 |
 |
小森 DVDというメディアの普及や地上デジタル放送という新しいソースが加わることなどで、より高画質へのニーズが高まっているという現状がありました。
この要望に応えるにはVGAモニターの活用は欠かせませんでした。またお客様の話を伺っていると、人それぞれに地図へのこだわりがかなりあるということがわかります。そういったお客様のニーズに応えるのが、目的や好みに合わせて地図表示をカスタマイズできる新機能の「マップイコライザー」です。これも高精細なVGAモニターを活用しないと完成しない機能でした。 |
 |
 |
 |
▲AVIC-ZH009 |
|
|
 |
 |
▲P in P 画面表示例 / P side P 画面表示例 |
|
 |
矢野 実はVGAモニターを採用するにあたって、デザイナーにお願いしたことがあります。VGAモニターを使うと、細部に至るまで再現性が非常に高いために、小さい文字を用いても見やすさは保てるのですが、そこをあえて、小さい文字を使わないで欲しいとお願いしました。
VGAモニターの再現性の良さを、小さい文字を表示することではなく、地図としての全体的な美しさ見やすさを高めるために活用して欲しかったのです。小さい文字をたくさん使うことでVGAモニターの凄さをアピールするのではなく、実用性が高く心から美しいと感じていただける、地図のデザインを世に送り出したかったのです。
サイバーナビの地図は、一見、文字量や情報量は変わっていないように見えるかもしれません。けれど、実際のカーナビゲーションの地図の使用シーンというのは、クルマの中でパッと見て情報を得るものです。じっと読まないと内容を解釈できないような表示では意味がない。
今回特に気をつけたのはVGAモニターの再現性の良さに寄りかかって、安易に文字を使わないようにすることです。最適な文字の大きさ、文字の量を決定するためにはかなり神経を使いましたね。また、デザイナーが1ドット単位で細かいところにまで気を使ってくれて、そのおかげで、「P in P」や「P side P」表示の際にも、細部まで滲まず細やかに表示できています。 |
|
 |
 |
 |
▲ソリッドシティマップ |
|
 |
矢野 都市部のビル街を走行している画面などを見ていただくと、違いをよく感じていただけると思います。ビルの壁面にものすごい数の窓があったりしますよね。それの窓枠を見てみてください。ひとつひとつがくっきりと、描かれているでしょう。あとは、レンガの塀などを見ていただいても、ディティールへのこだわりを感じていただけるはずです。また、従来の「ソリッドシティマップ」では困難だった、ルートの先、遠方の地図の道塗りもくっきりと描かれていますよ。
|
|
 |
矢野 “ひと目見てわかる地図”というアイデンティティを保ちながら、それでも着実に地図は進化させていこうと。地図というものは、カーナビゲーションの中でも非常に実用的な部分を支えているものであります。けれども、お客さま側からすると、デザインの1つとしてとらえているということもあると思います。そういったお客さまの思いも、私どもは大切にしながら開発を続けています。
|
|
 |
|