスーパーフォーミュラの2023シーズン最終大会が、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われた。10月28日(土曜日)に第8戦の予選・決勝が、そして翌日の10月29日(日曜日)に最終戦となる第9戦の予選・決勝が行われるという1大会2レース制。シーズンのフィナーレ、しかもシリーズチャンピオンの行方がこの大会まで分からないということもあり、多くのモータースポーツファンが詰めかけ、2日間合計で4万3,000人が来場する大会となった。

決勝レース序盤に起こった大クラッシュでレースは打ち切り。
不完全燃焼のまま終了した第8戦。

10月28日(土曜日)、国本雄資選手はトップフォーミュラ100戦目を達成する記念の日となった第8戦目。朝から好天に恵まれ、気温17度、路面温度24度のドライコンディション下で9時30分から公式予選が始まった。

Kids com Team KCMGは、18号車の国本雄資選手がA組から、7号車の小林可夢偉選手がB組から出走。Q1A組は、各車1分38秒台をめぐる戦いとなり、残念ながら国本選手は一歩及ばず、ここで敗退。一方のB組から出走した小林可夢偉選手は、Q1を突破して、Q2に進出することに成功。決勝レースは、可夢偉選手が9番グリッド、国本選手は16番グリッドからのチャレンジとなった。

14時30分、気温は21度、路面温度は26度まで上昇し、午前と比べると風がかなり強い中、先導車に導かれて決勝のフォーメーションラップが始まった。レースが始まって4周目。130Rへの進入で、後方からスタートしていた他チームの2台が接触。そのままバリアに激しくクラッシュするという大きなアクシデントが起こってしまう。すぐさまセーフティカーが導入され、赤旗中断となり、レースはその後、長い中断となる。

クラッシュした2台を除いて、再度、全車がホームストレートに整列し、その間にアクシデントがあった現場ではバリアの修復が行われていたが、15時30分にコース復旧が必要とのアナウンスがなされ、レースは再開されることなく打ち切り。3周完了時点での順位&ハーフポイントが採用されることとなり、可夢偉選手は8位、国本選手は16位に。可夢偉選手は8番手からの追い上げで上位入賞の期待がかかっていただけに、非常に悔やまれる結果となった。

運不運に限らず、最後の最後まで「らしさ」を発揮した
可夢偉選手と国本選手の走りっぷり。

翌10月29日(日曜日)の最終戦は、前日同様、朝から青空が広がり、気温17度、路面温度23度のレース日和となり、9時30分から公式予選が始まった。

この日も18号車の国本選手がA組から、7号車の可夢偉選手がB組から出走。国本選手はこの日は走りが好調で、難なくQ1を勝ち残り、Q2へ進出に成功。可夢偉選手は燃料噴出量のセンサートラブルもあり、最高速が伸びずあと一歩というところで惜しくも7番手となりQ1で敗退。その結果、決勝レースは、国本選手は7番グリッドという好位置から、可夢偉選手は13番グリッドから上位を目指すことになった。

14時30分、気温20度、路面温度29度のドライコンディション下で、いよいよ決勝レースのフォーメーションラップが始まった。可夢偉選手は、後列のスタートながら、得意のスタートダッシュを披露してペースを上げ、10周を終えた時点で9番手まで浮上。さらに上位を目指す。

ところがピットウインドウがオープン後、11周目に早めのタイヤ交換を選択したものの、ピット作業中のアクシデントでタイムロスしてしまい、順位を下げてしまう。一方、ステイアウトして引っ張る作戦に出た国本選手は万全の走りを続ける。

その後の中盤、終盤は、両車共に我慢の走りが続き、時間との戦いに。最終ラップを迎え、国本選手は順位を一つ下げたものの、粘りの走りを見せて8位でフィニッシュし、ポイントをゲット。可夢偉選手はピットイン時のタイムロスが大きく響き、17位で完走。Kids com Team KCMGは、2023シーズンすべての戦いを終えた。

最終結果は、ドライバーズランキングでは、可夢偉選手が17.5ポイントで11位、国本選手は7ポイントとなり17位。チームランキングでは、Kids com Team KCMGは24.5ポイントで8位となった。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

-第8戦-
「金曜の専有走行でデフにトラブルがあったのですが、それを直したらクルマが変わりました。Q2の赤旗後の再開時にはニュータイヤが残っていなかったので、前にいけませんでした。ニュータイヤがあればもっと前からスタートできていたと思うので、非常に悔しい予選でした。決勝もペースは悪くなかったです」
-第9戦-
「クルマ自体は悪くなかったのですが、センサートラブルでストレートがすごく遅くて、フラストレーションの溜まる予選でした。原因がわからなかったのですが、ウォームアップ走行の前にセンサーを変えたら10km/h以上速くなりました。レースはスタートで順位を上げたけどピットストップのリスタート時にアンチストールに入って、それでまた遅れてしまいました。ペースは悪くなかったのですが、最後はタイヤのタレが大きくて、苦しいレースとなりました。一年間、応援ありがとうございました」

国本雄資選手
-第8戦-
「金曜の専有走行ではセッションのほとんどでトップに近いところにいられて、ニュータイヤを履いても良い状況でした。しかし、予選は前日と風向きが変わっていて、もっとタイムアップできることを考慮していませんでした。決勝はスタートで3つくらいポジションを落としてしまったのですが、ブレーキングだけは他のクルマよりも良く、シケインで何台か抜くことができました」
-第9戦-
「前日はあまり良くなかったので、クルマのセットアップとドライビングを修正したら改善し、満足のいく予選となりました。決勝の序盤はタイヤを労わりながら長く走ろうと思っていたのですが、リヤタイヤのグリップがどんどん落ちて、ペースが保てなくなってきたので、20周でピットに入りました。ピット作業で遅れてポジションを落としてしまったのは残念でした。これは誰がというよりチームのみんなで改善していくしかないと思っています。最後のレースでポイントを獲得できて良かったです。応援ありがとうございました」

