たとえ同じ場所へ向かう場合でも、その場、その瞬間の道路状況によって、最も早く着くルートは常に変化します。しかもそのルートを探し出すためには、正確な道路状況を把握した上で数え切れない組合わせの候補の中から最適な一本を選ぶという至難の業が求められます。サイバーナビは、出発時から目的地に到着するまで、あらゆる方法を使って理想的なルートを探し続けています。
選び抜いたルートを提案
あらゆる道路の状況を正確に把握し、最も早く到着するため、「スマートループ渋滞情報」「渋滞予測データ」の対象を、約70万kmにおよぶ全道路へと拡大したサイバーナビ。膨大な候補の中から、いち早く目的地に到着する最適なルートを選び出します。
※道幅5.5m未満の細街路を除く。
所要時間を基に、精度が高いルートを探索
[ ルートアルゴリズム ]
目的地を設定すると、サイバーナビは内部的に多数の候補ルートを割り出します。その上ですべての候補ルートに対して所要時間を把握するためのテクノロジーを活用して、目的地までの所要時間を正確に割り出します。そして、到着時刻が算出されたすべての候補ルートの中から、最適なルートを選び出します。
1 候補ルートの割り出し
ルート探索時には、まず目的地までの多数の候補ルートを内部的に割り出します。
▲ルート候補作成イメージ
2 所要時間の算出
すべての候補ルートにおいて、出発地点から目的地までの通過時間を算出。しかも各区間の所要時間を基に導き出すため、車両が集中する渋滞だけでなく、長い信号待ちなども加味し、本当に費やす時間を基準に累積。さらに道路データを基に角度、道幅の差、交差点がT字路かなど、3万通りにもおよぶ右左折時のパターンと回数に応じた時間を算出し、目的地の到着時刻を1秒単位で割り出します。
3 最適なルートを算出
到着時刻が算出されたすべての候補ルートの中から最適なルートを選択。正確な所要時間を基にした最も早く着くルートの中から、右左折の回数など走りやすさも考慮した、最適な1本のルートを選び出します。
▲ルート候補選択イメージ
- ※自動車が通行できない細い道や地元の住人しか利用してはいけない道を探索することがあります。運転の際は現地の状況に従ってください。また、探索されない細街路もあります。
- ※探索されたルートは道路種別や交通規則などを考慮して、本機が求めた目的地に至る道順の一例です。 必ずしも最適になるとは限りません。
リアルタイムな所要時間を正確に把握
[ スマートループ渋滞情報 全道路対応 ]
目的の場所まで、最も早く到着するには、単に渋滞を把握するだけでなく、すみずみにまで到る道路の状況を正確に把握することが必要です。そこでサイバーナビは、あらゆる道路の所要時間を把握し、質と精度の高いルート選びを実現するため、「スマートループ渋滞情報」を全道路(道幅5.5m未満の細街路を除く)に拡大。VICS情報がカバーする約7万km(パイオニア調べ)と合わせ約70万kmにもおよぶ、質の高いデータの利用を可能としました。
▲VICS渋滞情報表示例
▲スマートループ渋滞情報表示例
時間経過による変化をあらかじめ予測
[ 渋滞予測データ 全道路対応 ]
「スマートループ渋滞情報」は、現在のリアルタイムな情報を把握することは可能ですが、今後変化する状況までを予測することはできません。サイバーナビにあらかじめ収録された「渋滞予測データ」は、過去5年間の膨大なVICS情報を基に、季節・曜日・大型連休・3連休・時刻・天気を基準に統計処理したデータに、「蓄積型プローブ」によりユーザーから提供されたVICSエリア外の道路を統計処理したデータを加えた情報です。しかもスマートループ渋滞情報と同様に全道路に対応することで、現在の状況だけでは把握できない変化する道路状況まで考え抜きます。
駐車場への入りやすさまで反映
[ 駐車場入口情報 ]
渋滞情報の全道路対応により、正確かつ効率的なルート探索を実現したサイバーナビ。しかし、ルート選択の基準はそれだけに留まりません。目的地に最大8件登録されている駐車場入口情報(全国約82,000ヵ所収録)の位置を確認し、最適な入口はどこか、右左折どちらで進入可能か、そのために目的地周辺のルートはどこを通過するのが最も早く到着可能か、などを加味してルート探索に反映します。
