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Pioneer
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CARROZZERIA X The 9th Pioneer CAR SOUND CONTEST REPORT
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  審査員の先生  
 
   
     
    麻倉怜士先生
麻倉怜士先生
オーディオ、ビジュアルの評論家。第1回目より審査員を務める。
 デジアナクラスでは、音楽性を云々する以前の問題がたくさんありました。まず、課題曲の聴きこみが足りない。たとえば、ケイコ・リーの声はツヤっぽいところと、嗄れたところがありますが、その両面性が表現できていない。昨晩の彼女のコンサートを聴いて判っていただけたでしょうが、彼女のナマを事前に聴くくらいの積極性がほしい。
 シアターは入賞車以外は全般的にリアのエネルギー感が不足しています。運転席までエネルギーが届いてこないもどかしさがありました。
   
     
    長谷川教通先生
長谷川教通先生
マルチチャンネルオーディオの評論家。第4回から審査員を務める。
 デジアナで何が最終的な決め手になったか振り返ってみると、上位のクルマは「鳴っている」ことが印象的でした。バランス云々も重要ですが、何よりも音に勢いがあり、鳴っているという感覚が重要。また、いろいろな意味で音に柔軟性が必要だと感じました。
 シアターではリアのサウンドエネルギーの不足が気になりました。大きいクルマほどエネルギー不足が顕著です。その点に関しては、優勝したクルマの拡散型リアスピーカーに今後の可能性を感じました。
   
     
    小原由夫先生
小原由夫先生
オーディオビジュアル評論家。今年度より審査員を務める。
 デジアナで気になったのはセンター定位の位置です。参加者が想定した位置と、実際に私が試聴した定位の位置が違うクルマがかなりありました。ぜひ再チェックをお願いしたいところです。
 シアターではセンターチャンネルのセリフの扱いに苦労していることが印象に残りました。セリフと画面のマッチングがとれていないクルマが散見されました。また、リアの残響音が強めに入っている場合、音が遅れて聞こえるクルマがある。次回の改善ポイントでしょう。
   
     
 
  ピュアデジクラス  
     
    傅 信幸先生
傅 信幸先生
ピュアオーディオ、ビジュアル評論家。今年度より審査員を務める。
 入賞を逃した悔しがっている人たち、まず、コンセプトを明確に書いてください。目標をしっかり立て、審査員に明確に表明することが重要です。次に、「場数を踏みましょう」。いろいろな音を聴いてください。再生装置の音、ナマの音、多種多様な音を聴くことによって、普遍的な音のバランスが理解できるようになります。そして、自分の個性を主張する前に、まずバランスを整えましょう。さらに、バランスを整えてからタイムアライメントの調整をしていただきたい。
   
     
    高橋和正先生
高橋和正先生
オーディオ評論家・研究家。第1回より審査員を務める。
 今年は大きなハードウェアの変化がなかったため、厳しいコンテストになりました。製品の持つポテンシャルの上に、どれだけ参加者の個性を積み上げることができるか、大激戦が展開され、審査もたいへんでした。その中で嬉しかったのは、私が提唱してきた、ステージの拡がり、奥行きの中に明確に定位する空間表現をコンセプトとして挙げてくれるクルマが多かったことです。音質だけではなく、空間再現も目標にして挑戦する人が増えたことを心強く感じました。
   
     
    亀山信夫先生
亀山信夫先生
ピュアオーディオ、ビジュアル評論家。今年度より審査員を務める。
 今回初めて参加させていただき、クルマの中でよくぞここまで音をまとめたと感心すると同時に感動いたしました。事前に課題曲をチェックして、定位を明確にするのが難しいことに驚きました。楽器やボーカルの位置が微妙なうえ、それぞれの音域が重なっている。たとえばブランフォード・マルサリスなど、ウッドベースがやや右に定位し、リズムが右のキックドラムと合っていて、同時に鳴ると定位が判らなくなる。そこを上位陣は明確に鳴らし分けていて感心しました。
   
     
 
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