松田次生監督
-第8戦-
「小林が頑張ってQ1を通過してくれました。決勝は大きなクラッシュがありましたが、ドライバー2人が無事で良かったです。クラッシュでレースが赤旗終了となり、最後までレースができなかったので小林が最終的にどこまでいけたかはわかりませんが、良いレースになったのではと思っています」
-第9戦-
「朝からエンジンパワーが出ていないということで、エンジニア、ドライバーと一緒にセットアップの見直しをしました。それが良い方向にいって、国本はQ2まで行ってくれました。そして、決勝もしっかり走ってポイントを獲得してくれました。ただ、ピット作業でミスがなければもっと上にいけたと思うので、もったいない結果になり、とても悔しいです。監督としても責任を感じています。最終ラウンドで2レースともにポイントを獲得できましたが、表彰台を獲得したかったので残念です。来シーズンはもっと上を目指していきたいです。一年間、応援ありがとうございました」

様々なドラマを生んだスーパーフォーミュラ2023シーズンが無事に終了しました。
小林可夢偉選手、国本雄資選手を擁して戦ったKids com Team KCMGへの熱いご声援、
誠にありがとうございました。

第8戦レース結果

第9戦レース結果

Rd.1-2 富士スピードウェイ

Rd.1/Rd.2 富士スピードウェイ 雨過天晴。

いよいよ開幕した2023年度全日本スーパーフォーミュラ選手権。4月8日(土)9日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイにおいて、第1戦、第2戦が開催された。

今シーズンも昨年同様、一部の大会に土曜日・日曜日連続で行われる1大会2レース制が採用され、全7大会9レースでチャンピオンシップが争われる。今年から新型車輌に切り替わり、使用されるタイヤも変更されたことで、果たしてどんなレースが展開されるのか。

今シーズンのKids com Team KCMGの布陣は、これまでと同じく、7号車に小林可夢偉選手、18号車に国本雄資選手の2台体制。開幕に先だって3月初頭に行われた公式合同テストでは、各陣営が新しい空力パッケージの調整やタイヤの性能確認などに追われたが、可夢偉選手、国本選手ともにマシンの仕上がりは上々。中でも可夢偉選手は、最終セッションで最速タイムを叩き出すなど絶好調で、今シーズンでの活躍に期待が大きく膨らむ。

新型車への順応不足か!?
クラッシュが相次ぎ、大波乱となった開幕第1戦。

4月8日(土曜日)の第1戦公式予選は、気温14度、路面温度16度というコンディション。大勢のモータスポーツファンが詰め掛ける中、午前9時20分からがセッションが始まった。

前日の占有走行は生憎の悪天候のために中止となっており、天候の回復の遅れが予想されたため、この公式予選は通常のQ1、Q2のノックダウン方式ではなく45分間の計時方式に変更。そのため、各陣営は新しい車輌の手応えを十分に確認できないまま、まさに”ぶっつけ本番”で戦いに臨むことになった。

セッション開始直後から各陣営のほとんどのマシンが次々とコースインし、コースコンディションとマシンの仕上がりを確認していく。一旦、最後のアタックに備えてピットに戻り、ニュータイヤに履き替えた各車は、残り時間が少くなくなったところで再度コースになだれ込んでいく。最速タイムが目まぐるしく変わる中で、可夢偉選手は9番手、国本選手は14番手とまずまずの位置を確保し、午後からの決勝を待つことになった。

午後からの決勝レースは、気温18度、路面温度29度まで上昇する中、14時15分からフォーメーションラップが始まり、14時18分に全22台41周で行われる決勝レースの戦いの火蓋が切られた。

新型車輌でしかもタイヤのスペックが変わり、さらには前日の専有走行がキャンセルされた影響なのか、開始直後に国本選手を含めて4台がエンジンストール。一方の可夢偉選手は、いいスタートが切れたのも束の間、なんと1コーナーに向かう混雑の中で、ブレーキロックした他陣営のマシンに突き飛ばされた車が可夢偉選手に横から激突。その結果、可夢偉選手の右リヤタイヤのホイールが割れてしまい、タイヤがパンク。そのままサーキットをスロー走行で一周してピットに戻ることも考えたが、その間にフロアなど車の他のパーツにダメージを負ってしまう可能性もあり、可夢偉選手はそのまま車を止め、無念のリタイアとなってしまった。

国本選手はその後、一時は8番手まで順位を上げたものの、相次いで発生したクラッシュとセーフティカー導入の影響が響いてポイント圏内には今一歩届かず、12位で完走し、決勝レースを終えた。

前日の鬱憤を晴らす走りで、
可夢偉選手は6位入賞。
国本選手も完走した第2戦。

翌4月9日(日曜日)の第2戦は、天候が急回復し、朝から雲ひとつない快晴となったものの、やや風は冷たく気温10度、路面温度20度というコンディション。午前9時に通常通りのノックアウト方式による公式予選が始まった。

Q1A組から出走した国本選手は、気温が低いこともあり、他陣営のマシン同様にタイヤのウォームアップに苦しみ、思うようにタイムが伸びず8番手となり、惜しくもQ1で敗退。

続いてQ1B組から出走した可夢偉選手は、前日の鬱憤を晴らすかのような好調の滑り出しで、5番手のタイムで飛び込み、Q2進出を決める。続いて行われたQ2では、12台が数珠つなぎでコースに入っていく。可夢偉選手は計測4周目にアタックをするプランだったが、ピット位置の関係で隊列の後方で走ることになり、7分間という走行時間できちんとタイヤを温めることもできないままアタックをしなければならず、その結果、可夢偉選手は11番グリッド、国本選手はやや下がって15番グリッドで決勝に臨むことになった。

午後からの決勝レースは、気温こそ13度だったものの、開始時間が近づくに連れて路面温度は32度まで上昇。スタート直前にトラブルに見舞われた国本選手は、グリッドにつけずピットスタートを余儀なくされる。14時30分、いよいよ第2戦の決勝レースが始まった。スタート直後から全車が猛烈にダッシュし、1コーナーに雪崩れ込んでいく。前日のようなクラッシュもなく、レースは順調な滑り出しを見せる中、可夢偉選手は11位をキープ。

