予選は拮抗した展開
台風一過の猛烈な暑さに晒された土曜日のツインリンクもてぎ。気温は38度、路面温度49度というドライコンディションの中、ノックアウト予選が始まりました。
Q1を突破した可夢偉選手は、全車がソフトタイヤで臨むQ2も2位でQ3へ。12台すべてが1秒以内で競り合う僅差の戦いをサバイブしました。
続くQ3では7位につけて予選はフィニッシュ。
日曜日の決勝へ向けて期待が高まります。
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スーパースタートからトップへ迫る
決勝レースの前に、カロッツェリアが出展しているブースにも立ち寄ってくださった可夢偉選手。ファンの皆様からメッセージをいただいた横断幕にサインをいただきました。
さて、決勝レースでは開始直後から可夢偉選手が猛追を見せます。
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スタートで2台、その先でもう1台を抜いて1周目で4番手へ。32周目には3番手へ浮上、37周目前に2台がピットイン後、スパートしてギャップを築き42周目にピットイン。素早いピット作業後は2番手に上がり、最後はトップを追い詰めてゴール!タイトル争いの中で大きなポイントを獲得しました。
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今日できる最大限の結果
決決勝の後に、可夢偉選手がインタビューに答えてくださいました。
「金曜日にトラブルであまり走れず、土曜日の予選もそこまでパフォーマンスを引き出せなかったんですが、結果的に7位から2位まで上がれたというのは今日できる最大限の結果だと思います。もちろん勝ちたかったので悔しい反面、チームもいい仕事をしてくれたので、そういう面では感謝しています」
ファンとしては、優勝、そしてシリーズチャンピオンへの期待も高まっています。
「レースはそこまで甘くはありませんが、常にトップ争いをできるポジションにいることが大事だと思いますし、欲をかくのではなく、ひとつひとつできることをやって、そのタイミングが来るのを待つ、というふうにしたいですね」
と冷静に答えてくれた可夢偉選手。
今回の2位表彰台でドライバーズランキングも4位となり、次戦 岡山国際サーキットもカロッツェリアは引き続き可夢偉選手を応援しつつ、歓喜の瞬間を待っています!
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小林可夢偉選手レース結果
Position | Laps | Total Time | Q1 Time | |
---|---|---|---|---|
予選 | 7 | 1'32.040 | ||
決勝 | 2 | 51 | 1h22'54.383 |
CREW INTERVIEW
今回このコーナーに登場していただくのは、昨年に引き続きインタビューに答えてくださった笠井昭則チームリーダー。
2018年シーズンのエンジニアという立場からポジションが変わられたわけですが、何か違いは感じられていますか?
「そんなに大きく変わった印象はないんですが、ややメカニック寄りの作業ができるようになりましたね」
チームの体制も大きく変わりましたが、どういった印象を感じられていますか?
「層がやっぱり厚くなったように感じますね。出るアイデアも増えましたし、それはものすごい進歩だと思います」
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2019年シーズンのここまで非常にいい状態で来ているように感じるのですが、あえて課題を挙げるとすれば?
「Q3での結果ですね。そこで結果を出せる仕上げ方をしていくことだと思います」
チャンピオンシップにも手が届く位置にチームはいますが、残り二戦に懸ける意気込みをお聞かせください。
「とにかくスーパーフォーミュラは取りこぼしをしてはいけないんですね。常に高ポイントをとれる位置にいるのが大事なんです。チャンピオンシップはその先に見えてくることなので、最終戦までいってもとにかく“最大限の成果の積み重ね”だと思います。もちろん獲りたいですけど、まずはその前の目標が大事かなと」
ひとつひとつ誠実に言葉を選びながらお話しいただいた印象ですが、その裏側にある強い信念のようなものを感じられるインタビューになりました。