JIS Z6017 / JIS X6257、ISO/IEC 18630について

JIS Z6017

(電子化文書の長期保存方法)

JIS X6257 、ISO/IEC 18630

(長期データ保存用光ディスクの品質判別方法
及び長期保存システムの運用方法)

JIS Z6017とは?
JIS X6257とは?
ISO/IEC 18630とは?

2000年頃からデジタルデータの記録形光ディスクへの保存の普及が始まり、標準化の要望を受ける形で、 2006年に長期保存の運用方法を規定する「JIS Z6017」が制定され、2013年の改正時にはBDが追加されました。

その後、証拠性が担保される(原理的に改変不可能)追記形光ディスクに対しては、推定寿命と記録品質による 品質判別方法とそのシステムの運用方法を規定する「JIS X6257」が2017年に制定されました。2022年の改正で は、再生専用形光ディスクの追加と共に追記形BDの信頼性を向上させるために欠陥管理(DM)の適用方法も 追加されました。

DM: Defect Management

JIS Z6017 / JIS X6257については、日本産業標準調査会のウェブサイトで検索、閲覧出来ます。
日本産業標準調査会のJIS検索

また、日本で規格化したJIS X6257が同等の内容で新たに国際標準規格として2023年にISO/IEC 18630に制定されました。
持続可能なデジタル情報社会実現のため、日本主導で行った国際標準化の取り組みと規格概要についての詳細は、下記リンクよりご確認下さい。
一般財団法人光産業技術振興協会 オプトニューズ Vol.18, No.5 (2023)  長期保存用光ディスクの更なる信頼性向上に向けて

さまざまなデジタルデータに活用することができます。

その運用方法は?

デジタルデータエラーを指標とした検査により、新規作成時に長期保存が可能な状態のディスクであることを確認します。 保存期間5年を目安に定期的な品質検査を行い、必要に応じて移行作業を行います。その他にも規格にはデジタルデータの長期保存管理のための具体的な運用方法が記されています。

追記形光ディスクの新規作成時のデジタルデータエラー区分

記録状態光ディスクの種類
CD-RDVD-R、+RBD-R
検査項目
C1エラーPIE SUM8RSER
バーストエラー
1良好な状態80未満100未満3.5×10-4未満
及び
800バイト未満
2対策を要する状態80以上100以上3.5×10-4以上
及び/又は
800バイト以上

JIS Z6017 / JIS X6257(推定寿命30年以上の場合)のエラー区分抜粋

追記形光ディスクの定期品質検査時のデジタルデータエラー区分

記録状態光ディスクの種類
CD-RDVD-R、+RBD-R
検査項目
C1エラーPIE SUM8RSER
バーストエラー
1良好な状態110未満140未満5.0×10-4未満
及び
1,200バイト未満
2対策を要する状態110以上~
220未満
140以上~
280未満
5.0×10-4以上~
1.0×10-3未満
及び/又は
1,200バイト以上~
1,900バイト未満
3対策を要する状態220以上280以上1.0×10-3以上
及び/又は
1,900バイト以上

JIS Z6017 / JIS X6257(推定寿命30年以上の場合)のエラー区分抜粋

必要なハードウェアとして

初期の記録品質が確保でき長期間にわたりそれを保つことができる光ディスクと記録ドライブの組み合わせが必要になります。また初期及び定期検査のためにデジタルデータエラーを測定できる検査機が必要です。