これが仮組み?!と思うくらいに作り込まれていた車室内の壁面に一同感動しながら、音響測定を実施してみることに。事前にシミュレーションをしているものの、実際のクルマの中は反射音や定在波の影響で特性が乱れると予想していたので、どんな結果が出るか少し緊張しながら測定を開始しましたが・・・。そんな心配をよそに、ほぼシミュレーション通りの結果となり思いのほかスムーズに最初の確認は終了。
次の確認は、実際に人の耳による”聴感チェック”。その第一印象は・・・「素音として悪くないね!」とのことでした。常に高いレベルの音を求めるサウンドエンジニアからすると、これは相当な褒め言葉なのでは?と思い、ますます期待が高まります。特に低域は、車両の作り込みで音質に大きな差が出ると思われましたが、仮組みの状態で十分メインユニットのポテンシャルを確認できたようです。
入念な試聴によって、特性のピークディップの原因箇所を特定します。これを解消するためには、反射板や吸音パーツを入換えながらカット&トライの繰り返し。オリジナルの音響拡散板を製作し、効果的に対策することで、さらにサウンドをブラッシュアップしていきます。