導入事例
業務で土地勘のないエリアを訪れなければならない――。
そんな業態においては、カーナビの精度が業務効率や安全性を大きく左右します。そのため、移動を伴う業務が多い企業ほど、「運転時のナビ環境をいかに整えるか」は重要な経営課題でもあるといえるでしょう。
今回ご紹介するのは自宅の建て替えやリフォームを行う人が利用する仮住まい(短期賃貸借)の仲介および代理業務に特化した不動産事業を展開している「ケイズマネージメント株式会社」の取り組みです。同社は、パイオニアの「COCCHi 法人契約(ゼンリン住宅地図オプション)」を契約。それまでの車載ナビや無料地図アプリに代わり、すべての営業担当者がスマートフォン(以下スマホ)端末でのCOCCHiの利用をスタートしました。そこで同社に導入の目的や経緯を取材。営業ユニット・ユニットマネージャーの山元隆さんと、営業ユニット仲介第1グループ・グループマネージャーの堀晃子さん、そしてCOCCHiを実際に使用している営業担当の熊谷聡さん、齋藤良介さんにお話を伺いました。
「当社はこれまで社用車としてリース契約車を中心に利用していましたが、近年はカーシェアリングの活用も進んできました。それにともない、外勤を行う営業担当者が車を利用する際に使うカーナビの機種が、その都度バラバラになってしまうという課題があったのです。そこで全社共通のカーナビの利用を検討し、COCCHiを導入するに至りました。スマホアプリなので社用車・シェアカー問わず使い慣れた共通のナビを常に利用できるだけでなく、社用車の安全運転にもつながることがポイントのひとつでした。
また不動産業という私どもの業態上、住宅街など建て込んだ場所においてのナビの精度が高いということも必須条件です。その点でもCOCCHiは適していました」(山元さん)
営業ユニット・ユニットマネージャー
山元 隆さん
「営業担当者による現地確認業務に加え、お客様を物件までご案内することに使用しています。一般的な不動産賃貸業と違って、弊社のお客様はご高齢な方が多いため、ご要望に応じてお客様のご自宅までお迎えに上がり、住宅街の中にある賃貸物件まで社用車にてご案内するのです」(山元さん)
営業ユニット 仲介第2グループ
熊谷 聡さん
「『絶対に遅刻しない、お客様をお待たせしない』ということです。ご案内する案件が数多く重なってしまう日もありますし、予定が急きょ変更されることもあります。また鍵を物件とは別の場所に取りに行かなければならないケースもあります。そんなスケジュールのなかでも絶対にお客様をお待たせしないため『最短で到着できるルート』を常に検討する必要があります」(熊谷さん)
「先ほど申し上げた『絶対に遅刻しない、お客様をお待たせしない』という点に関して、車載ナビや無料の地図アプリは、ルート検索後に表示される到着予想時刻のぶれ幅が大きいことが問題でした。またそのほか、リース車両の車載ナビは地図データが古く、機能も古びてしまっているという問題がありました。そしてその更新を行うのも、社用車をカーシェアリングへ移行させている今、最善の策ではありません。その点スマホアプリなら更新の負担がなく、常に最新の状態を保てます」(熊谷さん)
「管理部門の観点で申し上げますと、やはり業務効率化の観点からデジタルトランスフォーメーションの推進は必須でした。当社は4年ほど前からグループ会社を挙げてDX推進を行っています。そのなかで、営業担当者が建物名や住宅の表札情報など詳細が記された住宅地図をオフィスでプリントアウトし、それを持参し車移動するやり方に慣れ親しんでいるという部分はあったにせよ、『社用車のDX』も、早急に行わなければならない課題でした」(山元さん)
「実際に現場を訪問している立場から申し上げますと、業務効率は大幅に向上したと感じています。
お客様のところへ出発する前に、住宅地図をプリントアウトして下調べを行うという従来の方法には、訪問先の正確な位置を事前に把握できるという安心感がありました。その一方で、現場での急なルート変更や現地での再確認を行うためには、スマホで即時に情報を確認できる仕組みが必要であるとも感じていました。COCCHiはアプリ内でゼンリン住宅地図の詳細を逐次確認できますので、業務効率は段違いです。
当社の営業スタイルでは、お客様のご自宅までお迎えに上がるケースが多く、案内先も戸建ての仮住まいが中心となります。そのため、目的地が入り組んだ住宅街にあることも多く、表札の情報まで記載されているゼンリン住宅地図の正確さが非常に役立っています。COCCHiでは、これらの詳細な地図を現地でスマホから即座に確認できるため、訪問先での迷いや確認の手間が減り、大幅な時短につながっています。以前のように事前に地図を印刷して準備する必要もなくなり、現場での柔軟な対応がしやすくなったと実感しています。
