Cシリーズ 開発者インタビュー Cシリーズ 開発者インタビュー

Cシリーズ 開発者インタビュー

スピーカー開発を手掛けた
東北パイオニアの
Cシリーズ担当者たちの
開発秘話や制作に懸ける想いとは

カスタムフィットスピーカー
「Cシリーズ」
開発エンジニアたちの想い

カスタムフィットスピーカー
「Cシリーズ」

躍動感のある低域再生により、鮮やかで臨場感あふれる音楽再生を実現するCシリーズ。開発を担当したエンジニアたちは、幾度におよぶ試作や試聴など容易ではない課題を乗り越え「これまでの限界域に挑戦し正統進化させる」という想いを具現化しました。

東北パイオニア株式会社
商品開発チーム

Cシリーズ

7年ぶりのフルモデルチェンジで
正統進化を遂げる

もともと旧モデルは、幅広いお客様に高評価をいただいていましたが、発売から年数が経ち、一部のお客様から中低域の厚みに伸びしろがあるといったご意見や、社内レビューでも音の解像度を向上させることでライブ感や華やかさを高められるのではないか、という声も挙がっていました。そのため、企画・マーケティング・設計の各担当間で改善点を洗い出し、旧モデルの良いところは継承しつつ音質面やデザインなどをさらに研ぎ澄ませる「正統進化」をテーマに開発を開始しました。

音質の向上のために検討したのは、ウーファー部のサイズの拡大とドアへの埋込を深くすることです。これにより力強く伸びのある中低域再生が叶います。

また、車室内での音の指向性を考慮してリアルな中域再生を実現する「Open & Smooth」を踏襲することで、Cシリーズらしさを最大限に引き出す性能を目指しました。

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Cシリーズに大きな変革をもたらした
振動板の拡大化、フレームの深型化

実は、旧モデルの開発時にも振動板サイズの拡大を検討しましたが、取付カバレッジなどの課題から容易には実現できるものではなく、当時は採用に至っていませんでした。

今回の開発では、前回の開発では叶わなかった拡大化・深型化を実現するため、パイオニアが保有するクルマの取付データベースから800以上の車種を約1年半もの時間をかけて確認しました。Cシリーズには16cm、17cmと2種類の口径サイズが存在するため、膨大なデータ量を確認することに加えて、いくつかの車種では実車での確認を行いました。

簡単に答えを出せない難易度の高い課題が山積みでしたが、粘り強い検証やメンバー同士でのディスカッションによって、最大化・深型化の限界域に到達することができました。

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理想の音楽再生を実現するために
試作した振動板は数百以上

新しいCシリーズには新規開発のパーツがいくつかあります。

なかでも振動板は、スピーカーそのものの音質を左右するもので、高い性能を求める上で最も重要な部品です。形状や重量、材質といった各種要素が少し異なるだけでも音の印象は変わります。一般的に振動板サイズを拡大すると強度が低下してしまいますが、強度を引き上げるために形状のシミュレーションを繰り返し行い、材質などを変えて何度も試作しました。その結果、試作した振動板は数百にものぼります。

フレームには不要な振動を抑え、磁気回路の反力を抑え込む役割があります。加えて、ドアに装着した際に変形しないよう剛性が求められます。この重要な役割を果たすため、特徴的な造形の「トラスバスケットフレーム」を開発しました。これにより、不要な振動を排除し変形にも耐えうる剛性を獲得しています。

トゥイーターについても直射日光に耐えうる塗料の開発や、配線の設計などを見直すことにより車室内になじむデザインを実現しました。

どのプロセスでもさまざまな部門との連携が不可欠です。特にデザイン部は設計側の要求を高いレベルでクリアし、誰が見ても高い機能性を感じ取ることができるデザインに仕上がっています。また、美しいデザインを生み出すパーツの一つひとつを、耐火性や耐久性といったさまざまな側面で評価し、お客様の安全にも最大限に配慮しています。

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まるでライブ会場にいるかのような
音楽体験へ

Cシリーズ Cシリーズ

試聴に膨大な時間を費やし、
妥協なき再生能力を実現

振動板の試作と同様に、
試聴にも膨大な時間を費やしました。
Cシリーズは多彩な音楽に対応できるような
設計を目指していたため、
J-POPやロックを中心に幅広い音楽ジャンルから
楽曲をいくつか選びました。
旧モデルの良いところを残しつつ苦手であった部分を
改善できているか、
何度も繰り返し試聴して確認していきました。

開発を始めた当初、もともと高い評価を得ていた旧モデルから
どれだけ進化できるかは未知数でしたが、
商品開発チーム全員の予想を大きく超える進化を遂げられ、
誰が聞いても違いが分かるほど。
より力強い低域再生や、
さらにクリアで臨場感のある中域再生と広帯域で
フラットな特性を獲得し、
心地よく実在感に満ちた音楽体験を
提供できるようになりました。

クリアで深みがあるバランスの取れたサウンドで、
幅広いジャンルの音楽を楽しめるよう設計したCシリーズ。
ぜひ皆様が好きな曲を好きなだけ聴いていただき、
まるでライブ会場にいるかのような
音楽体験をお楽しみください。