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大変むずかしい課題曲でしたが、そのなかでも上位入賞者は素晴らしい音を聞かせてくれました。メンデルスゾーンの弦楽シンフォニアは、技術を駆使するだけでなく作りたい音楽に明確な目標をもち、自分の感性で楽曲を研究した方が強さを発揮しました。手嶌葵は、伴奏とボーカル、低音と高音のハーモナイズが鍵だったと思います。 | ここ数年の音作りの進化には驚かされます。特に内蔵アンプシステムクラスは性能を見事に使い切っており、得点上はピュアコンポシステムクラスを逆転するケースも多々ありました。逆にピュアコンポシステムクラスは、もっとポテンシャルを引き出して欲しい。今日をスタートに、さらに次のステップに進んでほしいと思います。 | |||||
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2日間タフなスケジュールでした。今回の大きな課題は、奥行きの再現ではなかったかと思います。「コクリコ坂」は手嶌葵のボーカルが浮かび上がり、その後方に船の汽笛やクルマの音、波の音が聞こえること。メンデルスゾーンでは楽団の配置まで感じ取れること。上位入賞したクルマは大変気持ちのいい音を聞かせてくれました。 | オーディオ的に正しい再生と自分なりの音作りをいかに融合させるかがポイントだったのではないでしょうか。特に「コクリコ坂」は音のレイヤーが3枚あり、音場設計の勝負でした。聞き手の心をつかむというエレメントも重要です。自分なりのレファレンスをもち、それをいかに車内空間で実現できるかがポイントだと思います。 | |||||
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今回の課題曲はどちらも瑞々しく軽快で美しい曲でした。その解釈の違いによって、単に軽いまま聞かせてしまうか、そこから一歩踏み込んだ情報を引き出し、密に音楽を聞かせるかがポイントでした。審査とはいえ上位入賞者の音は聞いていて気持ちいいほどです。常日頃からいかに音楽に触れるかによって、その違いが出るのだと思います。 | カロッツェリアχオールパイオニアシステムクラスでは、パイオニアのシステムが聞かせる解像力やスピード感に加えて、ニュアンスや気配、ボーカルの温度感などが心地よく伝わってくるチューニングを高く評価しました。カロッツェリアχオープンシステムクラスでは、非常にバラエティに富んだ音作りを楽しむことができました。 |