また一般的な車載ナビやカーナビアプリでは、最終目的地の“周辺”で案内が終了してしまうケースがほとんどですが、我々の世界では、それでは仕事になりません。しかし『ゼンリン住宅地図オプション』を含むCOCCHiであれば、我々不動産業者が求めているまさにピンポイントの場所へ、最後まで誘導してくれます。そういった面でも、我々営業担当者の業務はCOCCHiによって大幅に効率化しました」(熊谷さん)
「普段は行く機会がない地域の、なおかつご住所が『●●郡●●●大字●●●●字●●●●……』と長く住所が続くようなエリアにお住まいのお客様をお訪ねする際は、COCCHiの優位性を実感しますね。ご住所の表記が非常に長い場所の場合、一般的なカーナビでは目的地からかなり遠い場所で案内が終了してしまうのですが、COCCHiは『ゼンリン住宅地図オプション』によって、そういったケースでも詳細な住所を表示できるので、目的地の最後まで安心・安全に行くことができます」(齋藤さん)
営業ユニット 仲介第2グループ
齋藤 良介さん
「オフィスから現地まで社用車を使うケースに加えて、ここ最近は電車で現地近くの駅まで行き、そこからカーシェアリングを利用するケースが増えています。カーシェアリングの場合、COCCHiを車載のカーナビやディスプレイオーディオに接続できる車両と、できない車両が混在しています。そのため私はいつもスマホを助手席に伏せて置き、COCCHiの音声案内だけを使って走るようにしています。
通常ですと、音声案内だけを頼りに見知らぬ土地で運転し、目的地にスムーズに辿りつくのはなかなか難しいかもしれません。しかしCOCCHiは音声案内のレベルが非常に高いのです。正確で、案内のタイミングや頻度なども適切であるため、音声のみのナビでも不便を感じたことはありませんね。
ちなみに、カーシェアリングを使うほどではない距離の場合は駅で自転車を借りるのですが、その場合も、上着の胸ポケットに入れたスマホから聞こえるCOCCHiの音声案内だけを頼りに自転車を走らせています(笑)。
移動手段が多様になっている今だからこそ、COCCHiの丁寧で的確な音声案内と、持ち歩ける手軽さが心強いですね」(熊谷さん)
「ルート案内の質が高く、なおかつ音声案内の内容やタイミング等がドライバーフレンドリーであると感じています。
ルート案内に関しては到着予想時刻の読みがおおむね正確であり、それに基づいて適切なルートを推奨してくれますので、我々のように遅刻厳禁で車移動をしている人間にとっては有難いですね。また無料の地図アプリでは、道幅が2メートルもないような厳しいルートを指示されることもありますが、今のところCOCCHiでは、そういったルートを指示されたことはありません。
音声案内に関しても、曲がるべきポイントの2~3つ前の信号機から案内してくれるので焦らずに済みますし、『左側の車線がおすすめです』などのサジェストも適切です。目的地までストレスフリーで到着できますね」(熊谷さん)
「きわめてスムーズでした。もちろん、何か新しいサービスを導入する際には『類似するサービス数種類を比較検討しなければならない』という社内ルールがあるため、その調査には若干の時間がかかりました。
しかし、COCCHiの『全員が同じカーナビを、車両を問わず使用できる』という利便性が従業員の安全性を向上させることは明らかでした。そのうえでCOCCHiは、カーナビとゼンリン住宅地図が一体化しているという明白な優位性もあり、費用感としても納得のできる価格でしたので、稟議が滞ることはありませんでした。
またパイオニアの営業担当者とのやりとりも、対面とメールの両方でスムーズに行えたため、『導入に際しての苦労』はほとんどなかったです」(堀さん)
営業ユニット 仲介第1グループ・グループマネージャー
堀 晃子さん
「親会社であるリログループでは、4年前からDXの取り組みを進めています。事務処理や管理業務など、現場を支える業務のDXによる効率化とコスト削減は、今や社会全体の流れでもあります。
そのなかで当社における社用車運用の効率化やペーパーレス化も必須課題となっていました。今回のCOCCHiの導入によって上記の課題はおおむね解決され、社用車を運転するすべての従業員に『全員が共通の考え方で操作できる最新のカーナビ環境』を付与できる結果にもなりました。
今後はこの環境を活かし、社用車の安全な運行によって『従業員とお客様の命を守る』ことを強く意識しながら、社会全体に貢献し、更なる収益向上を目指していきたいと考えております」(山元さん)
不動産業に代表されるように、業務で住宅地図を多く利用する業種の場合、ペーパーレス化が難しいという課題を抱えているケースが多いようです。COCCHiは「ゼンリン住宅地図オプション」を追加することで、カーナビアプリ上で住宅地図をシームレスに表示できます。しかもこの住宅地図は日本全国を網羅したものです。
また「持ち歩けるカーナビ」であるCOCCHiによって、移動手段の多様化にも対応し、業務効率化や安全管理、そして固定費削減などの課題解決にも貢献します。
パイオニアならではの「カーナビの本質」を継承しているCOCCHi 法人契約は、社用車を運転する全てのドライバーに「高品質でストレスフリーなルート案内」をご提供します。