カロッツェリアカーナビの自車位置精度は、これまでもかなり高い評価を得られていたと思う。GPSの届かない地下駐車場などにおいても、高い精度で自車位置をトレースしていて、従来モデルでもあまり不満を感じたことがない。常に正確な位置を捉え続けることで、曲がるべき場所で寸分違わずに曲がるタイミングを知らせることにつながるなど、ナビの基本中の基本を支えている。
サイバーナビはGPSなどの衛星から受信した信号だけに頼らずに、高い精度を出す技術を追求しているとのこと。そこがスマホのカーナビアプリは元より、他のカーナビとも決定的に違うところだと言う。新サイバーナビでも、自車位置精度は妥協なく高められた。
自車位置を割り出すシステムに独立した専用のICを搭載したことで、自車位置測位の時間が大幅に短縮。従来はカーナビが起動してからGPSのシステムが起動していたが、今回のシステムは単独で起動できるため、カーナビのアプリが起動するよりも先に衛星の測位を始める。衛星のデータや6軸3Dハイブリッドセンサーのデータなども含めて計算し、自車位置情報だけをカーナビのシステムに送るという仕組みだ。
▲ 自車位置専用システム
ちなみに上の写真を見ると、左上に少し傾いて取り付けられたチップが見える。これが6軸3Dハイブリッドセンサーだ。傾いて付いているのは、カーナビ本体がクルマに取り付けられると、若干斜めに装着されることが多く、そんな状態まで想定して正確にセンシングするためだという。
しかし、これまで自車位置認識のシステムが4世代も進化していたことにまず驚かされた。取付角度までも考慮。やり過ぎとさえ思えてしまう。しかしこの高い自車位置精度があるからこそ、正確なナビゲーションを実現し、AR誘導といった先進機能までも可能にしてきたのである。