Piomatix LBS API 導入事例

株式会社電脳交通 様

高精度なルートテクノロジーで、
タクシー配車の効率アップに貢献

用途:クラウド型タクシー配車システムのルート算出に活用

電脳交通は2022年11月に「Piomatix LBS API」の「ルート探索API」
を導入。現在、配車システムのルート算出に活用しています。

クラウド型タクシー配車システムの開発・提供や配車業務受託サービスの運営、地域交通ソリューションの提供など、さまざまな事業を展開する「電脳交通」。2015年創立のベンチャー企業ながらその成長は目覚ましく、タクシー配車システムの提供企業数は毎年200%ペースで増加している。

低価格なSaaS型、頻繁なアップデート、快適なUI/UX、充実のサポート体制など、事業者に寄り添った効率的な配車システムが業界内で評判を呼び、2023年4月現在、全国45都道府県のタクシー事業者が電脳交通の配車システムを採用しています。大手タクシー会社からの引き合いも多い一方で、経営が危ぶまれる地方の中小タクシー会社にとっては、その存続を支える大きな力となっています。

電脳交通は2022年11月に「Piomatix LBS API」の「ルート探索API」を導入。現在、配車システムのルート算出に活用しています。インタビューでは「Piomatix LBS API」の活用法、効果、今後の展望などについて、電脳交通CTO(最高技術責任者)坂東勇気氏にうかがいました。

タクシー配車における
「Piomatix LBS API 」
の活用法

この度は「Piomatix LBS API」の「ルート探索API」を導入いただきましたが、現在どのように活用しているかお聞かせください。

電脳交通CTO 坂東 勇気氏

「弊社ではこの技術を配車・送迎の効率化のために利用しています。電脳交通のタクシー配車の主なプロセスは、電話予約を受けたオペレーターがリアルタイムのタクシーの位置・状態をモニターで確認しながら、適切なタクシーを、指定場所に向かわせるというもの。
お客様との待ち合わせ場所に行くための、最適なルートと所要時間を『Piomatix LBS API』を使って割り出しているわけです。オペレーターの指示を受けたドライバーは、タブレットに表示された目的地とルートを見て、お客様の待つ指定場所に向かいます」(坂東氏 以下「」内の発言全て)

電脳交通社内の配車コールセンターで
オペレーターが業務をしている様子

配車に利用されるルート探索APIの精度はとても重要ですね。
「その通りです。待ち合わせ時間内に到着できるかどうかはタクシー会社の信頼にかかわるので、ドライバーが目的地に向かうための無駄のないルートを示す必要があります」
御社の配車システムは主にどのようなタクシー会社向けに開発されたものでしょうか?
「開発のきっかけは、地方の小規模事業でも導入できる価格帯でシステムを作り、タクシー業界のDX化に貢献したいという思いからです。およそ7年前の開発当初、タクシー会社向けの配車システムといえば、Windowsのオンプレサーバー(自社サーバー)を配車室内に置いてデジタル無線で配車を行うというものが主流で、そういった環境を整えるには少なくとも数百万円という高額な初期投資が必要でした」
小規模事業者にとって、気軽に設備投資できる金額ではありません。
「そうなのです。弊社の近藤(電脳交通代表取締役CEOを務める近藤洋祐氏)は、実は元々『吉野川タクシー』という地元徳島のタクシー会社を経営していて、そういった小規模事業者の置かれた状況を痛いほど理解していました。

そこで近藤と私で、もっと安く小規模事業者でもDX化しやすいシステムを作ろうということで開発が始まったのです」
実際に御社の配車システムを導入された事業者が得たメリットは、どういったものでしょうか?
「配車率の向上による売上増加、配車業務効率化によるコストカットなど、経営改善につながったという声が多いです。

コールセンター業務で使われる配車システムの画面

タクシー乗務員の数がどんどん減っている現状、乗務員ひとりひとりがいかに効率よく働けるかが、喫緊の課題であり、そのなかでタクシー1台あたりの配車率をどれだけ上げられるかが業界の浮沈を決める鍵になると思います。
その意味でも配車システムを支える最適なルートの探索技術は高精度なものである必要があります。「Piomatix LBS API」には期待していますね」