8周目、ここから上位陣に肉薄というタイミングで、他陣営の2台が接触。そのうちの1台がスピンしてコース内に止まってしまったため、セーフティカーが導入されてしまう。そのままセーフティカーに先導される形でレースは進行し、ピットウィンドウが開いた10周目に、このチャンスを逃すまいと1台を除いて全車が同時にピットイン。一斉にタイヤ交換となったためにタイムロスする陣営が出る中、Kids com Team KCMGは、ピット作業をそつなくこなして可夢偉選手をコースに送り出す。13周目にセーフティカーが解除されリスタートとなり、15周目に可夢偉選手はポジションを1つ上げて10番手に浮上。その後も残りの周回をタイヤマネジメントをしながら、オーバーテイクでじりじりと前車を追い詰め、18周目に9番手、24周目に8番手、27周目には7番手と、順調にポジションを上げていく。

そして迎えたファイナルラップ。可夢偉選手は気がつけば6番手に上がり、そのままフィニッシュして見事に5ポイントを獲得。我慢の走りを強いられた国本選手も、16位ながら完走して、第2戦を終えた。Kids com Team KCMGは、2戦を終えてポイントは5となり、8位につけている。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

第1戦の予選は走り出しでトラブルがあり、満足に走れませんでした。とりあえず装着ニュータイヤでタイムを出しました。2セット目はトラフィックでタイムを上げられず、不完全燃焼です。決勝は1コーナーで当てられてホイールが割れて終わりました。第2戦の予選Q2はウォームアップ中、ずっと前に抑えられて、ひたすら"東名高速の渋滞"状態で終わってしまいました。レースに関しては非常に速いわけではないけどペース的には悪くなかったし、戦えるクルマっていうのを初めて確認できた感じで、良いレースができたと思っています。

国本雄資選手

今までで一番バタバタなレースでした。予選もトラブルとトラフィック。決勝はスタートで初めてストールしてしまいました。レースペースも全体から見るとそんなに良くなかったし、もっともっと見つけて行かないとダメだと思いました。第2戦の予選はタイヤが発動せず、良いアタックができなかったし、1コーナーでロックしました。決勝はクラッチトラブルで初めてピットスタートになってしまいました。メカニックたちが懸命に作業をしてくれたことには感謝しています。クルマのセットアップうんぬんよりも、もっと前の段階でクルマへの理解の根本を見直さないといけないと思っています。

松田次生監督

今シーズンからクルマもタイヤも変わって苦労している中、マシンの不調で走れないというところからスタートしました。その割には第1戦の予選、頑張ってくれました。決勝は、小林選手は不運にも当てられてしまいリタイア。国本選手は良いところを走っていましたが、ペナルティを受けてしまいました。でも、速さがあったので心配はしませんでした。第2戦の予選は、国本選手のタイヤがうまく発動せず、その情報を小林選手の方に伝えることができたので、小林選手はタイムを出すことができました。Q2に関してはトラフィックが多く、アタックできるかどうかという状態だったので、そこが今の課題です。決勝は、国本選手はクラッチの問題が起き、本当ならグリッドからスタートさせたかったのですが、ピットスタートをさせて順位はつかなくてもクルマの将来を考えて走ってもらいました。タイヤ交換をした時もストールさせたのですが、レースでは良いところまで追い上げ、クルマ的には悪くないことが確認できました。チームのみんなが頑張ってくれました。小林選手はスタート直後にクラッチのトラブルを抱えていましたが、そんな中でも果敢に追い上げ、オーバーテイクも良い方向になりました。ポイントも獲得できたので良かったです。テストからクルマが良かったので、走りで前日の悪い流れを変えてくれました。この良い流れを鈴鹿に繋げていきたいです。

カロッツェリアは、2023年も全日本スーパーフォーミュラ選手権のKids com Team KCMGを全力でサポートしていきます。次戦の第3戦は4月22日、23日の鈴鹿サーキット。小林可夢偉選手、国本雄資選手がどんな素晴らしい走りを見せてくれるのか。大いに期待しながら、ファンの皆さんも、ぜひ熱い声援をお願いします!

第1戦レース結果

第2戦レース結果

Rd.3鈴鹿サーキット

Rd.3 鈴鹿サーキット

Rd.3鈴鹿サーキット 逆境を明日の光明に。

4月22日(土)23日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットにおいて、2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の第3戦が開催された。

初戦、第2戦が連続して開催された富士スピードウェイから2週間後、その余韻がまだ残る中で迎えた第3戦。レースと並行して、様々なイベントや各チームの展示ブースが設けられ、また今シーズンから始まり、好評の子供向け体験型アクティビティも行われるとあって、朝早くから多くのモータースポーツファンが詰めかけた。

ドライバー、マシン共に好調の中、
不運に見舞われた公式予選。

4月22日(土)の公式予選当日。午後からのセッションに先立って午前11時から行われた90分間のフリー走行では、トップから19番手までの差が1秒以内という大接戦。Kids com Team KCMGは、18号車の国本雄資選手が7番手、7号車の小林可夢偉選手が8番手のタイムで、午後からの予選に大いに期待高まる。

そして迎えた公式予選は、気温19度、路面温度34度と、やや風があり肌寒さを感じる中で14時55分からノックアウト方式で始まった。Q1A組から出走の国本選手は、セッション残り時間が3分となったところで、満を持してタイムアタックを開始。しかし、なかなか思うようにタイムが縮まらず7番手となり、ここで敗退となってしまった。

一方、Q1B組から出走の可夢偉選手は、コースイン直前にエンジンストールを喫してしまい、ぎりぎりのアタックとなったものの、1分37秒252という好タイムをマークして、B組5番手の位置に。ところがセッション終了後、アタック中にシケインでリヤブレーキがロックしコースオフしたことが走路外走行との判定が下され、そのタイムが不採用となってしまう。その結果、決勝は国本選手が14番グリッド、可夢偉選手は最後列から戦いに臨むことになった。

最後まで諦めない走りで、
Kids com Team KCMGは両車完走。

翌4月23日(日)の決勝当日は前日同様、朝から強い日差しが照りつけ、気温も上昇。午前11時05分から、30分間のフリー走行が始まった。

開始直後に全22台が一斉にコースに入り、またピットロード出口では各チームが懸案のスタート練習を行うなど、セットアップに余念がない。序盤、小林可夢偉選手は、予選での不運を振り払うかのように1分40秒台をマークして5番手に入るなど、マシンへの手応えも十分だ。

