図1の通り、通常の16bit音源では、可聴帯域内に多くの量子化ノイズが発生していることが分かる。この量子化ノイズ音は24bit音源では発生しない音である。
さらに、様々な周波数で傾向を調査した。図2の様に、16bit音源再生時は再生する信号の大きさと周波数によって量子化ノイズの発生の仕方が違うことを確認。シミュレーション結果と聴感試験の比較検討により、再生信号によって発生する量子化ノイズが音質へ与える影響の度合いが違うことが分かったため、再生周波数/レベルを可変しながら、量子化ノイズの発生量と傾向を調査した。その結果、規則性がある様々な量子化ノイズがあることが判明した。最終的には人間の聴感特性を考慮しながら、どの様なケースの量子化ノイズが聴感上、音質への影響度合いが大きいかの仮説を立て、それが実際の聴感試験と一致していることも確認し、その傾向を解明した。
どの様なケースの量子化ノイズが音質への影響度合いが大きいのか。つまりどんな楽曲が音質の違いが分かりやすいかを物理指標※に基づいて16bitと24bitの音質差のカラーマップ化に成功した。
1kHzまでの可聴帯域にある、-70dB以下の微小信号が16bit音源と24bit音源の聴こえ方の違いに大きな影響を与えていることが分かる。16bit音源と24bit音源の音質の差は、20kHz以上の再生能力だけではなく、-70dB以下の微小信号をいかに表現できているかであり、微小信号の再生にはS/N比が極めて大切になるため、ノイズフロアが低い良質な再生能力が必要となります。
プリアウト出力は、中高域のノイズフロアが-136dBと極めて低い値を示しており、量子化ノイズ音はノイズフロアに埋もれることなく再現できている。したがって、16bit音源と24bit音源の差が十分に表現できている。
まずスピーカーアウトを見てみると、過去のサイバーナビと比較すると飛躍的にノイズフロアが向上しており-115dBという非常に低い値を示している。その結果96kHz/16bitではノイズフロアが量子化ノイズ以下に抑えられ、96kHz/24bitネイティブ時とのダイナミックレンジの差を十分に表現している。プリアウトも同様に、大幅に向上しており、絶対値としては96kHz/24bit再生で-136dBと非常にノイズフロアが低く抑えられています。
音楽信号を音としてユーザーに届ける、スピーカーシステムの最高峰「TS-Z1000RS」。
「トランジェント」「ワイドレンジ」「無共振化」の設計思想を極限まで追究。
「空間への描写力」を高め、より繊細に、より力強く奏でるハイエンド・スピーカー。
高域・低域ともに卓越した再生能力の拡大によるワイドレンジ化を実現。さらに、フレームやバックカバーにおいては徹底した無共振化を実現することで入力された音楽信号をありのままに空間に解き放ちます。カロッツェリアでは商品開発において常にパワーアンプ・スピーカーなどを合わせたシステムトータルでの高音質を追求しています。