
*写真はAVIC-CZ902XSIIです。
銅メッキシャーシなどの採用に際しては、様々な組み合わせで音質データの解析を行いその答えに辿り着いた。その過程では、シャーシのみならず本体に使用する銅メッキビスの使用位置に至るまで要不要の箇所を徹底的に探った。オーディオ回路ブロックの位置など内部の構造上、マイコン基板やナビ基板で発生するノイズ成分がオーディオ回路ブロックに影響の無いよう製品全体のインピーダンスをコントロールすることによって高周波ノイズの流れまでも制御し、理想的な状態に追い込んでいる。一例を挙げると、ヒートシンクは電流振幅の大きいパワーアンプの放熱を行っているが、その接点はパワーアンプの内部回路に薄い絶縁層を挟んでヒートシンクと接しているため、キャパシター成分が発生している。そのため、ヒートシンクに銅メッキを施すことにより高周波インピーダンスを下げ、パワーアンプ回路からのノイズを速やかに逃がしている。パワーアンプで発生するノイズ電流をヒートシンクに逃がすことによりインピーダンスによって発生するノイズ電圧の低減にも寄与しています。この様に、左右の側面シャーシ・背面シャーシ・オーディオ基板とナビ基板を分離するための中間シャーシ、さらには背面シャーシに取り付けたパワーアンプ用のヒートシンクに至るまでのパーツ類に銅メッキを施している。測定器にも現れない微細レベルでのインピーダンスコントロールなど、パイオニアの80年におよぶ歴史の中で培い継承してきた経験と技術に新しい視点も加えながら、そのすべてを「サイバーナビ
シリーズ」に込めて組み上げた。これら銅メッキシャーシを中心とする各種ノイズ対策によりシャーシを流れるノイズ電流をコントロールすることで、オーディオ回路へのノイズ混入を極限まで抑え込んでいる。

※ヒートシンクは銅メッキ処理する部材の性質上、色ムラや色変化を生じる場合がありますが、ご使用には問題ございません。
シリーズ」では、スリーブを内部損失の高い素材に変更することでコンデンサー自体の振動を抑え込み、情報量の欠落を抑えている。理想的な制振状態を作り出すことで電源リップルやスイッチングノイズを最低限に抑え込み、深みのある重低音表現と自然な音の送り出しを実現しています。


▲高音質トロイダルコイル

「サイバーナビ
シリーズ」では、長きに渡ってカロッツェリアのハイエンド機器で使用してきた「サウンドマスタークロック」を新規開発。”超低位相雑音特性”を持つ水晶発振器を採用することで、既に相当な低いレベルにあった位相ノイズ特性をフロアノイズ領域で従来比約5dB改善することに成功した。電源構成の高性能化も相まってジッターを徹底的に排除した高精度のクロック信号を生成。さらに、この回路をアナログオーディオの最重要パーツとなるDACの直近に配置することで、ジッターレスな高精度クロックを用いたデジタルデータの正確な読込みと書出しを行い、超微細な信号さえも欠落させない高精度なデジタルアナログ変換を行うことで、原音の持つ純粋無垢なままの高音質再生を実現しています。



入力された音声データをフルタイム52bitで演算処理し、DSPの演算による音質劣化を徹底的に抑制。その中でもイコライザー、ネットワークフィルター、マスターサウンドリバイブなどに関しては、演算処理による音質への影響が他の処理に比べ大きいため、倍精度演算処理によって、係数39bitとデータ39bitを用い、演算誤差を極限まで減らしています。さらに、後段の32bitDACのポテンシャルを最大限に生かすため、 52bitを用いた演算結果を32bitへ変換し、出力。微細な音までも忠実に再現しています。

▲バーブラウン社製「PCM1795DB」
基板面積に関しては、カロッツェリアならではの「マスターサウンド・アーキテクチャー」の考え方に基づきアナログオーディオ回路のために十分なスペースを確保しているから搭載が可能となっている。DACからI/V変換までの差動出力のパターンは、極力パターンループを閉じてノイズの放射とノイズの流入という電磁気の影響を極力排除した、電気的に考え抜かれたパターンニングを実施。さらにフロント、リアで独立搭載しているため、全チャンネルにおいて高音質を確保し、ネットワークモードにおいても各チャンネルすべてが理想の高音質となっている。
シリーズ」では、I/V変換回路のオペアンプにオーディオ用としては最高峰と言える新日本無線社が誇る、J-FET入力ハイエンドオーディオ用オペアンプ「MUSES8920」を採用しています。電流出力は微細な信号のため、オペアンプ入力段のバイアス電流によって、音質へ大きな影響が発生してしまう。理想的なI/V変換を行うにはバイアス電流が極力小さいオペアンプが望ましい。FET入力型は、一般的なバイポーラ型とは違いバイアス電流が非常に小さく、I/V変換回路に適している。しかし、バイポーラ型のオーディオ用オペアンプは数多くあるが、FET入力でかつ高音質というパイオニアが求める性能に合致するものは少ない。そこで辿り着いたのが「MUSESシリーズ」。「MUSES8920」は、ハイエンドオーディオ用として特別の配慮を施して開発することにより、低雑音・高利得帯域・低歪率・高スルーレートを実現し、ダイナミックレンジが広く高品位なアナログ信号の伝送を実現しています。さらに、LPF回路にはトランジスタ入力でさらにローノイズが特長である「MUSES8820」を搭載するなど高音質オペアンプである「MUSESシリーズ」をアナログオーディオ回路すべてのオペアンプに採用。「サイバーナビ
シリーズ」はついに至高の領域へ足を踏み入れ、あらゆる音源の持つ澄み渡る空気感、力強い厚みのある音を楽曲に込められたアーティストの想いとともに圧倒的な表現力を以て空間に解き放ちます。
▲新日本無線社製「MUSES8920」

▲新日本無線社製「MUSES8820」
心に響く真実の音
オーディオ用高音質電子デバイス”MUSESシリーズ”は、オーディオソースに収められた音楽情報を欠落させることなく忠実に引き出し、心に響く真実の音を提供する事を最大の目標として、新日本無線の持っている技術を全て投入しております。
新日本無線株式会社
は、新日本無線株式会社の商標または登録商標です。

▲非磁性体抵抗器

▲パイオニア専用高性能電子ボリューム

▲Power MOS FET 50w × 4chアンプ

▲高音質CHIPコンデンサー
回路が設計意図通りの動作をする様、定数のバラツキが少ない金属皮膜抵抗を多数使用し、鮮度の高い音を保っています。
「サイバーナビ
シリーズ」の性能を、さらに引き出すOFC(無酸素銅:Oxygen-Free Copper)を採用した高音質ケーブルを同梱しています。
無酸素銅使用 高音質電源ケーブル
端子の素材やメッキ処理にまでこだわり抜き、安定した電源供給と信号伝送を実現するOFCケーブルを採用した、高音質電源ケーブル。
無酸素銅使用 高音質外部入出力ケーブル
信号の伝送ロスや歪みを低減する高品位なOFCケーブルと金メッキ処理を施した重厚な外部入出力ケーブル。