気温21度、路面温度36度とコンディションの下、大勢のモータースポーツファンが固唾を吞んで待ち構える中、決勝は定刻よりやや遅れた15時45分から決勝のフォーメーションラップが始まった。全車がグリッドに着いたものの1台がエンジンストップ。フォーメンションラップが仕切り直しとなり、決勝レースは1周減算された30周で戦われることに。さらにその後、再度のフォーメーションラップ中に、また1台がマシントラブルでピットインとなり、最終的にグリッド上には20台が並び、決勝の火蓋が切られた。

レース序盤は特に大きな変動はなく、ピットウインドウが開いた10周終了時点で、可夢偉選手はタイヤを交換する作戦に。そして中盤を過ぎた20周目、2台のマシンがS字カーブでヒットし、セーフティーカーが導入されてしまう。このセーフティーカーランの間に可夢偉選手は走行距離が少ないタイヤに交換しレース再開後のポジションアップを狙う。24周目にやっとマシンの回収が終わってリスタートとなり、焦点は残り6周での戦いに。

最後列からのスタートと苦しい戦いを強いられていた可夢偉選手は、ここから本領発揮。残りの周回数を重ねるごとに、ポジションを上げて28周目には15番手に。そして、最終的に14位でフィニッシュ。国本選手も16位ながら走り切り、Kids com Team KCMGは7号車、18号車共に完走して戦いを終えた。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

「予選はフリー走行よりクルマの調子が良かったのですが、全然ハマらなかったです。アタックの時はシケインでブレーキを踏んだらリヤがロックして、逆ハンを切ったらそのままダートに出てしまいました。そこで1秒以上失ってしまい、あのタイムでした。普通に走れていたらトップを獲れたと思うので、速さを活かせず残念です。決勝はスタートも普通で、その後のペースも上がらなくて、まったく戦えるポテンシャルがなかったと思います。例えポールを獲っていたとしても、今日はポイント圏外でレースが終わっていたと思うくらい遅かったです」

国本雄資選手

「フリー走行はタイムほどフィーリングが良くなくて、もっと速く走れるのにという状況でした。そこから予選に向けてセット変更をしました。気温、路面温度が変わったことでタイヤのウォームアップが厳しかったのか、セクター1で遅れてしまった分、タイムが伸び悩みました。決勝は、序盤は順位も上げられましたが、そこからとてもペースが悪かったです。プランではレース前半に何台か抜いて引っ張る作戦でしたが、予定より早くピットに入ることになりました。ペースが上がらず苦しいレースでした」

松田次生監督

「フリー走行から2台揃って悪くないなと思っていました。予選Q1は国本がコンマ1足りなくてQ2へ進めませんでした。小林は飛び出してしまい、もったいなかったです。でも、これは攻めた結果で、自分もドライバーとしてわかるので、次に活かしてもらいたいです。決勝はスタートに問題があった開幕ラウンドに比べるとそこは解決しましたが、何よりレースペースが悪かったです。国本はペースが悪く、作戦の幅を広げられませんでした。セーフティーカーが入ったタイミングではタイヤの落ちも大きかったです。小林はセーフティーカーが入ったタイミングでフレッシュなタイヤに交換して追い上げを図りました。やはり国本と同様にレースペースが悪いまま終わってしまいました。チーム的に速さを見出せていないので、そこが課題です」

次戦の第4戦は、5月20日、21日のオートポリス。
Kids com Team KCMG の小林可夢偉選手、国本雄資選手の走りに大いに期待しながら、ぜひ熱い声援をお願いします!

第3戦レース結果

Rd.4オートポリス

Rd.4 オートポリス

Rd.4オートポリス 獅子奮迅。

早くもシーズン中盤戦を迎えた2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権。戦いの場を九州に移して行われる第4戦は、5月20日(土曜日)、5月21日(日曜日)の両日、大分県のオートポリスで開催された。

両車共に、今一歩のところで
Q2進出を逃してしまった公式予選。

5月20日(土)の公式予選当日。前日までの雨でコースにはまだ水溜りが残るコンディションで、90分間のフリー走行が行われた。走り始めこそはレインタイヤをチョイスするチームもいたが、路面のチェックを終えると、全チームがスリックタイヤを履いてのチャレンジに。路面はまだ乾き切っておらず、各マシンとも慎重な走りでトライアルに臨む。

Kids com Team KCMGは、小林可夢偉選手が、セッション残り15分となったタイミングで3番手のタイムを記録。さらに残り10分を切ったところで、今度は国本雄資選手が、1分25秒612のタイムを叩き出し、暫定トップに躍り出る。とはいえ、両者共にそこからはタイムが縮まらず、結果、可夢偉選手は10番手、国本選手は全体の3番手で午後からの公式予選を迎えることになった。

そして迎えた公式予選は、気温23度、路面温度30度超えのコンディション下で、ノックアウト方式で始まった。Q1A組から出走した可夢偉選手は、奮戦したものの8番手となり、Q2には進めずここで敗退。一方、B組から出走した国本選手も同じく8番手でQ1敗退となり、結果、翌日の決勝は可夢偉選手が15番、国本選手は16番と、両車がスターティンググリッドで並ぶことになった。

決勝レースは、両車完走し、
国本選手が新たにポイントを獲得。

翌5月21日(日)の決勝当日は、朝から好天に恵まれ、強い日差しが降り続く中、路面温度はすでに31度。午前10時から30分間のフリー走行が始まると、各チームは決勝に向けてタイヤの摩耗など、マシンの確認作業に余念がない。

そして決勝レースが行われる午後3時になると、気温こそ23度だったものの、路面温度は38度まで上昇。まるで真夏のようなコンディション下で、いよいよフォーメーションラップが始まった。

後方からのスタートとなったKids com Team KCMGは、オープニングラップで早くも国本選手が順位を上げて13番手に、さらに4周目には12番手へと浮上。可夢偉選手も、虎視眈々と上位を狙って果敢に攻める。

10周を終えてピットウインドウがオープン。タイヤ交換を遅らせる作戦を取った国本選手は、他のマシンがピットインする中、12周目には11番手に上がり、さらに周回を重ねるごとに順位をどんどん上げて、16周目には7番手に付ける。その後、24周目にピットインして順位を下げたものの、16番手をキープ。

