山口 淳
【要旨】
我々はテラヘルツ波を用いた、2つの方式のイメージングシステムを開発した。一方はテラヘルツ波送受信素子として光伝導アンテナを用いた光励起方式で、テラヘルツ時間領域分光法を利用して3次元イメージングを行うことができる。もう一方は共鳴トンネルダイオードを用いた電子デバイス方式で、システムの小型軽量化を図りつつ、2次元イメージングを行うことができる。
これらのシステムを用いて様々なサンプルについてイメージングを行うことにより、非破壊イメージングの実現可能性を示すことができた。なお、本稿で用いた共鳴トンネルダイオード素子は、ローム株式会社様にご提供いただいた。
伊藤 善尚、佐藤 充、奥山 健久、白戸 琢也
【要旨】
我々はステレオホログラムの技術を用いて、これまで美しいカラー立体像が得られるリップマンホログラムの作製に必要であった撮影用模型、除震装置や暗室などの大がかりな撮影環境や機材、光学系のセッティングや露光条件などに関する高度な撮影技術や知識が不要で、コンピュータグラフィクスなどの3次元形状データから誰にでも簡単にホログラムの作製が可能なホログラムプリンターを開発した。
詳細はこちら(PDF 1.81 MB)宮田 明、大久保 英幸、清水 晃、城崎 康夫、新宅 貴行、福島 章雄
【要旨】
趣味として演奏を楽しむ方々に向けたSNS「music演人」を開発した。music演人の参加者は演奏を録音・共有し、擬似的な合奏やコミュニケーションを行う。music演人はサーバー・クライアント型のシステム構成を取り、クライアントはサーバーで公開するAPIとウェブコンテンツを用いてWebアプリケーションを構築する。
およそ1年の公開実験の結果、イベントの継続的な推進と、録音の難しさを解決しなければ、コミュニケーションの活性化は期待できないことが分かった。また、新規のモノ・サービスを検討する場合、ウォーターフォール型の開発プロセスは不適であることが分かった。
菊池 史子
【要旨】
社会で扱われるデジタルデータ量は飛躍的に増加しており、その管理、保存が重要な課題となっている。記録形光ディスクはデジタルデータを長期保存するためのメディアとして適しており、デジタルアーカイブシステムとして使用される場合は、その品質、信頼度に高い水準が求められる。特に、業務用途ではその仕様が国際規格に準拠している事が重要で、公的機関に採用される鍵となる。
JIS Z 6017: 2013として規格化された「電子化文書の長期保存方法」に準拠したシステムを実現するためのアライアンス活動"OPARG"に焦点を当て、その内容を解説する。