スタートから正確なルートを探索
ルートを探索する場合、自車位置に近い道路からルートを引くのではなく、記憶している駐車場入口からルートを探索。駐車場を出た直後から、スムーズにスタートできるルートを選択します。
▲駐車場からのルート設定イメージ
開通直後の道路でもルートを探索
[ リアルタイム道路データバージョンアップ ]
サイバーナビは外部との情報ネットワークを活用することで、今までのカーナビでは実現できなかった最新データへのバージョンアップに対応。常に最新の道路データを活用できることにより、いつでも遠回りすることなく早く到着するルートを選び出すことが可能です。
▲探索ルート比較イメージ
進入禁止や右左折禁止などを考慮
正確で信頼性の高いルート探索を行うには、クルマの走行に則した正確な道路データが欠かせません。サイバーナビには、累計200万kmにおよぶ道路調査により、時間や曜日によって異なる一方通行や進入禁止、右・左折禁止などの交通規制データを収録。さらに一般的に地図データからでは読み取れない支柱や柵などに至るまで、クルマでは通行できない道路を現地調査しデータに反映しています。
▲ルート探索例(交通規制を考慮)
▲道路は続いているが通行止や階段になっている地点が存在
▲現地調査で地図データとして整備された例(紫色の部分)
- ※ルート探索では交通規制情報を考慮して自動的にルート/音声案内が設定されますが、状況により実際の交通規制と異なる場合があります。また、登録道ルート部分は、交通規制情報を考慮しません。運転の際は実際の道路標識に従ってください。
- ※調査対象道路はインクリメントP株式会社の基準に基づき調査したもので、すべての道路を対象としたものではありません。
「スマートループ渋滞情報」なしでも渋滞情報を活用
「スマートループ渋滞情報」を取得しない場合でも、サイバーナビは単純に距離だけでルートを選ぶことはありません。VICS情報や渋滞予測データに加え、地図データに収録された「道路種別」「道幅」「信号機の有無」「踏切の有無」「交差点の形状」などのデータを基に、渋滞情報のない道路でも一定のレベルで所要時間を把握することが可能。限られた情報からでも最善のルートを選び出します。
※「スマートループ渋滞情報」を取得しない場合、渋滞情報を考慮したルート探索を行うには、VICS用ビーコンユニット(「ND-B6」など)が必要です。
▲収録された詳細な地図データを基に所要時間を算出
ルートを容易に比較・確認
その場、そのときの状況に応じたルートを選び出すサイバーナビ。渋滞箇所やかかる費用など、ルートの詳しい内容を確認することも容易に行えます。
設定したルートを詳しく確認
設定ルートに関する情報を地図や一覧で簡単に確認でき、ルート全体を把握することが可能。
ルートを一覧で確認できる「ルートプロフィール」
設定したルートの道のりを一覧で表示。経由する道路名や高速道路施設名に加え、区間距離、有料道路の料金、通過予想時刻がひと目で確認可能です。
▲ルートプロフィール確認例
地図上でルートを確認できる「ルートスクロール」
設定したルートの出発地から目的地までの間をなぞるように、地図(ノーマルビュー)を自動的に動かして確認することが可能。
▲ルートスクロール確認例
他のルートで諸条件を比較
[ 複数候補ルート探索 ]
ルート探索時に、「推奨」「距離優先」「幹線優先」と「有料標準」「有料回避」を組合わせ、実用度の高い合計6本のルートを同時に探索することが可能です。
6本のルートをリストで表示
選び抜いた一本のルートに加え、様々な条件を考慮した合計6本のルートをリストで表示。それぞれのルートの実走距離、所要時間、料金、概算燃料費を同時に確認可能です。
▲6ルートリスト表示例
探索結果を地図上で比較
選び出された6本のルートを地図上に表示。ワンタッチでそれぞれのルートの切換えができ、渋滞予測箇所とともに地図上で実走距離、所要時間、料金、概算燃料費を比較することが可能。また地図を拡大、スクロールすることも可能なので、例えば出発地周辺のルートを詳しく見比べることも可能です。
状況に合わせてルート変更
[ リルート ]