Piomatix LBS APIとは

新時代のモビリティAIプラットフォーム“Piomatix”の独自のルートテクノロジーをAPIとして提供。長きに渡る経路ナビゲーションシステムの研究・開発の中で磨き上げたパイオニア独自の高度なルート探索技術を基盤とした「ルート探索API」「巡回最適化API」「ルートマトリクスAPI」が運行経路の最適化を実現。物流・配車DXのさらなる効率化を支援します。

決め手は高精度な
ルートテクノロジーと
柔軟な料金体系

今回「Piomatix LBS API」を採用していただきましたが、それまでお使いのルート探索APIには課題があったのでしょうか?
「これまで使っていたAPIでは、ルートとして歩道が表示されたり、実際には道がなかったりといったことが度々あり、データの正確性に問題がありました。実際にドライバーが顧客を迎車する場所までの経路案内に間違いがあると、事業者から指摘を受けていました」

ルート案内に間違いがあると業務に支障をきたすだけでなく事故リスクも高まるなど、事業の生産性を低下させます。
「その点を何とかしたいということで、各社が提供しているルート探索APIを比較検討していたところ、タイミングよくパイオニアさんからお声掛けいただき、ルート探索の精度と価格面に惹かれ、導入を決めました」
ルート探索の精度と価格面の魅力について、詳しくお聞かせください。
「『Piomatix LBS API』は、一般のカーナビに近いルートを案内するので、安心感がありますね。それはドライバーの感覚に近い運行ルートだともいえます。
以前のAPIはとにかく最短距離を提示するアルゴリズムが強く、タクシーが入りづらい狭い道などを案内することが頻繁でしたが、『Piomatix LBS API』に変えてからそういうことはなくなりましたね。
価格についても月額定額料金が基本で、決められたアクセスを超過するときのみ従量課金となり、​運用予算の目途が立てやすい点や​柔軟な料金体系には満足しています。結果的にそれまでのAPIよりも安く使えていますし」​
パイオニアが長年ナビゲーションシステム開発で構築してきたルートテクノロジーは、実際に道路を走っている車両から得た膨大なデータに基づいており、高精度で実用的であることが特長です。
それをAPIを通じてご利用いただけるよう、プロユース向けのチューニングをしてご提供しているのが「Piomatix LBS API」です。運用が始まり、タクシー事業者からのルート探索の評判はいかがでしたか。
「APIの変更によるクレームがないということが何よりの評判だと思います。普通はルート検索APIを変更するなど、使い勝手に関わる部分で変更があると、慣れないユーザーからのクレームがあるものですから。

電脳交通の配車システムを利用する
タクシードライバー

そういったクレームが起こらないように弊社では、『Piomatix LBS API』導入にあたっては一部の事業者から徐々に変更していって、1カ月くらいかけて全部を置き換えました。その間全くクレームはなかったですね」

「Piomatix LBS API」は
実装しやすさも魅力

1カ月かけて順次置き換えていったということですが、「Piomatix LBS API」の実装自体は機能的に行えたでしょうか?
「パイオニアさんから仕様書をいただいた時点で一般的なルートAPIのインターフェースだと分かりましたので、実装自体はほぼ1日で終わりました。オーソドックスな作りなので、難なくAPI連携ができましたね」
そこからシステムのリリースまで問題なく進めましたか?
「そうですね。まず初めにクライアント数社に新システムを試してもらって、バグや不具合がないかテストしました。1週間運用しても何も問題がないことがわかったので、それから順次提供範囲を広げていきました。全体として非常にスムーズだったといえます」

