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Pioneer

 
 
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  スリムドライブにもこだわりの技術を満載  
   
  ノートPC用に内蔵されるスリムドライブ、設計、製造上の難易度が高い上に生産台数も多く、PCメーカーごとに異なる各種要望に対応するなど、OEMが中心となるハーフハイトドライブとは違った面でのノウハウが多くあります。今回、一般のお客様向け商品であるポータブルドライブを作ることになり、ハーフハイトドライブチームには負けないこだわりの新製品を作りたいと、スリムチームメンバーみんなで頑張りました。

OEMモデルでは、基本的にPCメーカーからの要望に対応するべく設計を開始します、PCメーカーでは、多くのドライブメーカーからほぼ同一スペックでドライブ供給を受けることが一般的なため、ドライブ独自の特殊な機能、特徴的な性能が採用されることは少ない傾向にあります。 それに対し、一般のお客様向けにパイオニアブランドで提供される商品については、当社独自のこだわりの技術や、高い信頼性、精度などを盛り込み、製品化しました。
 
  ハーフハイトドライブに負けない書き込み精度を求めて  
   
 
メカ系担当 上野
DVR-XD08のピックアップ開発では、スリムドライブ用のDVDピックアップ技術の集大成として、できる限りのノウハウを搭載しました。例えば、ハーフハイトドライブで実績のある、高い書き込み精度を支える基本デバイスである、液晶補正機構を搭載したのですが、実際には、コマ収差、非点収差、球面収差をすべて補正可能な特に高性能なものを搭載、ハーフハイトドライブに負けない性能を実現できたと思っています。特に書き込みがきつくなる二層ディスクの外周部などは、この液晶補正により安定した書き込みが実現できていると思っています。

現在のスリム用ピックアップでは、コスト的な要因もあり、樹脂ボディが一般的になっていますが、今回はあえて放熱性、信頼性に優れるアルミダイキャストを採用している点もDVR-XD08の特徴です。ピックアップとディスクテーブルの位置調整は、ハーフハイトドライブ同等の性能を実現しています。ピックアップの性能情報を基に最適な高さ、および最適な傾きが実現できるように、ガイドシャフトの外側4点での調整方法を採用しています。生産工程での調整はすべて自動で行っています。このような調整を行うことで、1台1台極限までピックアップの性能を追い込めると自負しています。
 
  世界最小・最軽量へのチャレンジ  
   
  DVR-XD09Jの開発にあたり市場の商品をチェックしました。最小は横幅135mm、奥行き135.6mmでした(面積:0.0183m2)。開発にあたり、”世界最小を目指す”を合言葉にスタートしました。 目標として横幅133mm、奥行き133mmの正方形を目指すことに決めました(面積:0.0177m2)。課題は奥行きの寸法で、クラムシェルのヒンジの配置と強度の確保に工夫が施されています。また、小さくても重量が重いのでは使い勝手がよくないので、最軽量をめざしました。具体的には、電磁シールドを確実に行うように、接地構造の見直しを実施。同時に、強度の必要な蓋にはSUSの薄板、下ケースには軽量化のためアルミを使用し、ハーフハイトモデルでおなじみのハニカムの絞りを入れるなどの工夫をこらして不要な振動を減衰させ、正確な信号処理を可能にしています。このように素材から再検討を繰り返し、さまざまな工夫により世界最小・最軽量を実現しています。

DVR-XD09Jでは、徹底した省電力設計を、回路とファームウエアの両面から行い、ほとんどのPCでのバスパワー駆動を実現しました。最初にディスクを入れてからの立ち上がりシーケンスや、シーク時など、細かな工夫と検証を積み重ね、高性能と省電力のバランスを追求して製品化にこぎつけました。
 
 
ファームウェア担当 秋山 下ケース ハニカム
  スリムでも静音を  
   
  個人的にスリムドライブこそ、静音であってほしいと常々思っていました。そこでDVR-S16、BDR-S03Jなどのハーフハイトドライブで採用しているアドバンス静音ファームウエアをスリムドライブ用にアレンジした、スリム用静音ファームウエアを開発、搭載しました。これによりDVDの映画や、CDの音楽を再生する時に、最適な倍速に回転数を自動的に下げる事で、静音を実現、風切り音に邪魔されずに、コンテンツに入り込むことができると思っています。 DVR-XD08には、オート静音モードを、DVR-XD09Jには同梱のパイオニアドライブユーティリティを使って動作モードの切り替えが可能です。  
  PureRead・PowerRead搭載  
   
  やはり当社ブランドのポータブルドライブにはCDの原音再生に結びつく、PureReadやDVDビデオの再生をスムーズにするPowerReadも入れたい、ということになりスリムドライブとして初めて搭載しました。DVR-XD08にはPowerReadとPureReadを、DVR-XD09JにはPureReadを実装しましたのでぜひご利用ください。  
  放熱を考慮した設計  
   
 
電気系担当 佐竹
ハーフハイトドライブよりも容積の少ないスリムドライブでは、いかに効率的に放熱を実現するかが重要になります。従来はケース片側のみに放熱させていたものを、ケースの上下両方に放熱させる設計とするなど、放熱面積を広げ、放熱効果を高めました。これにより長期の信頼性、安定性の向上につながるものと期待しています。

ポータブルドライブに採用されているドライブと基本部分を共用しているOEM用のノートPCドライブ内蔵用モデルは、パイオニアブランドモデルに先行してすでに導入されています。そこでOEMで一番数を扱っている営業担当者にOEM先での評判について生の声を聞きました。彼女によれば、「たいへん多くの台数をご採用いただいていますが、信頼性、安定性をはじめとする評判がとても高いモデル、信頼性は実績が示しています」とのことで、開発担当として胸をなでおろしています。今回私たちが開発した、パイオニアオリジナル機能を追加した、高性能・高機能パイオニアポータブルドライブDVR-XD08と世界最小・最軽量のDVR-XD09J、両ドライブとも自信を持ってお勧めいたしますので、どうぞよろしくお願いします。
 
 
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