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Pioneer

 
 
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  世界初の植物由来プラスチックの採用へのこだわり  
   
 
高性能、高信頼性、静音、先進的な機能に裏打ちされたデザインなど、特徴あるドライブを開発する上で、表面には出ない部分でこだわってきたのがecoに対する取り組みです。具体的には脱石油時代を先取りして、世界初で植物由来樹脂を使用したドライブを商品化して以来、採用範囲の拡大をしつづけているという点です。

ドライブはフロントパネルや、ベゼル、ボタン、トレーをはじめ、いろいろな樹脂部品で成り立っています。従来も社内の環境基準に基づき、リサイクルをしやすいような設計上の工夫に加え、素材を示す表示をつけるなど業界標準的な考慮はしていました。しかし、それでは社名にあるPIONEER精神ではないということになり、自然とチャレンジをしようということに(笑)
 
そこで樹脂素材メーカーさんと協力、石油になるべく依存しない植物由来樹脂を使って最高のドライブを作れないか?できれば外観部品に継続して採用したいという検討を水面下で進めると同時に、早い時期からマーケティングメンバーとも協力して植物由来樹脂の社会的問題点を含めた効果的な使用方法や、ビジネス化に関する研究を続けてきました。
 
  脱石油時代に向けたチャレンジ  
   
 
植物由来樹脂を採用したパネル
植物由来プラスチックの採用の目的は、まずは脱石油です。石油はいずれ枯渇する資源ゆえ、大げさに言えば、人類にとって避けては通れない技術開発と感じています。さらに別の観点では、植物由来樹脂は、植物が吸収した二酸化炭素と廃棄焼却時に発生する二酸化炭素がほぼ同量で実質的に大気中の二酸化炭素を増やさないカーボンニュートラルという観点に立つことができ、「CO2の発生抑制」さらには「地球温暖化防止」に貢献できる可能性がある素材です。

石油由来の樹脂はある意味完成された樹脂とも言え、用途や必要な性能に合わせた樹脂がそろっています。一方、植物由来樹脂はまだまだ発展途上の技術、極端に言えば「石油由来の樹脂をそのまま代替できる用途はほとんどない」といってもいいほどです。その上、生産量、生産方法からくる課題、環境負荷に関する表示問題などが山積しています。生分解性プラスチックと植物由来樹脂が混同されており、お客様への説明という部分でもとても気を使いました。

実際の開発は、素材そのものの開発への応援と、製品メーカーとして実際の製品への植物由来樹脂の使いこなし技術の確立という両面から進めました。樹脂メーカーの方々とともにひとつずつテストピースを作っては評価改良を繰り返す地道な作業を積み重ねていきました。

当時、他社製品でお客様から見えない底や内部に、短期間一部で採用した例はあったものの、本格的に外観部品に継続して使用し続けている例はありませんでした。
 
  植物由来樹脂の成長とともに採用部位を拡大  
   
 
BDR-S03J
当初は、ディスクを出し入れする部分の一部パネルに採用してスタートしました。その後難燃性を満足する植物由来樹脂が開発され、使用部位を拡大。さらには国内モデルにとどまらず、海外モデルにまで採用を拡大しました。現在では当社純正ドライブの大多数、DVR-S16J/A16J、BDR-S03Jのお客様から見える前面部分全体に使用しています。
 
  その他の部分でもecoを意識した設計も  
   
 
DVR-XD09J
ポータブルドライブのDVR-XD09Jでは、世界最小・最軽量のサイズを生かし、梱包箱も小型化したことで省資源化を進め、また間接的には、商品の流通時の輸送積載効率が向上することによりトラックなどの燃料消費量が抑えられ、CO2削減への寄与も期待できます。 また、消費電力の削減にも同時に取り組み、USBバスパワー駆動の実現と同時にecoにも貢献することができました。

また、廃棄物の発生抑制の観点から、古く傷のあるCDからオーディオデータを正しく読み出せる「PureRead」機能もDVR-XD09Jを含め多くの機種で搭載しています。
 
  環境先進国でも話題に  
   
 
展示会でのブースの様子
おかげさまで、当社ブランドの内蔵型ドライブの多くに植物由来樹脂を継続して採用している事をご評価いただき、環境先進国の多い欧州の化学雑誌「EUROPEAN BIOPLASTICS」にドライブが紹介されました。また、洞爺湖サミット併設の環境展示会でも樹脂メーカーさんのブースなどで展示いただくなど、静かに環境樹脂の世界で実績と影響力を提供できていると思っています。 今後も、ドライブの性能を犠牲にせずに、環境樹脂使いこなしのノウハウの蓄積に加え、より高性能な環境樹脂の開発につながる実績をお客様とともにつくっていければと考えています。
 
 
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