carrozzeria QUALITY  カロッツェリアクオリティ
第1回 “クルマにおける高音質再生”に挑むもの。 クルマの中で高音質を楽しむには?
カロッツェリアの追い求める高音質
音の、真髄を求めて。
クルマの中で高音質を楽しむには?
みなさんは、いつも、どのようなスタイルで音楽を楽しむでしょうか?
電車の中ヘッドフォンで音楽を聴く。自宅のリビングでじっくり音楽を聴く。BGMとしてなんとなく音楽を聴くなど・・・。音楽を楽しむスタイルはさまざまです。中でもカロッツェリアが提案するのはクルマの中で音楽を聴くスタイル。さらに、クルマの中で高音質を楽しめるようにすることにこだわっています。

それではカロッツェリアが追い求めるクルマの中での高音質とはどういうものなのでしょうか?
「クルマ」という空間は誰を気にすることなく、自分の思うように音楽を楽しめるスペースです。さらに音楽を聴きながら気持ちよく海岸線を走る爽快感、なんていうオマケまで付いてきます。
ところが、そんなクルマにも音楽を聴く上で悩ましい問題があります。
1つ目はスピーカーの取付け位置が限られているため自宅のリビングと違い視聴位置とスピーカーを左右対称にできないということ。2つ目はクルマのガラスやシートが音を反射・吸収することにより周波数特性が乱れること。3つ目は走行中の騒音(エンジン音、ロードノイズ、風切音など)が常に発生するということです。
つまり、クルマの中で高音質を味わうことは、そう簡単に実現できることではないのです。そんな車室内の過酷な条件を乗り越えることが永きに渡り、カロッツェリアの使命となっています。
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カロッツェリアの追い求める高音質
アントニオ・ストラディヴァリという人物をご存知でしょうか?彼は生涯を究極のヴァイオリン創りに捧げました。誰も聴いたことのない美しい音色を響かせるために、生まれもった感性と確かな技術のすべてを注ぎ込み、独創的な技法を編み出していくこと40年。そして完成したのが「神秘の楽器」とさえ呼ばれる、名高きヴァイオリンの芸術「ストラディヴァリウス」です。
アントニオ・ストラディヴァリがヴァイオリン創りに全てを捧げたように、カロッツェリアも、良い音楽を良い音質で味わうことにすべてを捧げています。
しかし、良い音質とは一体どんな音のことなのでしょうか?音は目に見ることもできませんし、人によっても好みがあります。
実は、多くの人が「これはいいな」と思える音を測定・分析すると一定の特長があります。それは低音から高音までバランス良く再生すること、音に歪みがないこと、音場定位が明確であることです。
これらが満たされていれば、良い音であると感じられることがわかっています。でもカロッツェリアは、音の真髄を求めて、さらにこだわっていることがあります。
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音の、真髄を求めて。
カロッツェリアは音の真髄を求めて、さらに3つのことにこだわって取り組んでいます。1つ目は原音高忠実度再生。つまりミュージシャンが録音した音楽を忠実に再現すること。例えば多くのカロッツェリアのオーディオに搭載されている「MOS FET」。オーディオ本体に内蔵されている小さなICチップですが、本格的なコンポーネントアンプに迫る低歪み率とリニアリティで原音高忠実度再生を実現しています。
実はこの「MOS FET」、1999年までは本体に内蔵することができませんでした。当時は高音質化のためには外部アンプ使用が不可欠という時代。そんな時代の常識を覆してカロッツェリアは世界初のMOS FET内蔵メインユニットを誕生させました。そこにはクルマという限られたスペースでの原音高忠実度再生を実現させたいという想いがありました。
2つ目は音楽性を表現すること。
つまり作曲家や演奏家の情熱やこだわりといった「音楽」の雰囲気を表現すること。それにはメーカーのセンスやエンジニアの感性が問われます。
カロッツェリアのスピーカーの例を見ても、開発では測定データをベースにしながらも、最終的にはエンジニアの聴覚と感性によるチューニングが行われています。試作と試聴の繰り返しの中、長年の経験と感性に基づいたチューニングによって決して妥協することのない音づくりが行われています。
詳しくは「クラフトマンシップ」へ)。
3つ目は車室内を音楽再生に最適な場とすること。つまりクルマという特殊な環境における過酷な条件を乗り越えて快適な音楽環境を創りあげること。

例えば、走行中には低周波のロードノイズが発生し、音楽を聴く環境を邪魔しています。この問題を解決するのが「f特補正型リアルタイムASL」。走行中に生じるノイズをリアルタイムで検出し、音量を調整しながらノイズの周波数特性に応じて音質を自動補正することができます。

これにより高速道路やトンネル内でも音楽の快適な聴き心地を維持できるのです。
カロッツェリアが音の真髄を求めて取り組んだ3つのこと。いわゆる「良い音」と「車室内環境の克服」の両立を、“あらゆるクルマで”、“誰でも”、“手軽に”、“的確に”カーオーディオで味わえるようにしたい。この考え方は過去から現在そして未来まで、すべてのカロッツェリアに息づいています。
そして、この想いを実現する革新のサウンドテクノロジーが「オートタイムアライメント&オートイコライザー」です。

ではこの想いやテクノロジーが生まれた原点は一体どこにあったのでしょうか?それを知るには時計の針を1993年にまで戻す必要があります。
第2回へ続く


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