道路上には常に多くのクルマが移動し、道路状況は常に変化しているため、出発前に設定したルートがいつまでも最も早く着くルートとは限りません。サイバーナビは刻々と変化する道路状況やドライバーの走行状況を考慮し、常に最適なルートを提案します。
刻々と変化する状況に合わせたルートへ
[ ルートアドバイザー ]
サイバーナビは案内ルートを走行中でも、最適なルートに変化がないかを他のルートを算出し継続的に確認。そのため突発的な渋滞や規制情報を捉えて回避するだけでなく、新たに早く目的地に到着できるルートを発見した場合、新ルートとして提案します。しかも所要時間、距離、有料道路料金の増減とともに、地図上でルートの差が比較できるので、瞬時に把握し選択することが可能です。
▲ルートアドバイザー表示例
リルートを記憶して探索ルートに反映
[ オートリルート履歴 ]
案内中のルートを外れ、リルートを行った場所を自動的に記憶。以前に走った有効な分岐路としてルートアドバイザーに反映。走行すればするほど、自分の好みに合ったルートを自動的に選び出します。表示して確認できるとともに、通り過ぎてしまった箇所など不要なものを削除することも可能です。
▲リルート履歴表示例
ルートを外れてもすぐに案内
[ インテリジェントリルート ]
右折レーンに車線変更できずに右折案内の交差点を直進してしまった場合、ショートカットしたいので幹線道路から脇道に入った場合など、案内中のルートから外れる理由は様々です。サイバーナビはその時々に応じて、それが意図的に外れたのか、誤って外れたのかを自動的に分析。元のルートに復帰するか新しいルートを探すかを自動的に判断し、実行します。
上下に重なり合った道でも正しく感知
[ 3Dリルート ]
都市高速の高架からその下の一般道に降りたときなど、上下に併走する道路のどちらを走っているかを正確に認識することは、カーナビにとって非常に困難です。サイバーナビなら、このような場合でも道路の高低差を検知し、正しい自車位置を把握。案内する都市高速のルートを一般道へ迂回した場合でも、すばやく新しいルートを案内します。
▲3Dリルート探索イメージ
状況に合わせた最適なルートを案内する多彩な機能
刻々と変化する道路状況にもきめ細やかに対応した最適なルートを提案するサイバーナビ。様々な使用シーンや希望に合った、多くのルート探索機能を備えています。
“早く着く”以外のルートも自在に選択
正確かつ膨大なデータを基にルートを考えるサイバーナビなら、最も目的地に早く着くルートだけでなく、使用シーンや自分の好みに合わせたルート設定も可能。例えば普段よく使う道を反映したり、高速道路を利用しながら料金を節約したりといった、ルート選びの基準を自分で決められることで、ドライバーひとりひとりの要望に合わせたルート探索が可能となります。
要望に合わせてルートを変更
[ ルートイコライザー ]
一刻も早く到着したい場合、運転しやすい幹線道路を走りたい場合、走行距離を短くしたい場合など、ドライバーの要望は場面や状況で大きく変わります。「ルートイコライザー」は、正確に割り出した所要時間や現地調査に支えられた道路データ、過去に通ったよく使う道など、様々な情報を基に、「時間優先」「距離優先」「料金節約」「幹線優先」「学習優先」という各条件の優先度合いを自分好みに調整したルートを探索することが可能。例えば有料標準のルートを選んだ上で「料金節約」のパラメーターを最大まで上げた場合、単に高速道路を回避するのではなく、高速道路は利用しつつ料金を抑えたルートを選ぶ、といった使い方が可能になります。
- ※概算燃料費やETCの割引制度は考慮しません。
よく使う道を利用する
[ 学習ルート探索 ]
普段走行している道路を「平日」と「土、日、祝日」別にサイバーナビが自動的に学習し、案内ルートに活用します。例えば平日は通勤、休日は主にレジャーでクルマを使う場合や、自宅周辺ではいつも決まった道を利用する場合など、走り慣れた道を状況に応じてルート探索に反映します。
立寄地を経由したルートを指定
[ 立寄地指定 ]
立寄りたい場所を指定すれば、最大5ヵ所までの立寄先を経由したルートを探索することが可能。複数の場所を順番に立寄りながら目的地へ向かう場合に便利です。また立寄り順序は、手動や距離順で並び替えたり、営業時間や食事場所などを考慮してルート検索することが可能です。
※乗り降りIC指定に関わらず、最大5ヵ所まで選べます。
