ユーザーインターフェースデザイナー

目に見える行動だけでなく
キモチに寄り添うUIデザインを
ユーザーインターフェースデザイナー | 柿本

デザインした製品

FH-9300DVS(2017年)

車の中でも自分のスマートフォンをいつもと同じ操作感で使える「Apple CarPlay」「android auto」に対応したディスプレイオーディオのフラグシップモデル。あらゆる映像と音楽を鮮明に描き出し、ドライバーが意のままに操ることを可能にする。

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UIデザインについて

自分らしさのカスタマイズ

UIデザインを担当したFH-9300DVSは、グローバルモデルとして世界中の様々なユーザーが使う製品です。そのため、使い方や趣向の異なるユーザーが自分らしく使えることを追究しました。その一つにホーム画面があります。使い方として、この画面ではユーザーが必要な機能アイコンを、自由な位置に配置しカスタマイズできます。これにより、車種による取り付け位置や運転姿勢に合わせた最適なレイアウトが可能となります。
もう一つの趣向については、ユーザーの好みを表現できる“間”を大切に画面を構成しています。国や価値観が異なれば、色や形と同じように間の取り方にも違いがあります。その間をカスタマイズすることで、背景画の見え方も変わり自分だけの画面にアレンジすることができると考えました。

“リアルなキモチ”をデザインする

今までのUIデザインの業務では、ユーザーがいかに機能を使いやすくできるかを考えつつ魅力的なビジュアルで表現することを追究してきました。今後はそれに加え、使用したことで得られる体験に対しての価値が強く求められています。
体験というユーザーの行動や感情に起因するふわふわして目に見えないものをデザインするということは、明快な答えもなければ絶対的なゴールもありません。
例えば、時間や場所、雰囲気に合った音楽をかけて快適にドライブしたいという体験の裏には、同乗している友達や恋人から「センスが良いね!」、「選曲してる姿がかっこいいね!」と思われたいといった感情が潜んでいることがあります。車の中という限られた空間の中では、人の距離と同じように気持ちの距離も近くなり、普段とは違った行動や感情になる場合があります。建前だけなくユーザーの本音を含めた“リアルなキモチ”を考えることが体験をデザインする重要なポイントになります。
目に見える行動だけでなく、キモチに寄り添うUIデザインをしていくことで、普段の生活がちょっとハッピーになる。そんなデザインをこれからもしていきたいと考えています。

My favorites

KIJIMA TAKAYUKIのニットキャップ

大好きなバンドのメンバーや、ライブハウスのスタッフが被っている姿に憧れ、普段からよくニットキャップを着用しています。ずっと理想のものを探していたところ、二年程前に購入したもので、着用時の形やボリューム感、素材感、ずっと被っていても痛くならない適度なフィット感など、頭が優しく包み込まれるような上質な作りに感動した一品です。

ライブチケットの半券

学生時代からライブを見るのが大好きで今でもよく行きます。初めて行ったライブで終電を逃し最寄り駅で野宿したこと。夏フェスで知らない人と肩を組んで声が枯れるまで叫んだこと。大好きなバンドの復活ライブで演奏前から涙が止まらなかったこと。そんなライブでしか味わえない熱量や空気感などの記憶がたくさん詰まった半券達です。

ナイキ エアハラチライト

1993年にオリジナルが発売されたスニーカーです。独創的なスタイルとカラーリング、そしてオリジナルが発売された90年代の空気感をまとい、ハラチシステムというタン部分とインナー部分が一体化したフィット感抜群の履き心地に衝撃を受けました。発売から20年以上経過した今でも心を惹きつけられるデザインの一つです。

Profile

芸術工学部 工業デザイン学科専攻

2012年パイオニア入社
UIデザイン業務に携わる
主に手掛けた製品は、海外向けディスプレイオーディオ、国内向けカーナビゲーション、DJ機器等