サイバーナビには、それぞれのクルマに最適な音場・音質調整や、スピーカーシステムの能力を最大限に引き出す様々なテクノロジーを搭載。アーティストや制作者がそれぞれの作品に合わせて緻密に組み立てた臨場感や迫力を、余すところなく再現します。
ガラスやシートが音を激しく反射・吸収、しかも足元にあるスピーカーからの距離がそれぞれ異なる車室内環境。
その過酷な環境で音響を再構築する独自技術が「オートタイムアライメント&オートイコライザー(5.1ch/2ch) 」。長年の経験とテクノロジーから導き出された何百ステップにもおよぶ調整プロセスを、わずか数分間で自動的に行います。
FR(フロント右座席)、FL(フロント左座席)どちらかの運転席を想定し、その座席のリスニングポジションに取付けた音響特性測定用マイクで、スピーカーから出力した音を自動で測定し調整。設定後はFR 、FL 、FRONT(フロント両座席)、ALL(全座席)のリスニングポジション(聴取位置)を選ぶことにより、各チャンネルの音量とともにタイムアライメントが連動。好みのポジションに合った環境を創り出します。
スピーカーの有無、音圧レベル、再生可能帯域を測定し、そのクルマがどのようなスピーカーで構成されているのかを自動で把握。その上でフロントスピーカー、リアスピーカー、センタースピーカー、サブウーファーそれぞれのスピーカーユニット個々の特性と、システム全体の構成に合わせて、最適なカットオフ周波数やカットオフスロープを調整します。
なお、マニュアル調整時はスピーカーの有無やサイズ(LARGE/SMALL )の選択に加え、自分で再生音を聴きながらカットオフ周波数やカットオフスロープを手動で調整することも可能です。
スピーカー設定 | カットオフ周波数 (SMALLまたはON設定時のみ) |
カットオフスロープ (SMALLまたはON 設定時のみ) |
位相 (NOR/REV) (ON設定時のみ) |
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フロント | LARGE/SMALL | 50 Hz、63 Hz、80 Hz、100 Hz、125 Hz、160 Hz、200 Hz | -6 /oct.、-12 /oct.、-18 /oct. | ― |
センター | LARGE/SMALL/OFF | 50 Hz、63 Hz、80 Hz、100 Hz、125 Hz、160 Hz、200 Hz | -6 /oct.、-12 /oct.、-18 /oct. | ― |
リア | LARGE/SMALL/OFF | 50 Hz、63 Hz、80 Hz、100 Hz、125 Hz、160 Hz、200 Hz | -6 /oct.、-12 /oct.、-18 /oct. | ― |
サブウーファー | ON/OFF | 50 Hz、63 Hz、80 Hz、100 Hz、125 Hz、160 Hz、200 Hz | 0 (スルー) 、-6 /oct.、-12 /oct.、-18 /oct. | ○ |
車室内は、聴取位置と各スピーカーからの距離が一定ではないため、各スピーカーから同時に発せらた音は、ドライバーの耳に異なったタイミングで到達します。このわずかな時間差を解消するため、各スピーカーからドライバーの耳元の位置までの音の到達時間を音響測定用マイクで測定し、出力タイミングを1/10,000秒以下の時間差で自動補正。音像の定位や全体的なバランスを調整します。
対象スピーカー | フロントL/フロントR/センター/リアL/リアR/サブウーファー |
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調整幅 | 0.0 cm〜500.0 cm(2.5 cm/step) |
各スピーカーから発せられる音圧の差を音響測定用マイクで測定し、バラつきがないよう音圧レベルを均一に自動調整。リスニングポジションにより異なる、聴こえる音圧の偏りを減少させます。なおマニュアル調整時には、まったく同一のテストトーンをそれぞれのスピーカーから出力して、実際の音を聴きながら全体のバランスを調整することも可能です。
周波数ごとの音圧の強弱をきめ細やかに調整する13バンドデジタルイコライザーを搭載。テスト信号の再生と音響測定用マイクでの測定をそれぞれのスピーカーごとに繰り返すことで、一台一台のクルマによって異なる音響を精緻に自動補正します。
なおマニュアル調整時には、画面を見ながら各周波数ごとのレベルを調整することが可能です。
周波数 | 50 Hz、80 Hz、125 Hz、200 Hz、315 Hz、500 Hz、800 Hz、1.25 kHz、2 kHz、3.15 kHz、8 kHz、12.5 kHz |
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調整幅 | ±12 dB (2dB/step) |
Q | 5.0 |
サイバーナビは2chとマルチチャンネルそれぞれに合わせて各調整を実施。さらに、調整前の音場データと調整後の各モード間の音圧レベル差が最小限になるよう自動補正します。
さらにそれぞれの調整値を、CD、DVD、地上デジタル放送など、ソースごとに登録可能。聴きたいソースを選択するだけでモードが自動で切換わり、専門家が調整したかのような音響空間を創り出します。
スピードや路面の変化などの走行状況に伴い発生するロードノイズは、一時的なボリューム操作やイコライザー調整では対応できません。「f特補正型リアルタイムASL」は、そのノイズの影響をリアルタイムで解析し、音量はもちろん、専用イコライザーにより音質までも自動補正します。また、ナビゲーションのガイド音声も連動してレベル調整を行います。
好みに合わせて臨場感が選べる「サウンドフィールドコントロール(SFC)」を搭載。様々な音場を実際の計測データに基づきシミュレーションし、デジタル信号処理によりソースに合わせて豊かな臨場感を演出。2chとマルチチャンネルのモードに対応し、それぞれに適した音場を創出します。
「5.1マルチチャンネルプロセッサー」により、マルチチャンネルサウンドで収録された地上デジタル放送やDVDビデオを臨場感あふれる音場とともに視聴できます。しかもCDやMP3などの2chステレオソースも高品位な5.1chサラウンドとして再生可能です。
ドルビーデジタル |
従来のドルビープロロジックを最新のデジタル技術でさらに進化させたサラウンド方式。ドルビープロロジックで録音されたソースはもちろん、CDなどの2chステレオのソースにも対応しています。 |
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DTS Neo:6 |
ステレオ音声をマルチチャンネル化することができるマトリックスデコード技術。2つのサラウンド効果(CINEMA/MUSIC)を楽しめます。 |
MPEG-2 AAC |
BS/地上デジタル放送の標準音声フォーマット。地上デジタル放送を5.1chサラウンドで再生できます。 |
※地上デジタル放送で採用されているAACは「MPEG-2 AAC」という規格であり、2chから5.1chまで対応しています。一方、CD-R/RWで扱うAACは、「MPEG-4 AAC」と呼ばれるファイル形式で、iTunesでエンコードした拡張子(.m4a)のファイルのみ再生可能。2chのみに対応し5.1chには対応していません。
好みに合わせて調整したイコライザーカーブを、CUSTOM1からCUSTOM3までのユーザープリセットにソースごとに記憶することができます。
詳細設定以外にも、あらかじめ用意された5モードのイコライザーカーブの中からお好みのイコライザーカーブを選択可能です。
ソースによって異なる音量の違いを設定することで、切換え時の違和感を低減。ソースを切換えるたびにボリューム調整をする必要がありません。
マルチチャンネル時にフロント/センタースピーカーから出力される低域成分を、サブウーファーから追加して出力させることが可能です。
スピーカーユニットをシステムアップすることにより、サイバーナビの真価を発揮。さらに、AVセンタースピーカーとパワードサブウーファーをプラスすれば、ソフトに収録された5.1chの臨場感あふれるサウンドが再生できます。