逆に、可夢偉選手は早めにピットインするアンダーカット戦略を選択。12周目にピットインし、タイヤ交換して前のマシンを追い上げる。国本選手はちょうどレース中盤を超えた24周目にピットインし、可夢偉選手が15番手、国本選手が16番手に。まだレース周回数が15周以上ある27周目に、チームはタイヤがフレッシュな国本選手を可夢偉選手の前に出して、より多くのポイントを目指すチームプレイを選択。30周目に他チームの2台が接触してセーフティカーが導入され、この段階で国本選手が10番手、可夢偉選手は11番手。

全車がタイヤ交換を済ませて、34周目にやっとリスタートとなり、ここから残り8周はスプリントレースに。国本選手は一時、9番手まで順位を上げたものの、最終的に10位で入賞してポイントをゲット。可夢偉選手は、惜しくも11位で完走し、戦いを終えた。

第4戦を終えて、ドライバーズランキングは7号車の可夢偉選手が、5ポイント変わらずの13位、18号車の国本選手が新たに1ポイントを獲得して18位。Kids com Team KCMGのチームランキングは、合計6ポイントで10位となった。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

「今週末は今年一番路面温度が高く、予選では路面コンディションの変化にうまくあわせられませんでした。ただ決勝に向けて対策したところ、レース中のペースはまずまずでした。これから暑いレースが多くなると思うので今回の良かったところと悪かったところきちんと検証して、次の菅生では予選からしっかりと戦いたいです。引き続き応援よろしくお願いします」

国本雄資選手

「フリー走行では動きもわかりやすかったし、セットしていくとどんどんフィーリングも良くなっていきました。予選では気温も大幅に上がり、全然違うクルマになってしまい、まったくグリップ感がありませんでした。赤旗も悪い方向に行ってしまいました。決勝は、このラウンドまでペースが上がらず、苦しい展開でしたが、今回はそこを改善できてとても良かったです。そして最終的にポイントを獲ることができて良かったので、次へ繋げたいと思います」

松田次生監督

「7号車はマシンのセットアップが決まらず、本来のパフォーマンスを出せませんでした。レースもタイヤ交換に時間が掛かってしまったが、頑張って11位。惜しくもポイントは取れなかったのですが、レースペースは良かったので、しっかりマシンを仕上げて菅生に向けて頑張ります。
18号車はフリープラクティスで3番手とマシンのフィーリングが良かったのですが、予選で気温が上がり、マシンバランスが合わなくなってQ2にいけませんでした。レースはマシンのセットアップを見直し、9位まで挽回。しかしガス欠症状が出て10位でしたが、今季初ポイントを獲得できました。二台揃って、レースペースを改善できたことは大きな収穫なので、菅生に向けてしっかりチームのみんなと頑張ります。ご声援、ありがとうございました」

次戦の第5戦は、6月17日、18日のスポーツランドSUGO。
獅子奮迅の走りを続けるKids com Team KCMGの
小林可夢偉選手、国本雄資選手に、引き続き熱い声援をお願いします!

第4戦レース結果

Rd.5オートポリス

Rd.5 スポーツランドSUGO

Rd.5 スポーツランドSUGO吉兆の印

2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権も、いよいよ折り返しの第5戦となり、戦いの場を東北に移して、6月17日(土曜日)、6月18日(日曜日)の両日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

フリー走行から不運が続く小林可夢偉選手。一方の国本雄資選手は
中盤グリッドを確保と、明暗を分けた公式予選。

6月17日(土)の公式予選当日は、真夏のような日差しが照りつける中、気温25度、路面温度40度というコンディション下で、午前9時からフリー走行が始まった。

Kids com Team KCMGの小林可夢偉選手は、コースイン直後にエンジンに燃料がうまく届かないトラブルが発生。急遽ピット戻り燃料ポンプの修復作業を行ったものの、再びコースインできたのは、セッション終了まで残り10分。結局、思いのまま走れず、午後の予選を迎えることになった。

公式予選が行われる午後2時には、気温は29度、路面温度は40度まで上昇。2グループに分かれそれぞれ10分間ずつノックアウト方式で行われるQ1が、いよいよ始まった。Q1A組から出走した可夢偉選手は、タイムアタック中に他チームのマシンがクラッシュ。アタック時にそのアクシデントによる黄旗区間を通過していたため、タイム抹消になるという不運に見舞われてしまい、ここであえなく敗退に。

一方、Q1B組から出走した国本雄資選手は、1000分の3秒差という僅差で逆転し6位に滑り込み、Q2進出に成功する。その結果、国本選手は11番グリッド、可夢偉選手は14番グリッドで翌日の決勝を迎えることになった。

アンダーカットするか、ステイアウトするか。
ピットインの作戦も功を奏して、
シーズン後半に期待が膨らむ結果となった決勝レース。

翌6月18日(日)の決勝当日は、前日同様に朝から好天に恵まれる中、午前9時55分からフリー走行が始まった。前日の不運を振り払うかのように、可夢偉選手のマシンは調子も良く、終わってみれば、1分08秒716と全体の5番目の好タイムで、決勝レースに期待が高まる。

そして午後2時30分。子供たちによるスタートコールで各マシンのエンジンに火が入り、フォーメーションラップが始まった。

スタート直後、他チームの2台が接触して早くもセーフティカー導入となり、5周目に再スタートに。ピットウィンドウが開いた10周終了の時点で、いち早くタイヤ交換を選択したのは、国本選手。一時は5番手まで順位を上げるなど、熱い走りを展開。一方の可夢偉選手は、そのままステイする作戦だ。そして14周を終えた段階で、上位集団の6番手にポジションアップ。

その後は、タイヤ交換組とステイ組が入り混じり、見えない順位争いが続く。28周目に、可夢偉選手が満を辞してピットイン。タイヤ交換を済ませて13番手でコースに復帰すると、周回ごとにどんどん順位を上げ、気がつけばファイナルラップ。14番手からのスタートで見事6位でフィニッシュ。国本選手も後続車のアタックを凌ぎながら、9位で戦いを終えた。

シーズン折り返しを終えて、ドライバーズランキングは7号車の可夢偉選手が、10ポイントで12位に浮上。18号車の国本選手は3ポイント変わらずの18位。Kids com Team KCMGのチームランキングは、合計13ポイントで8位という結果になった。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

