サイバーナビは渋滞対応力の高さも強みのひとつ。その基盤となっているのがカロッツェリア独自のネットワークであるスマートループというプローブ情報システムだ。
これはカロッツェリアユーザーの実際の走行状況のデータを通信で専用サーバーに集積し、情報をフィードバックするというもの。最もメリットになるのが渋滞情報だ。例えば、VICSの情報が得られない道路においても、リアルタイムの渋滞情報を得てルートに反映できるのが、サイバーナビの大きなアドバンテージとなっている。サイバーナビのルート案内は、同じ場所からルートを引いても、時間や交通状況によって以前とは異なる場合があり不思議に思うことがあるが、それはスマートループのシステムにより、その時に最適なルートを提案してくれるからなのだ。さらに、そのルートはリアルタイムの渋滞も考慮しているため、到着時間は的確である。
そして、このスマートループで集積した情報は、単にリアルタイムの渋滞情報だけでなく、365日24時間収集し続けることで統計情報として累積される。ここで得られた、例えば「週末の夕方だけ混む道路」や「海水浴客で夏場の海沿いの道が混む」といった情報はサイバーナビ本体にも組み込まれていて、ルート探索時にはこの情報も加味してルートを計算している。
ちなみに、スマートループで集積しているのは渋滞情報だけではない。案内中のルートから外れた場合や走った履歴から案内を改善するといった取組みを行っていたり、よく押されているボタン、使われている機能といった情報も集めて、その後の開発にも活かされている。
スマートループが立ち上がって10年。その蓄積された膨大なデータを活かして開発できることもまた、カロッツェリアのカーナビの強みであると言えるだろう。
- ▲スマートループ渋滞情報は全国のほとんどの道路を把握しています