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「薄いスピーカーだったら、狭いクルマの中でも、もっと自由に取り付けられる」
「HVT方式」の開発は、どんなクルマでも、もっと気軽に音楽を楽しんで欲しい!という技術者の想いからスタートしました。しかしスピーカーの宿命ともいえる奥行きのある構造ゆえに、薄さと高音質を両立するのは技術的に不可能でした。 |
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通常のスピーカー構造のまま薄くすると振り幅に制約があり音が歪みやすくなります。 |
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ところがこの難問の解決の糸口は思わぬところから不意に訪れたのです。
それは休日、設計課長の自宅で幼い子供が手にしていた「飛び出す絵本」でした。ページを開くと立体的に飛び出す物語の主人公が「ヨコの動きをタテに変える」という「HVT方式」の基本原理のきっかけとなったのです。 |
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ボイスコイルの水平方向の動きを垂直方向に変換するという今までにない発想で薄型化への糸口が見えたものの、実現するには難題が山積みでした。
従来のスピーカーの部品が流用できないので新たなスピーカーつくりは構成パーツの全てを手加工でつくりあげることからスタート。念願の試作第一号機、ガサガサいいながらその動きを確認することで精一杯だったのです。 |
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▲初期の試作品 |
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スピーカーとしてどうにか音楽を再生できるレベルの音が出せるようになったのは幾つもの試作機で試行錯誤を繰り返した約6ヶ月後のことでした。
それから技術者として譲ることのできない「カロッツェリアスピーカーとして相応しい音質」と「過酷な使用環境にて耐えうる信頼性」を両立するのにトータル3年もの月日を要しました。そして、2010年1月、世界初「HVT方式」を採用したステルススピーカー「TS-STH1000」の発売に至ったのでした。 |
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▲最終段階の試作品 |
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「HVT方式」はまだ始まったばかりです。
駆動系を1つにすることによる、さらなる薄型化の実現。薄さを保ったまま、振動板の大型化への挑戦。両面駆動方式による無指向性スピーカー‥。
無限の可能性が生まれるのは、不可能を可能にした「HVT方式」だからこそ。その夢はクルマの中に留まらず、家の中や商業施設など音楽の楽しみ方の常識すら超えていくのです。 |
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「HVT方式」の生みの親
東北パイオニア株式会社
スピーカー技術部 第一技術部 設計一課 課長
小林博之 |
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