「朝のフリー走行はマシントラブルでろくに走れず、予選は残念ながらアタックがイエロー区間となり、タイムが採用されず。運もなく予選が終わり、流れも悪く、残念でした。
決勝日の朝のフリー走行と決勝前のウォームアップでのセット変更で良い感触が得られたので、国本選手もセッティングをコピーして決勝に臨みました。アウトラップは良くなくて、ピット作業のミスもあったので、それがなければ表彰台に届いたかもしれませんが、14番手から追い上げて6位というのもポジティブに考えています。良いペースで走っていたので、早めのピットインの戦略から変えましたが、作戦的には悪くなかったと思います。次戦はサーキットが違うので、また一から戦うこととなりますが、頑張りますので応援よろしくお願いします」

国本雄資選手

「予選はリアがグリップしなかったです。グリップそのものが他のチームよりも低い状況でした。そこを改善しなければ上位に入るのは難しいのかなと思います。セットを1つ試してQ2へ進めたのはガッツポーズでした。ニュータイヤが2セットあったのは大きかったです。
決勝はペースが悪く、厳しい結果となりました。アンダーカットするしかチャンスがありませんでした。ペースが遅かったため、“抜かれない菅生”であれだけ抜かれてしまったので、とても悔しいです。同じタイミングでピットに入った14号車は4位で、自分は9位ですからね。今週、富士で合同テストがあるので、ここまでの結果を見直し、良い準備ができるように頑張りたいと思います」

田中哲也監督代行

「予選日、小林はフリー走行をマシントラブルで走れなかった中で予選となってしまいました。国本はQ2へ進めて、クルマのフィーリングが良くなりました。
決勝日、朝のフリー走行とウォームアップ走行で色々試して、クルマが良い方向に進みました。走り始めの流れは良くなかったけど、何とか悪い流れを押し上げて、2台入賞できたのは良かったと思います。松田次生監督もベッドで見ていてくれたのでは、と思っています。表彰台には上がれてないですが、チームの士気も上がっているので、次のレースも頑張って後半戦に繋げていきたいです。応援ありがとうございました」

次戦の第7戦は、7月15日、16日の静岡県の富士スピードウェイ。
後半戦への期待を背に奮戦するKids com Team KCMGの
小林可夢偉選手、国本雄資選手に、引き続き熱い声援をお願いします!

第5戦レース結果

Rd.6富士スピードウェイ

Rd.6 富士スピードウェイ

Rd.6 富士スピードウェイモチベーションこそ最大の秘策なり。

いよいよシーズン後半戦を迎える2023スーパーフォーミュラ。第6戦は、7月15日(土曜日)、16日(日曜日)、静岡県富士スピードウェイに戦いの場を移して開催された。レース翌日の17日(月曜日)が海の日のため3連休ということもあり、今大会は「夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST」と題して子供の来場者は無料。さらにサーキットでは様々なイベントが開催されるとあって、予選日から家族連れなど延3万3千人ものモータースポーツファンがサーキットに詰めかけ、盛り上げを見せた。

WECモンツァ6時間レースから凱旋参戦!
可夢偉選手の活躍に期待が集まった公式予選。

7月15日(土曜日)の公式予選当日。朝からのフリー走行に続いて、気温25度、路面温度29度のドライコンディションの下で14時20分からノックアウト方式により始まった。

Q1A組から出走するKids com Team KCMG7号車の小林可夢偉選手は、1週間前に行われたWECモンツァ6時間レースを勝利しての凱旋参戦。10分間のタイムトライアルで6番手につけていたものの、タイムを更新した他チームに0.029秒届かず、惜しくも7番手となり、ここで敗退。一方Q1B組から出走した18号車の国本雄資選手は、8番手の記録となり、やはりQ2へと駒を進めることができなかった。その結果、可夢偉選手が14番グリッド、国本選手が15番グリッドと両車共に後方から上位を目指すこととなった。

シーズン終盤戦に向かって、熾烈な順位争いの中で
いかに結果を残すかという課題に応えた決勝レース。

翌7月16日(日曜日)の決勝レース当日は、土曜日の予選と同じく朝から天候は曇天。気温もそれほど上がらず、湿気の多いコンディションとなった。午前中のフリー走行では、各チームは決勝に備えた準備に余念がない。Kids com Team KCMGは、国本選手が全体の5番手のタイムをマークするなど、午後からの決勝レースへの期待が高まる。

そして14時30分、気温25度、路面温度31度のコンディション下で、全22台によるフォーメーションラップに続き、41周で戦われる決勝レースの火蓋が切られた。スタート直後、1コーナーに数台が横並びで入っていくなど激しいバトルが繰り広げられる中、可夢偉選手は早くも2周目には12番手に浮上。国本選手は他のチームのマシンと接触するアクシデントがあったものの、走りを続行。

10周を終えてピットウインドウがオープンすると、可夢偉選手はアンダーカットを選択。しばらくステイアウトしていた国本選手も、その後にピットインを済ませて、中盤以降は両車揃って我慢の展開に。30周が終了し、全車がタイヤ交換を済ませた時点で、可夢偉選手は10番手、国本選手は16番手となり、レースはいよいよ終盤へ。可夢偉選手は、自分より後にタイヤを交換してペースアップしてきた#39坂口選手の猛追を懸命にディフェンス、さらにレース残り2周で9番手を走行していたマシンがストップ。可夢偉選手はもうひとつ順位を上げて、9位でフィニッシュ。スタートからポジションを5つ上げてのポイント奪取だ。そして国本選手も、15位ながら完走し戦いを終えた。

ポイントランキングは、可夢偉選手が1ポイントを加えて12ポイントとなり10位。国本選手は変わらず3ポイントで19位。Kids com Team KCMGは、合計15ポイントで8位となっている。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

予選日朝のフリー走行は持ち込みのセットが良くなくて、すべて戻すのに時間がかかり、あまり走れないまま予選となりました。決勝は早めのピットインは正解だったがペースが良くなかったに尽きます。ポイントはなんとか獲得できて良かったですが、手放しで喜べるものでもありません。次のもてぎは得意なはずです。気温も高いと予想されますので、そこに合わせ込んでしっかり戦いたいと思います。

