carrozzeria Team KCMGに所属し3年目を迎える今シーズン、チームの体制変化とともに小林可夢偉は、 カーナンバーを”18”から”7”に変更した。カーナンバー”7”は可夢偉にとってここ数年WECで馴染みの番号だが、国内で使用するのは遡ること17年前、若手育成ドライバーとして4輪のシリーズに初めてフル参戦した2003年のフォーミュラトヨタ以来となる。2003年のフォーミュラトヨタと言えば、7号車の小林可夢偉と8号車の中嶋一貴が最終戦までタイトル争いを演じた日本モータースポーツ関係者の間では語り草となっているシーズンである。この最終戦、タイトルに手をかけていた可夢偉はエンジントラブルでリタイアとなりタイトルを逃した悔しい思い出がある。
この2003年のシーズン後、可夢偉は単身でモータースポーツの本場 欧州へ。可夢偉のキャリアは、この地で腕を磨き、現在まで切り開いてきたのだろう。これまでのキャリアで様々なカーナンバーを使ってきた可夢偉だが、当時こだわっていたカーナンバーがあると聞いた。それがザウバーF1時代のカーナンバーだ。ザウバーに在籍した2010年から2012年の3年間、チームを牽引し、チームのランキングを上げたことで可夢偉のカーナンバーが”23”→”16”→ ”14”と若くなっていった。「当時のF1は、前年度のチームの選手権順でカーナンバーが割り当てられたから、それが自分が頑張った結果で番号が若くなっていったのは嬉しかった」と可夢偉は振り返った。
カーナンバー”7”は可夢偉が初めて4輪でフル参戦した番号でもあり、ドライバーキャリアの原動力となったナンバーでもある。このナンバーを2020年に自ら選んだのは「この番号で絶対にチャンピオンになる」という強い思いだと語った。それは、carrozzeria Team KCMGを牽引する可夢偉の今シーズンに懸ける思いが表れるカーナンバーの選択に違いない。
今シーズンからcarrozzeria Team KCMGは2台体制になり、可能性が大きく広がっていると感じています。
2名のドライバーは、お互いを良きライバルとして切磋琢磨をし、エンジニアは、分析できるデータが豊富になり、監督としても様々なセットにチャレンジ出来るようになります。
デイトナ24時間で2連覇し、速さ、安定感がある小林可夢偉選手に、スーパーフォーミュラ チャンピオン経験のある国本雄資選手が加わる事で、チーム全体が底上げされると感じています。
去年を振り返りつつも、常に向上心を持ち、今年は更に責任を持って行っていきたいと思っております。そして今年はしっかりと、チーム、ドライバー、スタッフ全員で、チャンピオンの目標を達成出来るように監督としてより良い環境作りが出来るように、頑張ります。