配車システム(左)と、タクシードライバーが利用する配車用タブレット(右)の画面。
ルート表示部分にルートAPIが利用されている

社会貢献として、地域交通の課題解決にも取り組む

電脳交通はタクシー事業者向けのサービスだけでなく、地域交通ソリューションの提供や新しいモビリティ関連サービスへの参画など、公共インフラとしての地域交通を支える事業にも取り組んでおられます。今後、その分野での「Piomatix LBS API」の活用は考えていますか?
「可能性はありますね。地域のデマンド交通では、乗合いルートをいかに最適化するかという課題があり、弊社はこの解決に取り組んでいます。この分野でも『Piomatix LBS API』のルートテクノロジーを活かす余地はあると思います。
立寄り地点の数は地域ごとに様々ですし、『こんな運行をしてほしい』という要望の種類も地域ごとに異なる難しさがありますが、ここを標準化すれば、システム化しやすくなるはずです」
自治体だけでは地域の交通をカバーできない現状があるのでしょうか。
「自治体も予算は限られているので、運行回数自体が少ないエリアもあります。デマンド交通が必要な地域というのはバスやタクシーなどの公共交通が行き届かない地域で、ボランティアとして助け合い交通をしているのが実情です。ですからシステム導入に潤沢な予算を使える自治体は多くありません」
そうした現状では、民間である電脳交通さんが果たす役割は大きいですね。
「我々はビジネスだけでなく社会貢献として地域交通という公共インフラを支えようという意識で取り組んでいます」
地域交通は会社の業績アップという目標を超えたミッションとして、考えられているのでしょうか。

「電脳交通としては、目先の利益よりもシェアを取ることを意識しています。シェア拡大を実現した後に、利益を超えた何か大きなことをやりたいという思いはありますね。具体的なプランはまだ明確ではないですが……。電脳交通単体ではなくて、パイオニアや他の大手の取引先の皆さんと一緒に、社会貢献的な大きな意義のあることに取り組みたいです」
その取り組みに「Piomatix LBS API」を役立てていただけるように、今後もご提案していきます。

レガシーなタクシー業界の
変革を目指す

これから新たにやっていきたいことは何かありますか?
「タクシー業界の地味でレガシーなイメージを変えていきたいです。大手の中にはそうしたイメージの刷新に成功した会社もあって、そこでは乗務員も車もスタイリッシュ。待遇もよく若い人材がどんどん入ってくるようです。タクシー業界の高齢化が問題となっている今、若い人も主体性を持って気持ちよく働ける業界にしなければいけないと思っています」
レガシーな業界だからこそ、変革の可能性は大いにありそうですね。
「国の方でも規制を緩くし始めたり、テクノロジーの流入も盛んになったりしているので、これからどんどん変革していくはずです。車というハード面でもAI自動運転には可能性を感じますし、我々の方でもAIを利用したオペレーションの自動応答システムなどを作りたいなと思っています」
業界全体でさらにDX化が進めば、デジタルネイティブな若い人からの関心も高まりそうですね。
「電脳交通も、タクシー会社さんが若手人材に仕事をしやすい環境を提供できるようなサポートをしていきたいです。すでに新人ドライバー向けに特殊な地図を表示したり、運転をサポートしたりする機能を用意しています。
運転や土地勘に熟達した旧来のタクシー乗務員の職人的なイメージが、若手人材の参入を阻むハードルになっている面がありますが、高度なルートテクノロジーがあれば誰でも等しく効率的な運転ができます。仕事に就いたその日から稼げるというのが理想ですね。そうした点からも『Piomatix LBS API』には期待しています」

タクシー事業をはじめ、運送業界は全般に需要に対してそれを供給するべき人財が不足しているのが現状です。その課題に対応するためには、各ドライバーが顧客のニーズにいかに効率よく応えるかが鍵。事業者にとって配車効率の最適化は、直接売り上げを左右する大きな課題なのです。 「Piomatix LBS API」は最適なルート算出に高精度の時間・距離予測でビジネスをサポートします。また、複数地点の最適な巡回順序の算定や運行距離・所要時間の算定など、さまざまな機能で運転業務の多角的な効率化を支援します。

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