国本雄資選手

合同テストの良い流れを期待して持ち込んだのですがうまく行かず、それが後を引いて速さが足りない予選でした。決勝は、スタートは良かったのですが右側に可夢偉選手がいて、挟まれるような感じで行き場がなくなり、引きました。1コーナーでもそうなって2つ順位を落としました。下位のクルマよりはペースが良かった。だからと言って入賞できるレベルでもなかったです。富士はいつも予選最下位だったので少し改善したのかもしれませんね。次戦はこのままだと難しいと思います。予選も厳しいかもしれませんが、今回をしっかり振り返って準備したいと思います。

田中哲也監督代行

小林選手は持ち込んだセットでトライしたが、惜しくも外れました。結果的には元の状態に戻したものの、持ち込みのまま予選に出てQ1敗退となってしまいました。国本選手の朝の走行は前回のテストよりは良かったが、タイムを出すことができなかった。予選では両車ともしっかりと予選シミュレーションをする必要があると感じました。
決勝では小林選手はノーミスで走れましたが、速さがありませんでした。それでもタイヤマネージメントなどをしっかりしてくれていたので、最後は#39阪口選手の猛追を守りきって9位でフィニッシュしてくれました。国本選手は頑張っていましたが、ピット作業のミスがすべてでした。7号車付近まで行かせたかったですね。前回の菅生大会では予選が良ければ勝てたかもしれませんが、今大会は2台ともペースが悪く、入賞するには速さが欲しかったです。
次のレースは夏の暑い茂木です。今回のレースもそうですが、SF23で気温が上がった時のレースを経験していません。夏の暑いサーキットはまったく違うものになります。また、昨年の2レース制とは違い1レースになりますので、しっかりとチームで準備をし、Q1突破を目指して頑張って行きたいと思います。

次戦の第7戦は8月19日(土)、20日(日)に開催される栃木県のモビリティリゾートもてぎ。
高いモチベーションを維持して戦いを続けるKids com Team KCMGの小林可夢偉選手、国本雄資選手に、引き続き熱い声援をお願いします!

第6戦レース結果

Rd.7モビリティリゾートもてぎ

Rd.7 モビリティリゾートもてぎ

Rd.7 モビリティリゾートもてぎ優勝劣敗

残るは2大会3レースと、早くも終盤戦を迎えた2023スーパーフォーミュラ。シーズン第7戦は、8月19日(土曜日)、20日(日曜日)の2日間、栃木県のモビリティリゾートもてぎに戦いの舞台を移して開催された。夏休み期間中ということもあり、子供から大人までファミリーで楽しめるイベントが開催されるなど、朝から大勢のモータースポーツファンが詰めかけ、絶好のレース観戦日和となった。

6番手の好位置を獲得した可夢偉選手に対して、
国本選手は後列からと明暗を分けた公式予選

8月19日(土曜日)の公式予選当日。朝からじりじりと焼けつくような日差しが降り注ぎ、フリー走行が行われる午前9時にはすでに気温は30度、路面温度41度に。セッションでは、首位から17番手までが0.9秒以内に入るという大混戦なったものの、Kids com Team KCMGは7号車の小林可夢偉選手、18号車の国本雄資選手共にいい手応えが得られたようだ。

そして、14時50分。路面温度が46度へとさらに上昇する中、ノックダウン式で行われる公式予選が始まった。可夢偉選手はQ1A組からの出走。ここまで12ポイントを獲得し、さらに上位を狙いたい可夢偉選手は、セッションが始まるや、真っ先にタイムアタックを開始し、1分33秒469で暫定トップをマークする。その後、他車にタイムを更新されるも、何とか踏ん張ってQ1を突破することに成功し、さらにQ2では6番手という好位置を獲得することができた。一方、Q1B組から出走した8号車の国本雄資選手は、思うような走りができずQ1で敗退。結果、19番手となり、チーム内で明暗を分けることになった。

ピットインで痛いタイムロスを喫したものの、
テールトゥーノーズのバトルを繰り広げた可夢偉選手。

翌8月20日(日曜日)の決勝レース当日は、気温がすでに31度、路面温度41度というハードコンディション。午前9時25分から行われた30分間のフリー走行では、可夢偉選手が1分35秒392というベストタイムを叩き出して見事トップに。さらに国本選手も1分35秒788で全体の4番手になるなど、午後からの決勝レースが大いに楽しみな展開に。

決勝レースが始まる15時には、コンディションは気温33度、路面温度は46度に。併設レースの影響で予定より15分遅れで、37周の熱い戦いが始まった。順調なスタートを切った可夢偉選手は、目の前でエンジンストールしたマシンがあり、なんとか回避して1コーナーへ。続いて、さらにその先の2コーナーの立ち上がりのストレートで、4台が絡む多重クラッシュが発生。縁石に乗ってコントロールを失ったマシンがスピンしながらコースの真ん中に出てしまったため、可夢偉選手ともう1台は間一髪避けることができたものの、後続のマシンが避けきれずに巻き込まれてしまう。

うち2台が宙に舞い、回転しながらタイヤバリアにヒットする大きなアクシデントになってしまったため、サーキットは騒然となり、ドライバーの安否が心配されたが、幸いにもドライバーは全員無事。固唾を飲んで見守っていた関係者も観客も皆、胸を撫で下ろすことができた。

このクラッシュでレースは即座に赤旗中断となり、仕切り直しに。そして15時50分、セーフティカーに先導されながらフォーメーションラップが始まり、4周目にリスタート。可夢偉選手は4番手、国本選手は13番手から上位を目指すことに。タイヤ交換が可能となる10周目を終えた翌周には、暫定3番手を走っていた可夢偉選手がピットイン。ところが、右リアタイヤの交換作業が終わる前に発進の指示を出してしまい、タイヤの交換に手間取り痛いタイムロスが発生して順位を大きく下げてしまう。

そこからは我慢の走りを強いられる展開に。それでも23周に入った段階で、可夢偉選手は11番手、国本選手は13番手と入賞圏内まであと一歩のところまでリカバリー。残り7周となり、全車がタイヤ交換のピットストップを完了した段階では、可夢偉選手は8番手、国本選手は10番手をキープ。

そして31周目に待っていたのは、可夢偉選手と前を行くマシンとのテールトゥーノーズの戦い。可夢偉選手は得意のオーバーテイクシステムを使ってS字カーブで一気に抜き去り、7番手に浮上。さらに6番手を目指して激しいバトルを繰り広げる。しかし、時すでに遅し。表彰台が目と鼻の先に見えていただけに、悔やまれる一戦になってしまったが、7位でフィニッシュ。国本選手も、19番手スタートから順位を上げて10位に滑り込み、Kids com Team KCMGは両車揃ってポイントを獲得して戦いを終えた。

