カロッツェリアには、純粋無垢な音の再生を追求し、音の歴史を築き上げてきたハイエンド・オーディオ「カロッツェリア」をはじめ、数々のメインユニットやスピーカーなど、オーディオブランドから脈々とつながる音へのこだわりが今なお息づいている。
カーナビに高音質を求める声が強くなってきたのはここ数年だろうか。移動手段として日常的にクルマを使用する地方においてその声は特に大きく感じる。しかし、カーナビの構造上、高音質設計はなかなか難しいとされている。新サイバーナビでは、基板をゼロから設計。様々な回路ブロックの配置を一から見直し、最も高音質を実現できる配置にしたそうだ。高音質パーツも単に良いものを採用するだけでなく、その能力を発揮する組合わせ、設計は気が遠くなるようなテストを繰り返す。長年培った音質設計のノウハウなしには実現しないと言う。ちなみに、車種専用の10V型モデルでは、1Hz刻みでパラメトリックイコライザーをチューニングしたと言うのには驚いた。
一番の進化だと感じるのが「ネットワークモード」の採用である。トゥイーター、ウーファー、サブウーファーそれぞれの音の再生帯域をカーナビの画面上でスピーカーごとの細やかにセッティングできるようになったのだ。
ハイエンドのオーディオ専用機などでは搭載されていた機能だが、サイバーナビに採用されるのは今回が初。セパレートタイプのフロント2Wayスピーカーの性能を100%引き出すにはネットワークモードが必須なだけに、オーディオファンにとって待望の機能ではないだろうか。4ch+サブウーファーという5chのプリアウト端子も持っているので、最大3Wayでのマルチスピーカー、マルチアンプ駆動が可能になり、より本格指向のユーザーの期待にも応えてくれる。今回のサイバーナビは隅々までオーディオへの強いこだわりを感じる仕上がりだ。