▲立寄地指定入力画面例
乗り降りするインターチェンジを指定
[ 乗り降りIC指定 ]
設定したルート上の高速道路で、利用したいインターチェンジを変更し、指定することが可能。案内ルートの最初の入口と最後の出口それぞれの前後3施設から選択可能です。しかも従来のインターチェンジに加え、スマートICにも対応しています。
※ルート探索ではスマートICの営業時間は考慮されないため、実際のスマートICが営業時間外であっても乗降ICの対象となる場合があります。その場合は実際のスマートICの状況に従ってください。
▲インターチェンジ選択画面例(出口IC)
現在地以外を出発地に設定
[ 出発地指定 ]
通常は現在地から目的地までのルートを探索しますが、ドライブプランを立てる際などに、任意の場所を出発地にしたルートを探索することも可能です。
様々な条件で所要時間を比較
[ 条件付き探索 ]
推奨/距離優先/幹線優先を基準に、有料道路やフェリー航路の使用条件を組合わせて所要時間を比較しながら、実用性の高いルートを探索。それぞれのルートの距離や所要時間などを地図を見ながら比較できます。
踏切の交通量までも考慮
[ ボトルネック踏切 ]
朝の通勤ラッシュ時など、なかなか開かない踏切はイライラするもの。サイバーナビは特に混雑する7:00~9:00の時間帯に踏切を通過するルートの場合、収録されているボトルネック踏切や開かずの踏切データ(全国1,037件)を基に、その時点の交通量までも加味して所要時間を把握しルートに反映します。
- ※ボトルネック踏切とは、国土交通省によると、最も踏切による遮断時間が長いピーク時に1時間あたりの踏切の遮断時間が40分以上、または、1日あたりの踏切交通遮断量(1日あたりに踏切を通過する交通量に、1日あたりの踏切の遮断時間を乗じた値)が5万台を越える踏切を「ボトルネック踏切」と定義されています。
- ※渋滞予測探索でない場合でも、探索開始時間(7:00~9:00)を考慮します。
抜け道情報を活用
[ 抜け道考慮 ]
抜け道データを活用したい場合には、収録された昭文社の「GIGAマップル 渋滞・ぬけみちデータ」を利用可能。抜け道データを利用したルートを提案することも可能です。
- ※抜け道データ:「昭文社:マップル渋滞ぬけみち」(2006年9月版)のデータに基づき作成。
- ※幅員5.5m未満の道路は、ルートアドバイザーの対象になりません。
- ※抜け道は200mスケール以下で表示します。
▲抜け道データ画面表示例
走行中以外のルートを探索
[ 別ルート探索 ]
ルート走行中に、現在案内中のルートとは異なるルートを探索。今までのルートと新しいルートを、所要時間、距離、料金、道順の違いを比較して選ぶことが可能です。
▲別ルート比較画面例
よく行く場所をすばやくルート探索
自宅やお気に入りのショップなど、よく利用する施設までのルートを簡単に探索できます。
最近行った場所を再度訪れるときに
[ クイックルート探索 ]
ショートカットメニューから「クイックルート探索」を選択すると、最近探索した場所をリスト表示。そのまま目的地を選択するとダイレクトにルートを探索し、そのまま推奨ルートを案内するので、すばやくスタートすることが可能です。また立寄地を加えたルートを探索することも可能です。
▲クイックルート探索画面表示例
自宅までの帰路をワンタッチで探索
[ ワンタッチ自宅ルート探索 ]
タッチパネルの「自宅」キーを押したり、音声操作で 「自宅へ帰る」と発話するだけで、自宅までのルートをすばやく探索。全国どこを訪れても容易に帰路を案内可能です。
※自宅の地点登録が必要です。
▲ワンタッチ自宅ルート探索操作イメージ
パソコンでドライブを計画
[ ドライブプラン ]
パソコンリンクソフト「ナビスタジオ(サイバーナビ用)」のドライブマネージャーを利用することで、自宅のパソコンでドライブプランの作成が行えます。単に立寄地を経由した目的地までのルートを設定できるだけでなく、それぞれの目的地の滞在時間までも加味してルートを作成可能。しかも最終目的地へあらかじめ決めた時間に到着できるよう出発時間を提案することもできるので、計画的なドライブが実行可能です。
▲ドライブプラン画面表示例(パソコン画面)