ポイントランキングは第7戦終了時点で、可夢偉選手が16ポイントとなり10位変わらず。国本選手は4ポイントで18位。Kids com Team KCMGは、20ポイントで9位となっている。

ドライバー、チーム監督の
レース後のコメント
小林可夢偉選手

予選の時のクルマはもう少し乗りやすい方が良かったのですが、アタックも悪くないし、走りはまとめることができました。パワステの調子が悪かったのですが、そんな状況下でもクルマのパフォーマンスは出し切れたと思います。ただ、トップは見えないなという感じでした。
決勝は多分勝てるレースだったと思うので、また同じところで同じようなことをして落としてしまいました。レースペースも良かったので戦略通り早めのピットインを選択し、11周目に向かいました。ただピット作業でミスがあって、タイヤが付いてないのにロリポップも上げていますし…。今日はそれに尽きます。普通にレースがしたいです。

国本雄資選手

予選は朝のフリー走行から調子が良かったので楽しみにしていたのですが、予選になるとパフォーマンスが出ないというのがここのところ続いているので、正直不安です。トップとのあまりのタイム差にショックを受けました。
決勝はスタート直後に大きなクラッシュが起こりましたが、誰も大きな怪我がなくて良かったです。まず、スタートでポジションを上げられたのは良かったですが、全体的にペースが上がらなかったです。ペースがないので当初の予定より早くピットに入りました。最終的には10位で、どうにかポイントが取れて良かったですが、自分の力で獲った訳ではなく、苦しいレースでした。残り2戦、インターバル中にできる限りのことをして、最後に良いところを見せたいです。

松田次生監督

2台ともフリー走行からとても良かったです。予選は国本選手のアタックはうまくいかなかったのですが、小林選手は6番手と良い形で終え、クルマがコースに合っていたのかなと思います。
決勝は、小林選手は良い展開でいっていたのですが、ピット作業でタイムロスしてしまい、今のチームの現状が出てしまった、と思っています。トップ争いをした時にプレッシャーに勝てる状況を作らないといけません。プレッシャーがない時はスムーズにできているのに、緊迫した状況ではうまくいかない。小林選手には本当に申し訳ないことをしてしまいました。
国本選手はクラッシュをすり抜け、そのあとプッシュして、19番手からという厳しいスタートでしたがポイントを獲ってくれました。リザルト的には7号車に関しては望んだ結果ではないけれど、2台ともポイントを獲得できたことは良かったです。18号車のレースペースをどうにかしないといけないとも思っています。最後の鈴鹿大会は2レースあるので、どうにか納得できるリザルトを残したいです。

次戦は、いよいよシーズン第8戦と最終戦の2大会が同時開催される10月28日、29日の三重県・鈴鹿サーキット。まさに優勝劣敗のサバイバルレースを戦い続けるKids com Team KCMGの小林可夢偉選手、国本雄資選手に熱い声援をお願いします!

第7戦レース結果

2023年 全日本スーパーフォーミュラ選手権
大会開催スケジュール

日 程 開催サーキット
4月7日〜9日 富士スピードウェイ
4月21日〜23日 鈴鹿サーキット
5月19日〜21日 オートポリス
6月16日〜18日 スポーツランドSUGO
7月14日〜16日 富士スピードウェイ
8月18日〜20日 モビリティリゾートもてぎ
10月27日〜29日 鈴鹿サーキット

carrozzeria × Kids com
Team KCMG​ラウンジ

2023シーズンも、SF NEXT50 ヴィレッジへ
「KCMGブース」を
出展いたしました。
「レースに足を運んでいただくお客様にゆっくりできる空間と、美味しいコーヒーを提供したい」日常ではもちろん、レース中にも気分を落ち着かせるために飲むコーヒーにはこだわりを持つ可夢偉選手。そんな可夢偉選手の想いが、今シーズン「carrozzeria × Kids com Team KCMG​ラウンジ」として実現!小林可夢偉選手の​こだわりのコーヒーをオリジナルカップにてご提供させていただきました。
「carrozzeria × Kids com
Team KCMG​ラウンジ」実現に向けた
可夢偉選手のコメントはこちら!
カフェトレーラーをけん引する車両には、小林可夢偉選手発案のもと、トヨタ自動車(株)が開発した世界に2台しかない水素で走る燃料電池車「トヨタタンドラ」を使用し、同車両から供給される電力でブース全体を運用!カーボンニュートラルをいち早く採用した憩いのスペースがKCMGブースにて実現しました。
カロッツェリア体験エリアでは「サイバーナビ」や発売されたばかりの「楽ナビ」、「ディスプレイオーディオ」などを展示。また、臨場感あふれるサウンドでカスタムされたデモカーを展示し、多くのご来場者の皆様にゆっくりとくつろぎながら商品に触って体験いただきました。
また、KCMGブースでは小林可夢偉選手こだわりのコーヒーを始め、carrozzeria × KCMGオリジナルグッズをプレゼントする抽選会を実施。今シーズンはあの貴重なミニカーも用意し、抽選で当たったお客様に喜んでいただきました。

小林可夢偉 編集長監修 carrozzeria × KCMG 大好評!オリジナル バケットハット!!

カロッツェリアより、小林可夢偉編集長がかねてより構想を練っていたバケットハット制作プロジェクトが始動し、富士スピードウェイにてついにお披露目!可夢偉編集長も満足のバケットハットはブースへご来場の皆様にも大好評でした。

2023シーズンも
多くの皆様にお越しいただき、
誠にありがとうございました!

各レース会場でのイベントの様子はこちらから!!
Rd.8-9鈴鹿サーキット

Rd.8-9 鈴鹿サーキット

Rd.1-2 富士スピードウェイ

Rd.3鈴鹿サーキット

Rd.3 鈴鹿サーキット

Rd.4オートポリス

Rd.4 オートポリス

Rd.5スポーツランドSUGO

Rd.5 スポーツランドSUGO

Rd.6富士スピードウェイ

Rd.6 富士スピードウェイ

Rd.7モビリティリゾートもてぎ

Rd.7 モビリティリゾートもてぎ

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